本読み日記


【ジャンル分け】 元々日本語で書かれた大人向け小説
元々日本語で書かれたジュブナイル小説。
日本語が書かれた小説以外のもの。

元は外国語で書かれていて、翻訳されたもの。

乙女のためのホモ小説
コミックス

われながら、なんつう荒くたい分け方であることよ。
ええっと、大人向けかジュブナイルかは、出版元の意向そのまんまです。角川スニーカー文庫とか講談社ティーンズハート文庫とかコバルト文庫とかは、どんだけ立派な作品でもジュブナイルに入れてます。逆もそう。


9月30日 『爺さんと僕の事件帖』弐 しかくの 角川書店

「最後の一葉」と「井上の悪魔」の二編入り。「最後の〜」はわりと最初のほうで原因が親による児童虐待だというのがわかっちゃうので、明かされるまでたるかった。でも、主人公と爺さまのコンビは相変わらずよいし、主人公のダチ連中もみないい味出してる。


   『欲しいのはDEEPKISS』 小林蒼 心交社
久しぶりに小林蒼を買った。これは当たり。やっぱ大人の話がいいっス。初期の、ヤンキー飼い殺しにする系のも好きだったけどな。

9月29日 『出ていってやるこんな家!』 金丸マキ 二見シャレード文庫

金丸マキの久しぶりの新刊。エッチほとんどなしのファミリー・コメディ。でも、父ちゃんが受けというパターンはけっこう好き。この父ちゃんと、父ちゃんのダーリン幹の馴れ初めも読みたい。


  『退魔針』10巻 原作:菊池秀行 絵:斎藤岬 ソニーマガジンズ
斎藤岬の美しい絵見たさに買いつづけているシリーズ。相変わらず菊地、ラブクラフト、好きね。(デビュー作の『妖神グルメ』がすでにクトゥルーだったもんな)

9月24日 『野望演舞曲』 田中芳樹&荻野目悠樹 徳間デュアル文庫

スペースオペラ。久織ちまきの挿絵がよい。ところで、徳間デュアル文庫から、銀英伝も出直してるのである。道原かつみ描きおろしのイラストがいっぱい入ってるのである。…こっちで買いなおそうかな。


   『魔剣天翔』 森博嗣 講談社ノベルス
タイトル見て、「げっ。伝奇モノの新シリーズか?」と思ったが、瀬在丸紅子シリーズであった。犀川&萌絵シリーズのブラック・レディ、真賀田四季系の女性がちょろっと出てきます。作品の出来自体は、なんか冗漫。動機もトリックもイマイチ。(トリックたいしたことなくても、動機部分で「どっひゃー」なサプライズがあると許せるのよね)

9月22日 『茅島氏の優雅な生活2』 遠野春日 リーフ出版

茅島氏(受)と庭師(攻)のシリーズ、第二弾。今回脇だった幹也と香山を主人公にした話も読みたい。


   『最遊記』1巻2巻3巻4巻5巻6巻 峰倉かずや エニックス
買っちゃった〜。読んじゃった〜。続き、続きが早く読みたい〜。
友達に、吉田秋生が好きなくせに『夜叉』ぜんぜん読んでない奴がいる。どうしてかというと、「完結してから、ガーッと一気に読みたい」からだ。正しい姿勢かも…。

9月21日 『神祭』 坂東眞砂子 岩波書店

短編集。「神祭」「火鳥」「隠れ山」「紙の町」「祭りの記憶」の五編収録。
「紙の町」が一番好きかな。これまでの坂東眞砂子とは少しテイストが違うような気がする。
どろどろとした土着な長編が読みたい。 

9月20日 『夢・出逢い・魔性』 森博嗣 講談社ノベルス

タイトルから短編集かと思ったら、長編だった。この人のシリーズ物、最初の一作がトリック的には一番優れていると思う。


   『Papa told me』23巻 榛野なな恵 集英社
久しぶりの『Papa told me』。
この人、根っこは怒りの人だと思う。彼女の怒りはとてもわたしには近しいもので、納得できる。とても品のよい絵を描く人でもあるが、たまに登場人物の見分けがつかないことがある。


   『アンジェリーク』1巻2巻 由羅カイリ 角川書店
BOOKOFFの百均コーナーで見つけた。映美ちゃんによると、6巻くらいまで出てるらしい。読みたい。
アンジェリークって関連商品の数、膨大。中でも凄いのがCD。70枚くらい出てるんだが、実は映美ちゃん家にはぜーんぶあったりするのだ(妹のひろみんが筋金入りのアンジェリーカー)。どっひゃあ!

