本読み日記


【ジャンル分け】 元々日本語で書かれた大人向け小説
元々日本語で書かれたジュブナイル小説。
日本語で書かれた小説以外のもの。

元は外国語で書かれていて、翻訳されたもの。

乙女のためのホモ小説
コミックス

われながら、なんつう荒くたい分け方であることよ。
ええっと、大人向けかジュブナイルかは、出版元の意向そのまんまです。角川スニーカー文庫とか講談社ティーンズハー
ト文庫とかコバルト文庫とかは、どんだけ立派な作品でもジュブナイルに入れてます。逆もそう。


『続巷説百物語』 京極夏彦 角川書店
軍八郎と百介の兄弟を葛○&オダギリで見たい、見たい、見たい。と思ったが、ドラマ版で百介、いったい誰がやってたっけ? (第一回の「七人みさき」しか見ていない)
で、ドラマ版の「七人みさき」見たときにも思ったんだが、大名の正室っつうのは普通人質かわりに江戸に住んでるもんだから国元なんか一生行くことないっつうか、行けないはず。なので、国元の城の天守閣から飛び降り自殺なんて、したくても無理〜。


『鬼譚草紙』 夢枕獏+天野喜孝 朝日新聞社
平安時代が舞台の、鬼にまつわる物語ばかりの短編集。
「染殿の后、鬼のため?乱せらるる話」
(IMEパットで手書き入力したのに出ないじゃん〜)
(?のとこ、女偏に堯で「じょう」という字です)
(手書き入力しなくちゃいけないたびに「タブレット欲しいよ〜」と思うんだが、富士が今秋、「手書きで文字が入力できる電磁ボールペン」とやらを一万円くらいで発売するらしい。これ、タブレットとはぜんぜん別物?)
のタイトルロールである染殿の后、いい。夢枕獏の描く女性としてはダントツのよさ。つうか、ここまで魔物に描いた女のほうがかえってリアリティある不思議さよ。


『瑠奈子のキッチン』 松尾由美 講談社
設定自体が中途半端というか説得力のない話ではあるが、読んでいる間はそこそこ楽しめる。


『真珠夫人』(菊池寛文学全集第九巻) 菊池寛 文藝春秋 
瑠璃子に直也、あんたら自業自得だよ。他人様ん家に招待されてるっつうのに、誰も聞いてないと思ってそこん家の主人の悪口言いまくってたあんたらが、絶対悪い。(荘田氏、気の毒に〜。あの人、元々は別に悪い人じゃなかったのに〜)
んで、瑠璃子、かっこ悪いのよ。反省はしないは、悪女宣言はするは、その悪女ぶりもほんっと半端だは。魔性ぶりたいんなら、高橋涼介さまの爪の垢でも煎じてから出直してきな、っつう感じ。
が、結末だけはよかったな。


『魔羅節』 岩井志麻子 新潮社
岡山を舞台にした短編集。なので、わくわくしながら読んだのだが。
もはや彼女の「売り」部分の切り売りっつう感じ。


『過ぎ行く風はみどり色』 倉知淳 東京創元社
猫丸モノ長編。落ちは少し無理あったが、方城家の人たちが皆感じよくって楽しめた。トリックもかなり○。


『幻獣遁走曲』 倉知淳 東京創元社
猫丸モノ短編集。『過ぎ行く〜』でもそうだったが、この人、キャラクターの立て方がかなりわたし好み。「猫の日の事件」の轟部長なんかほんと可愛気がある。「寝ていてください」の看護婦さんや、「たたかえ、よりきり仮面」のアナウンサーの卵&アクション俳優の卵たち、「トレジャーハント・トラプ・トリップ」なんかもう出てくる人みんな大好き。


『星降り山荘の殺人』 倉知淳 講談社ノベルス
というわけで、三冊まとめ読みしましたが、やはりストーリーよりキャラで読ませる人だわ、この人。
草吹あかね先生と秘書の麻子、すっごいいいです♪ しかし、この騙し方はちょっと小手先騙しだぞ。


『「きよしこの夜」が生まれた日』 ポール・ギャリコ 大和書房
ギャリコの『猫語の教科書』は、「何度本棚整理しようが、きっとこいつはわたしが死ぬまでわたしの本棚にいるだろう」本の一冊なんだが、ギャリコのほかの本はまったく読んだことがなかった。
ということを朝日新聞の読書欄のギャリコはほぼ全部訳している矢川澄子のエッセイで気づき、図書館でとりあえずこれを借りてきた。(矢川イチオシの「雪のひとひら」はただいま予約中)
ほっこりとした気持ちにさせてくれる一冊でした。
(が、『猫語の教科書』と違い、繰り返し読み返したい本じゃなかった。ゼニ出してまで読みたい本でもなかった)


