本読み日記


【ジャンル分け】 元々日本語で書かれた大人向け小説
元々日本語で書かれたジュブナイル小説。
日本語で書かれた小説以外のもの。

元は外国語で書かれていて、翻訳されたもの。

乙女のためのホモ小説
コミックス

われながら、なんつう荒くたい分け方であることよ。
ええっと、大人向けかジュブナイルかは、出版元の意向そのまんまです。角川スニーカー文庫とか講談社ティーンズハー
ト文庫とかコバルト文庫とかは、どんだけ立派な作品でもジュブナイルに入れてます。逆もそう。


『櫻の系譜 落下の急』 金蓮花 集英社コバルト文庫
佐保子にばけた常世姫が夏越の弓ひくとこで終わってやがる……。
…こ、こんな非道なとこで切るか、金蓮花よ……。続き、早く、続き、続き、続き〜っっ!!


『パーンの竜騎士G 竜の挑戦』上下 アン・マキャフリイ ハヤカワ文庫
疑問。「これまでに時ノ跳躍をしたのは、レサとジャクソムだけ」とあったが、シリーズAの『竜の探索』で、竜騎士が団体さんで過去の南ノ大陸に移住してなかったか?
ともあれ、さすがにこのシリーズもついにこれが最終巻じゃろ。(なにしろ、糸胞の源である赤ノ星の軌道をついに変えちまったんだから)(が、できれば、『白い竜』までの三部作で終わっててほしかったわ、このシリーズ)(ついつい全部読んじゃったけどさ)


『カーマインレッド セトの神人<前編>』 霜島ケイ 角川ビーンズ文庫
前半は伏線をひきまくったか。後編に期待する。(間に中編とか挟まんでくれ)
ところでこれ、未来が舞台のSFなんだが、この頃、「封殺鬼」のふたりの鬼はまだ生きてんのかな〜。(チェンが実は弓生だったりして(笑))


『女はみんな女優になれる』 野中マリ子 クレスト社
映美ちゃんが余分にゲットした分をおすそ分けしてくれました〜♪♪♪
39頁、87頁、187頁に葛○さんの写真アリ。(ただし39頁は後ろ姿)(でも、たぶんおそらくきっと、葛○さん)
伊藤つかさなんて超懐かしい名前が出てきて笑った。


洛陽城推理譚 双子幻綺行』 森福都 祥伝社
森福都って、デビュー作の『薔薇の抄薬』(講談社X文庫)を読んだきりだったので(いま本棚探したら、この本、まだ売り飛ばされずに残ってた)、図書館のハードカバーの棚でこれを見つけて驚いた。
則天武后に仕える双子の兄妹、宦官の兄と女官の妹、を主人公とする連作短編集。
則天武后って、唐時代の人だったのね…。(ぢつはこれ読んで初めて知った)(で、唐の玄宗皇帝が則天武后の孫っつのもこれで初めて…)(えっと、玄宗皇帝の叔母の太平公主が則天武后の愛娘なんだから、孫でいいのよね)(あ、でも、則天武后のダンナだった高宗のほうの孫かも…。それでも太平公主からしたら甥だもんね)


こゆるぎ探偵シリーズ(1) 若旦那、空を飛ぶ』 たけうちりうと 小学館キャンパス文庫
こゆるぎ探偵シリーズ(2) 若旦那・危機一髪』 たけうちりうと 小学館キャンパス文庫
こゆるぎ探偵シリーズ(3) 若旦那と愉快な仲間たち』 たけうちりうと 小学館キャンパス文庫』
舞台は明治後期の小田原。造り酒屋の跡取息子である主人公とその友人たちが、いろんな事件に巻き込まれたり、それを解決したり。
いや、面白い。これ、ホモ抜き(主人公とその友人の大工の棟梁の倅ができている)のほうがかえってよかったかも。(とこのホモ好きのわたしが思ったくらいだから、これを貸してくれた映美ちゃんはもっとずっとそう思ったことだろう)
挿絵は今市子。明治・大正モノにこの人の挿絵はものすごく合う。


『GALLERY FAKE』23巻 細野不二彦 小学館ビッグコミックス
「もうひとつの鳥獣戯画」、いい話っス。「リング・RING・指輪」のフェイツイ、笑った〜♪


『紫の悲劇』 太田忠司 祥伝社
霞田志郎モノ。
名探偵の苦悩を抱えて放浪していた霞田志郎だが(日本の最近の本格ミステリの探偵って、たいがい抱えてるわね、こおゆう苦悩(笑))、なんとか吹っ切れたようである(著者ともども(爆笑))。
買ってまでは読まないが、図書館の開架で見つければ「お、ラッキ♪」と嬉々として借りてしまうシリーズのひとつ。


『八月の博物館』 瀬名秀明 角川書店
こちらも苦悩してらっしゃった模様(笑)。こちらは理系作家と研究者のはざかいで。
小説の中に「小説とはなんぞや」などという疑問が呈される作品というのは、基本的には嫌いなのだが、これはギリギリ読めた。
(が、オレが読みたかったのは、『パラサイト・イヴ』や『BrainValley』系列の瀬名なんだよ〜)