9月19日 『スティール・マイ・ハート5』 芹生はるか 二見シャレード文庫

4まで読んで叩き売ったが、BOOKOFFで百円で売ってたので、つい買った。
が、やはりイマイチ。沖田(受)の不幸ぶりに説得力がないのと、ちょっと張り込みすぎてウソ臭くなってしまった設定のせいだろう。


   『不埒なツインズ』 高坂結城 青磁ビブロス
可愛い話だった。同人もやってる漫画家の青年と同人の相方の女の子のほのぼのとした関係がよかった。

9月18日 『デジタル・パラサイト』 L・グレシュ&R・ワインバーグ 徳間文庫

ミステリかと思ったら、近未来SFだった。孤独なスーパーハッカーの女性が、ネットから巨万の富を詐取しようとするグループに追われるサスペンス物。テンポもよく、勢いよく読める。

9月17日 『赤い予言者』 オースン・スコット・カード 角川文庫

この前作は行け行けドンドンだったのだが、これはちょっと弛んでしまった。読みかけちゃ中断し、また続きちょっと読んじゃ中断し、長い間、読みかけの山にいた本。西部開拓時代を舞台にした超能力者モノ。
そういや、ハードカバーで出てたモルモン教モノも、読み終わらないうちに図書館に返してしまったのだ。
『エンダーのゲーム』前後の頃みたいなのを読ませてほしい。

9月14日 『夜の揺籃』 松岡なつき 角川書店

バリバリ・ホモ・ハーレクイン。でも、なんか、のめりこめず。
この人のはディティール部分が華やかな業界モノがやっぱり面白いと思う。

9月13日 『ペットショップ・ボーイは調教中』 白城るた 白泉社花丸文庫

いつもイマイチと思うのに、なぜかふらふらと買ってしまう作家のひとり。なんでかな?
これもやっぱりイマイチ。


   『薔薇の名前4 薔薇の夜明け』 水戸泉 ラピス文庫
引退したねえ、水戸泉。って、作者は同姓同名の別人だ、当然。
瀬名の部下の佐倉がいい味を出している。

9月11日 『闇に歌えば11 黄金色の黎明(後編)』 瀬川貴次 集英社スーパーファンタジー文庫

これ、完結してたのね。暗夜鬼譚シリーズは買って読んでるが、こっちは図書館あるとき勝負で読みつづけてきたので、ぜんぜん知らなかった。クライマックスの盛り上がりはなかなかのものだった。三種の神器のひとつ草薙の剣とともに壇ノ浦に沈んだ安徳帝にこんな伝説があるとはつゆ知らなかった。へえええ。


   『闇に歌えば ナイト・コーリング』 瀬川貴次 集英社スーパーファンタジー文庫
外伝。大友、最初から怪しすぎ。溝口、早く気づけよ。

9月9日 『ONE・PIECE』15巻 尾田栄一郎 ジャンプコミックス

同人界で大ブレーク中。ゾロ×サンジが王道のようである。
わたしは清らかな気持ちで読んでいる。赤い髪のシャンクスさえ受けなら、あとはどうでもいいや。
(どこが清らか…)
(兄受けの某サイト様で、「シャンクスはエロいと思う」という感想を読んだ。兄受けな人間はどうやらシャンクスへ行くらしい。業か?)
  『封神演義』 藤崎竜 ジャンプコミックス
これも同人界でそこそこの勢力を誇っているが、これまたわたしは清らかな気持ちで読んでいる。
(飛虎×聞仲のみ。が、あいつら、もう封神されちまったもんな)
清らかな気持ちで読んでも、十分面白い(それがフツーだってえの)。

9月8日 『輝夜姫』16巻 清水玲子 白泉社

もう16巻かあ。話が進んでいるようでなかなか進まないが、好きなようにとことん描いてくれ。とことんつきあうぜ。絵は華麗の一語。初期の作品で、絵だけの人、と思い込んでいる方は、ぜひ『月の子』あたりから読み返してくれ。いいぞ。


