本読み日記


【ジャンル分け】 元々日本語で書かれた大人向け小説
元々日本語で書かれたジュブナイル小説。
日本語で書かれた小説以外のもの。

元は外国語で書かれていて、翻訳されたもの。

乙女のためのホモ小説
コミックス

われながら、なんつう荒くたい分け方であることよ。
ええっと、大人向けかジュブナイルかは、出版元の意向そのまんまです。角川スニーカー文庫とか講談社ティーンズハー
ト文庫とかコバルト文庫とかは、どんだけ立派な作品でもジュブナイルに入れてます。逆もそう。


『武器と女たち』 レジナルド・ヒル 早川ポケットミステリ
今回のメインは、パスコーの妻エリー、前回から登場のシャーリー・ノヴェロ刑事、エリーの友人で『薔薇は死を夢見る』では容疑者の妻だったダフネ等の女性たち。
(ダフネのせいで、恒例の読み返し、もうちょっとで『薔薇〜』からおっ始めてしまうところだった)
(ダフネ、大好き〜♪ いい奴だよ、こいつ〜)
よくよく思い返してみれば、けっこう今回、荒唐無稽だったような。。。 読んでる間は勢いで読んじゃったけど。
あとがきによると、BBSがダルジール・シリーズをテレビドラマ化したらしい。けっこう高視聴率だったらしい。見たい〜〜〜っっっ!!! (お願いします。>NHKさま)


『図書館長の休暇』 ジェフ・アボット 早川ミステリアスプレス文庫
なんか、疲れた。。。。 後書きによると、これ以降、ジェフ・アボットは新作を発表していないらしい。彼もきっと飽きたか、疲れたかしたのね、このシリーズに。(最初はけっこう面白い奴だった主人公も、後になるほど、ひたすらうっとうしい奴になってったし)


『ハードボイルドに触れるな』 榎田尤利 大洋図書
BOOK・OFFにて860円が250円〜。最近、よっぽど好きな作家でない限り、新刊で買わなくなったなー、この手。
榎田尤利の魚住くんシリーズと剛しいらのドクター&犬シリーズってクリスタル文庫では双璧をなす人気シリーズで、わたしはどっちかというと剛しいらのドクター&犬シリーズのほうが好きなんだが、シリーズ以外の作品となると、榎田尤利のほうが信用がおける。(剛しいらのシリーズ以外の作品って、とてもあのドクター&犬シリーズ書いた人の作品とは思えない…)
これは結構○。主人公の妹の美空ちゃんと、美空ちゃんの彼女のひかりちゃんのカップルがいい。主人公と彼に惚れてる男二人もいいです。(が、まだどっちともくっついてなくて、そのへんは続編で、らしい。もう出てるんだろうか。捜さなきゃ〜)


『死ぬほど恋して』 杜楓子 心交社
二作入り。表題作のほう、これってオダ×葛? 受けのほうの親友の男も椿センセくさいし〜。
こんなん書くなら、5×1も書いて〜〜〜ん。>杜楓子どの (ひょっとして書いてんのかしら。今度、オリジナルゾーンで捜す)


『星踊る綺羅の鳴く川』 赤江瀑 講談社
舞台の魔をめぐる幻想的散文、としか言いようがない。買って読んだら(1600円也)暴れていたが、図書館で借りたからタダだったのでそれなりに面白かった。


『レ・ミゼラブル』 原作:V.M.ユーゴー 作画:みさきあきら サンマーク文庫
映美ちゃんから「読みなさい」と渡されてしまった課題図書。
とても読みやすい。とてもわかりやすい。が、これのみ読んだら、この話のどこが「不朽の名作」なのか絶対にわからないと思う…。
(『ザ・ベストセラー』オリヴィア・ゴールドスミスによると、『レ・ミゼラブル』もやっぱり「続編」が発行されているらしい。ラリー・恥知らず(O・ゴールドスミスによる注です(笑))・アシュミードによる『コゼット』という本だそうだ。これ、誰か読まれた方、います? ゴールドスミスのよると、この作家、これで世に出たそうなので、そこそこ売れたみたいなんですが)


『君が好きなのさ』8巻 谷崎泉 二見シャレード文庫
ついに、母のみならず、妹にもばれ、んで父親にもカミングアウト。この話、脇役がみなよくて、話自体もかっちり進んでいるので、最初くっつくところのイージーさがいまだに悔やまれる。(レイプからなしくずしっつうのはいかんよなあ)
番外編で初めて広瀬の妻登場。いい夫婦だなあ、こいつら。