『雪のひとひら』 ポール・ギャリコ 新潮社
で、前述の矢沢澄子によると、これ、「珠玉」で、今もコンスタンスに版を重ねているらしい。
水差すようで悪いですが、高校とか大学とかで原書がサブテキストに使われてて、それで売れ続けてんねんで、これ。>矢沢澄子どの


『絶叫城殺人事件』 有栖川有栖 新潮社
火川&有栖シリーズ。短編集。
最近、いちゃいちゃがぜんぜん物足り〜んっ! 喝っ!!

んで、「八角館殺人事件」(六角、だったっけ? 図書館に返却しちゃったので、いま手元に本ないのよ)ですが、「これ、まんま『マグノリア』の導入部んとこやんけ。おいこら、有栖川、読者なめてないか?」と思いました。
すまん。>有栖川有栖どの


『御家の狗』 岳宏一郎 毎日新聞社
徳川300年の礎石というか贄となった男たちの生涯を辿った中編集。
丹念に調べました〜というか、この人、本書いて稼いだゼニ全部この辺りの古文書ゲットにつぎ込んでんじゃないかしら、つう感じだが、いかにも「調べました〜っ!」って感じで、『群雲、関ヶ原へ』や『乱世が好き』等に較べたら、「岳もフツーの作家になっちまったなあ」という感じ。(そこはそれ、「腐っても岳宏一郎」で、フツーの「一生懸命調べました」な作家なんかとは、人物洞察の点で比べ物にはならんのだが)

あ、この本のちょっと前に『軍師官兵衛』という文庫が出てますが、これは『乱世が好き』の改題でした。(「キャーvvv、ちょっと油断してた間に新刊ふたつも出てた〜んvvv」と糠喜びしたのはワシだっつうの)


『紅豚』 森福都 徳間書店
舞台は中国宋時代。起点は、元は長江の船乗りだった蘇州郊外の地主が書き残した、隠し財産の位置を記した一枚の宝の地図。地主の長男は隠し財産の探索を息子に託すのだが、それにいま都を賑わす盗賊「青牛」、盗賊「青牛」を騙る偽「青牛」、さらにはかつて長江を荒らしまわった伝説の江賊「紅豚」の因縁が絡み…。
いや〜、面白かった。見事なストーリーテラーです、森福都。
これ、一読の値打ち、絶対にアリ! 人名とかも、この手のものとしては格段にわかりやすい、というか、混乱しにくいです。(改名改名また改名で人の名前がコロコロかわる『御家の狗』を読んだ直後だったので、余計そう思ったのかもしれないが)


『吃逆』 森福都 講談社
「吃逆」って、しゃっくりのことなんだと。へーほー(←感心している気持ちを表した擬音)。
こっちは探偵譚。しゃっくりすると過去の情景が見える「吃逆探偵」文挙、表向きは「吃逆探偵」のワトソン役だが実は推理の大半を担当する黒幕季和を主人公とする中編集。
これも○。第一作「綵楼歓門」はちょっとまどろっこしい話だが、第二作「紅蓮夫人」第三作「鬼市子」と後ろの作品ほど出来がいい。特に「鬼市子」、季和の過去が明かされる部分はすっげえよかった。


『青春デンデケデケデケ』 芦原すなお 河出書房社
青春のこっぱずかしいエピソード満載の話ってのはどうも苦手というか、んなもん好き好んで読みたがる奴の気が知れんので、これもどうせその手だろうと思ってパスしてたが、ちほあるいははるのが日記で「ものすごく好きな本」と言ってたので、図書館でつい借りてきた。
これ、実に居心地のいい、すっごいいい小説だったよ〜。>ちほ


『新・夢十夜』 芦原すなお 実業之日本社
『青春デンデケデケデケ』借りるときに一緒に借りてきた。
漱石の『夢十夜』の顰に倣った、夢を主題にした短編集。
すっげえ奇妙なことがおこってるのに夢の中じゃなんとなく納得しているみたいなくだりがすっごいうまい。
いい作家だわ、この人。