  『ミラベルの瞳』 七地寧 ラキア・ノベルズ
きゃーっ、高良さま、素敵、素敵、素敵ーっ! どうして高良なの? どうしてあなたは涼介さまじゃないのってくらい、高良さんって兄っぽい。有能で、意地悪で、男前の受け。
遠野春日んとこで、「最近、中身確かめずに買うのってこの人くらい」と書きましたが、この人のもたいてい出りゃあらすじも読まずに買ってるわ、わたし。が、第一作の『英の名前』があまりによすぎて、「あれが一番書きたかった話で、あとは惰性で書いてるだけかなあ」とちょこっと思ってました。すいません、おみそれしました。これ、すげえよかったです。買っちゃったものの最初でちょこっとだれかけてる人、そこでくじけるな。高良がでしゃばってくるあたりまで、我慢して読み進むのぢゃ。


  『チャンプ3』 秋月こお 角川ルビー文庫
1も2も、のめりこむほどよくはないが、すぐさま売り飛ばそうと思うほど悪くもなかったので、3も買ったが、最後の最後でむちゃくちゃハズしてくれた。こおゆうの、ダメ。わたしはダメ。なんかイカくさいというか生臭い。麻々原絵里依の綺麗な挿絵のミスマッチなことよ。


  『暁の回廊』3巻 長岡良子 秋田書店
天智天皇を主人公としたシリーズ。この人の上代モノ(一時は平城中期くらいまでくだったが)はぜんぶ読んでますが、わたし以外にこの人を読んでいるという人を知りません。読まれている方、いらっしゃったら、メールください。
ところで中西進の『天智伝』、わたしにとってはバイブルのような本なのですが、この人、わたしが卒業した後、うちの大学に来て、わたしが専攻した上代ゼミを受け持ったらしい。チクショーっっっ。あと十年遅く生まれてりゃ…。(故吉井先生←わたしが学んだときのゼミの担当教授、ごめんなさい、ごめんなさい。センセに不満があったわけじゃないんですうう)
 


  『烈風』 ディック・フランシス 早川書房
面白くない〜。全体にとりとめがないが、一番の原因は、敵が憎むに足りなかったとこだ。主人公はそこそこいい男だし、こいつのおばあちゃんもかっこいい人なんだけどね。
あとがきは中山星香で、彼女にディック・フランシスを薦めたのはメルヘンメーカーと妹尾ゆふ子の姉妹だったんだそうだ。この二人、姉妹だったの、へー。
ところで、女にとってのディック・フランシス作品最大の魅力は、主人公がどいつもこいつも頑固で意固地で有能ないい男揃いってとこだ。その中でも一番をあげるなら、わたしは『侵入』『連闘』のキット(クリスマス)・フィールディング。こと『侵入』に関しては、いまだにリツィ王子×キットを誰か書いてくれないものかと夢見ている。ううう、読みたい〜。

9月5日 『メイク・ラブ』 芹生はるか 二見シャレード文庫

この人、最近面白い。これもなかなか。親に顧みられない寂しい高校生と、恋人を事故で失し後悔に苛まれ続けている医師が、期限付きで恋人契約を結んだものの、次第に本気になっちゃう話。

9月3日 『夜光の杯』 飛天 角川ルビー文庫

BOOKOFFの百均で見つけ、既読のシリーズ物の外伝だったので買ったのだが、辛気臭い話だった。そういや本編のほうも、辛気臭い話だったわ。藤崎一也の挿絵惜しさに、売らずに本棚にとってあるけど。
  『アイの記憶』 京橋なるみ GENKINOVELS
これもBOOKOFFで買ったんだけど、面白くなかった〜。相変わらず、作品レベルの一定しない人だ。