『娼年』 石田衣良 集英社
最初の30ページほど、「ちぇ。年増が若い男を買う話かよ」などと思ったのだが、いやあ、読後感爽やかな、感じのいい話だったっス。


『プラトニック・セックス』 飯島愛
立読みで全部読んだ。いや、面白かったっス。
14歳で家出するきっかけになる親との確執んとこ、この親、どっかで…とか思ったら、「十ニ国記」の陽子の親に似てる。父親も母親も。
で、両親と絶縁したまんま終わるかと思ったら、ドラマティックな和解エピソードなしに、なんとな〜く縁が戻っちゃうとこが、なんかよかった。

が、日記の部分は読み飛ばしてしまいました、はい。


『長安牡丹花異聞』 森福都 文藝春秋
孝行する値打ちのないような母親に鬱々たる気持ちを抱えながら仕える少年が、酒楼の舞姫を落籍しようとする男を助ける表題作他、「累卵」、「チーティング」、「殿」、「虞良仁膏奇譚」、「梨花雪」、どれも中国を舞台にした作品ばかりの中短編集。
結論。
すんげえおっもしろい〜っっっ!!
どれもハズレなしっ!! 逸品揃い!!


『今夜はパラシュート博物館へ』 森博嗣 講談社ノベルス
短編集。西之園萌絵シリーズを二編含む。
「卒業文集」、思わず唸らさせられてしまった。(ちょっと「不覚…」な気持ち)
森博嗣の本って発売から三年くらい経たないと滅多に図書館の開架じゃゲットできないのに、これはラッキーだったっス。


『暗い宿』 有栖川有栖 角川書店
火村モノ。宿シリーズとやらで、ホテルや旅館、民宿を舞台にした中編四本入り。
「201号室の災厄」は、有栖抜きで火村が出ずっぱりという珍しい作品。(しかもセンセの立回りまでアリ)
「異形の客」に登場する美容整形外科の先生、いいキャクラターだ。(ちょっと高須先生な感じ) ミステリ的にもこれはうまくまとまっていた。
とか言いながら、いやもうこのシリーズ、火村と有栖がいちゃいちゃしててくれりゃそれで満足なんです、わたし。

(ので、著者近影だけはいれてくれるな。冷めっからよ。>有栖川有栖どの)


『沙羅は和子の名を呼ぶ』 加納朋子 集英社
短編集。表題作は多重世界モノとして秀逸。ミステリとしては「オレンジの夜」が、後味のよさでは「天使の都」。「商店街の夜」みたいな話も好き。
が、どれも味わいがバラバラで、加納朋子の持ち味というのがいまひとつよくわからない。


『大いなる救い』 エリザベス・ジョージ ハヤカワ文庫 
第一作の『ふさわしき復讐』、リンリーとデボラとセント・ジェイムズの三角関係にどうにも興味がもてずに降参、以来、いまや飛ぶ鳥落とす勢いのエリザベス・ジョージを一冊も読んでなかったのだが。
これ、すっげえ面白い〜っっ!! 伏線の張り方とその始末のつけかたが実に見事。今回読み通せたのは、スラム出身、半ば狂った両親を抱える癇癪持ちのバーバラ・ハワーズ巡査部長の登場が大きかったと思う。(リンリーにはやはり感情移入できませんでした)


『精神科医 エイリアニスト』 ケイレブ・カー ハヤカワ文庫
訳:中村保男にそそられてふらふらと購入したまま、ほぼ二年、未読本の山に突っ込んであった。
19世紀末のニューヨークを舞台にしたプロファイリング捜査モノ。ほんとにあったレストランかどうかはわからないが、「デルモニコ」という一流レストランで飯食いながら捜査状況を話し合うシーンがあったんだが、いや、実に美味そうだった〜。
中でも気になったのはデザートの「白ぶどう酒に漬け込んでから揚げ、すぐりのソースをそえた梨」。揚げた梨…。ど、どんな味だろう。


『ウィンザー城の秘密』 C・C・ベニスン ハヤカワミステリアスプレス文庫
メイドとしてバッキンガム宮殿に勤めるカナダ人女性ジェイン・ビーのシリーズ第三作。
こっちはいま奥付を確かめたところ、買ってからほぼ一年ほったらかしてたらしい。
このシリーズのせいで、エリザベス女王が飼ってるコーギー軍団はまったく躾がなってない、と思い込んでたのだが、躾がなってないならコーギー軍団を一度にお散歩させるのは絶対無理です。ああ見えてもコーギーはむっちゃ中型犬、たかが二匹でもずるずる引きずられます。


『鬼流殺生祭』 貫井徳郎 講談社ノベルス
ご一新直後の東京が舞台。ワトソン役は公家のぐうたら息子で、探偵は今は体を壊して家から一歩も家を出ない生活をしているその友人。
あのお、これ読んだ人の三人に二人は、普通の葬式とは別に行われる身内だけの特殊な葬式んとこで、あの一族が
隠れキリシタンつうのに気づいたと思うんですけど…。

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