『曼荼羅道』 坂東眞砂子 文藝春秋
太平洋戦争での日本軍の性犯罪、が題材のひとつになってるので、そういうのを直視したくない人は読まないほうがいいです。
(「戦争を語り継ごう」ってのは日本の夏の一大風物なのだが、たいていの場合、語り継がれているのは「被害者としての日本人」であって、「加害者としての日本人」が個で語られることって殆どない。加害者が日本人で被害者が日本人でも、語るのは大方が被害者なのよね)
リストラされた若夫婦がダンナの実家のある富山に引っ越して実家の稼業である置き薬業を手伝うことになる、という現在の物語と、ダンナの祖父さまが戦時中マラヤにいたときの現地妻サヤが戦後のどさくさにまぎれて日本にやってくる物語が交互に語られ、やがて曼荼羅道でその二つの物語が交叉するという、実に坂東テイストな怖さ満載の物語。


『カーマインレッド セトの神民』後編 霜島ケイ 角川ビーンズ文庫
面白くない〜っ! ダセーよ、この話。
こんなもん書いてないで、封殺鬼シリーズをせっせと書いて欲しい。(このシリーズ、どんどん新刊出るのが遅くなってて、今にキマイラみたいに新刊年一冊ペースになりそうで怖い)


『竜の眠る海 誓言』 金蓮花 集英社コバルト文庫
久しぶりの竜眠新刊。精霊の女王ミネアプロ様にまつわる番外編。「どこの何様ミネアプロ様」はだあい好きだが、これ、ちょっと喰い足りなかったな。
あとがきによると、次回新刊は超ひ〜っさしぶりの銀葉亭らしい。早く出せ〜っ! 読ませろっ!


『レディ・ガンナーの大追跡』上下 茅田砂胡 角川スニーカー文庫
面白かった! あまりの面白さに前作『レディ・ガンナーの冒険』探したら、こないだの大整理んときに売り飛ばしてやがんの、オレ。BOOKOFFで買いなおさなきゃ〜。(が、前作読んだときも思ったが、獣人アナザーレイスに関する設定、ちょっと緩いぞ。←巻を重ねたらあれこれボロが出てくる系の緩さだと思う)


屋上の暇人ども4 先生も夏休み』 菅野彰 新書館ウィングス文庫
本編二編に、天宮メインの番外編一編入り。
本編二編中、最初のほうは未来不在で超鬱陶しかった。このシリーズ、未来がキーパーソンだわ。彼女なしじゃ、残りの連中、どーしよーもないわ。


『月の宵宮』 西崎祥 ビブロスゼロコミックス
西崎祥、漫画も挿絵もだあい好き♪
そのくせ、前の『お得な恋愛獲得法』買ったのは古本屋なら、これ出てたのを知らず、BOOKOFFで見つけてびっくりした。(ゼニにならんファンですまん、という気持ち)
ところで西崎祥、大昔にC翼で源×岬やってたはずで(花郎藤子がC翼健×小次本「愚か者」←名著!のあとがきで書いていた)、今でも同人誌古本サイトでぼちぼち探してるんですが、いまだに巡り会えず。まさかと思うけど、もし万が一、「わし、持ってるで」という方、もってなくても本のタイトルや発行時のサークル名に覚えがある方、いらっしゃいましたらご一報くださいませ。m(__)m。


『MONSTER』18巻 浦沢直樹 小学館ビッグコミックス
ついに最終巻。が、出てるのを知らず、ゆきうさぎん家の掲示板で知って慌ててAMAZONで検索したら、普通の以外に絵本付の限定版が出てて、もちろん絵本付の限定版を探したが、すでにどこにもなかったのであった……。
んで、読み終えて、「これ、『ソフィーの選択』やんけぇっ!」と叫んだのも、日記のとおり。。。

(『ソフィーの選択』 映画。原作も出てるけど読んでいない。監督:アラン・J・パクラ、主演:メリル・ストリープ。してはならない選択を強いられた女が、選択してしまった記憶に苛まれて壊れていく、とても怖い映画)


『最遊記』9巻 峰倉かずや ENIX
悟空、麻雀の点数計算なんてできたのね…。あたしより賢いじゃん。。。(←PCゲームで麻雀を覚えたため、点数計算どころか、ロンで上がれるかどうかの判断もあやふや…)
『ARMS』21巻 皆川亮二 小学館
『夜叉』11巻 吉田秋生 小学館
『輝夜姫』19巻 清水怜子 白泉社

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