9月1日 『遠き神々の炎』 ヴァーナー・ヴィンジ 創元SF文庫

ヒューゴー賞受賞作(このときの同時受賞はコニー・ウィリスの『ドゥームズデイ・ブック』)。
『雪の女王』のヴィンジだと思って借りたら、ヴィンジはヴィンジでも、別れた亭主のほうだった。後書きによると、彼、兼業作家で、本業はサンディエゴ州立大学の数学教授なんだそうだ。他の著作に『マイクロチップの魔術師』って、おいおい、うちの本棚にあるぜ、この本。へえ、あれ書いた人かあ。
『マイクロチップ〜』は近未来の話だったが、こちらのほうの舞台は遥か未来。
神仙製作の過程で発生してしまった荒ぶる奇形体。間一髪で脱出を果たしたただ1艘の脱出艇は、鉄爪族が支配する中世さながらの惑星に不時着を余儀なくされる。
この鉄爪族というのが凄い。犬によく似た生物なのだが、彼らは数体集まって「一人」を形成するのである。いや、えらいことを思いつくもんである。
賢明な女王「木彫師」と、彼女と敵対する冷酷な独裁者「鋼鉄卿」。それぞれの陣営に引き裂かれた人間の幼い姉弟。独裁者側の手に落ちた弟と、幼い鉄爪族の友情。女王の傍らで彼女を補佐するトリックスター「巡礼者」。
すんげえ面白かった。造語もどれもかっちょいい。SFに中世的な社会を登場させるのって、まずいとすんげえ陳腐だが、うまくいくとこんなにバリカッチョなSFになる。


  『鴉』 麻耶雄嵩 幻冬社
読みかけて、「これ、メルカトルのシリーズじゃないのね」と思ってたら、出てきた、メルカトル。でも、ちょびっと。狂言回しですらない。ついでに推理もほとんどしない。
舞台は外界と隔絶した村。ライツヴィル物かよお、と思ってたら、隔絶しているというところにすごいからくりが隠されていて、ひょえええ、と感心した。したが、蛇足も多かった。おいおい、そこまで関連づけるか、もうそのへんでやめとけよ、と思った。
でも面白い。読んで損はないと思う。


  『封殺鬼21 昏き神々の宴』 霜島ケイ 小学館キャンパス文庫
西炯子のイラストのクオリティが元の水準に戻ってきた。嬉しい。一時期、すんげえ絵がずさんになってたからな。
今回の聖の被害者は中央の御師さん。パターン見えててもやっぱりこういう展開は好きー。大好きー。
そして、今回ちょびっとだけ出演の真巳お兄さま、素敵。三×達もいいが、三×真もいいわ、いいわ。(しかし三吾よ。次男なのになぜ三吾)
次回、楽しみ〜。早く読みたい〜。でも最近、出が遅いからな、このシリーズ。(一時はほとんど月刊封殺鬼だったのに〜)


  『聖霊狩り』 瀬川貴次 コバルト文庫
なんでこれがコバルトで? これ、スーパーファンタジー文庫のほうのシリーズでしょ? と思ったら、一種の外伝みたいなもんだった。
闇に歌えばシリーズで主人公のライバル役(?)やってる厭味な美少年のほうの話。
脇に出てくるダイエット娘とやおい娘のコンビが可愛かった。ミーハーな宮司さん、死なせたのは可哀想。瀬川、助けてやれよ。
ところで、闇に歌えばとは違う人が挿絵をやっていた。こっちのほうが好きだ。向こうもこの人にしてくれ。


  『恋して、もう一度』 遠野春日 リーフ出版  
イマイチ。あらすじチェックせずに新刊出たら買うボーイズラブ作家って、現在、この人くらいなのにー。同人誌のほうの夏の新刊のほうが面白かった。でも、あとがきによると、もうすぐ茅島氏の続編が発売されるそうだ。嬉しい〜。


  『YASHA』8巻 吉田秋生 小学館
きゃあああ、シン・スウ・リン登場!!! 『BANANA FISH』のあの小生意気な中国人の男の子! うわあ、かっちょいいっ! でも「義兄が亡くなって」って、「大財閥のトップ」って、ええっ、ひょっとして月龍? 彼、死んじゃったの? それに奥さん、日本人って、ひょっとして後日談に出てきた暁ちゃん? あの子が育つの待って嫁にしちゃったの?
最後のほうの彼の登場で、本筋がぶっとんでしまった。
英二も出ないかなー。後日談のときの月龍みたいに、電話相手ってだけでいいからー。


  『あしながおじさん達の行方』2巻 今市子 芳文社 
わけない(大阪弁。ゴタゴタと無秩序に混雑した状態を指す。用例)「わけない部屋やな〜」「オリンピック? そんなわけないもん、来ていらんわ」)話であった。キャラクター的には、ゲイといってもほとんど中身女な秋吉と、秋吉にダンナ取られた(ってもともと秋吉のもんだったんだが)静ちゃんがいい味出してた。あと秋吉のダンナの養父母とか。
今さん、今さん、『大人の問題』くらいのわけない話が好きです、わたし。

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