『映画の話術』 淀川長治 朝日出版社
亡くなる八ヶ月前に行われた講演を文字に起こしたもの。
淀川長治は、書いたものより、喋ったのを字にしたものが、断然面白い。
で、これ、内容はかなりとりとめないんだけど、「テーマ、題材は二の次、それをどう語るかが、その映画のよしあしを決める」という主張は、ほんと同感。やっぱり判ってらっしゃった方なんだわ〜としみじみ。


『姫君』 山田詠美 文藝春秋
短編集。五編入り。表題作は都会のおとぎ話っぽいいい話だったが、「検温」と「フィエスタ」はブー。「MENU」はなんか舌ったらずというかまだるっこしい。「シャンプー」は可愛い話で大好き。


『堕ちていく僕たち』 森博嗣 集英社
短編集ではなくオムニバス連作なので、ちゃんと順番どおりに読みましょう。
あちこちたるい部分はあるが、いや、面白かった。「どうしようもない私たち」が一番愉快だった。いいわー、語り手のこの女!! (ですが、くれぐれもここだけ読もうとせず、しないように。ちゃんと順番どおりに読みましょう)


『名探偵の饗宴』 朝日新聞社
山口雅也のキッド・ピストルズ、若竹七海の葉村晶、松尾由美の暮林美央、法月綸太郎の法月綸太郎、二階堂黎人の二階堂蘭子、麻耶雄嵩のメルカトル鮎、今村彩の大道寺綸子、篠田真由美の桜井京介と、探偵を集めたアンソロジー。
篠田真由美はすでに短編集に収められた作品だった。
麻耶雄嵩のメルカトル鮎、「メル」という呼び名といい、唯我独尊で超ナルシストなとこといい、小野不由美の悪霊シリーズのメルのタチの悪いカリカチュアみたいな奴〜とか思ってたら、「七年ほど前に滝川なんとかというお坊さんに拝んで貰ったのですが」という文章に遭遇。大当たり〜っ、ドンドン♪(悪霊シリーズのメインメンバーにいるんだ、滝川っていう元高野山の坊主が) でも、麻耶雄嵩の文章って、普通の演奏のあちこちにスカみたいな変拍子が混ざる感じでなんか愉快。
山口雅也はこれで初めて読んだ。面白かった。今度図書館から一気借りしてくる。


『「ABC」殺人事件』 講談社文庫
これまたミステリのアンソロジー。上のは図書館で借りたが、こっちは本屋で見つけ、有栖川のが火村モノだったので、ついふらふらと買ってしまった。
クリスティの『ABC殺人事件』をテーマにした書下ろしで、有栖川のほかには、恩田陸、加納朋子、貫井徳郎、法月倫太郎。
恩田陸と加納朋子がよかった。この590円(税抜価格)はお買い得〜。


『恋する宝石』上・下 ジュディス・クランツ 新潮文庫
ジュディス・クランツを読むときの心得。
1.風呂、片づけモノ、すべてちゃんと片づけてから読み始めましょう。なんの予定もない週末に読むのが、一番望ましいです。
2.上下巻モノが多いですが、買うとき、あるいは借りるとき、上巻しか見あたらなかったからといって、上巻だけ買う、あるいは借りるのは避けてください。上巻を読み終えたのがまだ本屋さんが開いている時間ならよいですが、もしも夜中の一時頃だったりした場合、あなたは地獄の一夜を過ごすことになります。
3.「通勤電車の中でちょっとづつ読もう」も、よほど自律能力の高い人でないとお薦めできません。
はっきり言って、ジュディス・クランツは即中毒を起こす麻薬です。もしも「これまで一冊も読んだことないけど、ちょっと読んでみようかしら〜」などと思われた場合、お仕事をお持ちの方は有給の残りを数えてからがよろしいかと。
(一気読みされる場合の注意:「ラヴァーズ」(クランツとしては珍しく低調)は「スクループルズ2」の続編ですので、「ラヴァーズ」から読み始めるのはやめてください)


『ドミノ』 恩田陸 角川書店
超激烈面白い〜〜〜っっっ!!! それも、七転八倒の面白さっ!! これは、ぜぇっっっったいにお薦めっっ!!
OL稼業に疲れ果てている人には特にお薦めです。元気が出ます。絶対出ます。

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