本読み日記


【ジャンル分け】 元々日本語で書かれた大人向け小説
元々日本語で書かれたジュブナイル小説。
日本語で書かれた小説以外のもの。

元は外国語で書かれていて、翻訳されたもの。

乙女のためのホモ小説
コミックス

われながら、なんつう荒くたい分け方であることよ。
ええっと、大人向けかジュブナイルかは、出版元の意向そのまんまです。角川スニーカー文庫とか講談社ティーンズハー
ト文庫とかコバルト文庫とかは、どんだけ立派な作品でもジュブナイルに入れてます。逆もそう。


楽園の魔女たち 天使のふりこ』 樹川さとみ コバルト文庫
番外編短編集。魔女四人組が詐欺師をやっつける「天使のふりこ」、自分を牧羊犬だと信じる少年を楽園が預かることになる「しっぽの音楽会」、ごくちゃんが主人公(ビバっ!!)の「ごくちゃんの小旅行」、騎士団時代のアシャ・ネヴィが主人公の「騎士と卵」の四編入り。
どれも実に気持ちがよい。中でも、ごくちゃんがはじめて主役(ごくちゃん主役っぽい短編は前にも一度あったけど、あれは厳密には「ごくちゃん観察日記」だったもんね)の「ごくちゃんの小旅行」、好き好き大好き〜vvvvv


深き水の眠り 硝子の枷』 上巻 毛利志生子 コバルト文庫
今月上巻、来月(つってもコバルト1月新刊、今月の末発売だが)下巻。
なので、下巻出てから一気に読もうと思ったが。
無理でした〜。続きっ、続きっ、続きっ、続き〜っっっ!!!
(外法師シリーズの渡辺綱にひきつづき、これにもカエル顔のおじさん登場。そしてやっぱりわたしの脳裏には渡辺いっけいの顔が…。毛利志生子よ、そ、そんなに渡辺いっけいが好きなのかっ?!)
(ところで渡辺謙と渡辺いっけい、同じ姓で、顔の骨格も似てないことないと思うんだが、血縁?)

んで今回、舞台がTV局、「特撮出身」で「昼メロブレイク」な役者が出てくんだが、このシチュエイション思いついた原因って、「真珠夫人」? それとも「新・愛の嵐」


銀葉亭茶話 伽椰琴打鈴(かやぐむだりょん)』 金蓮花 コバルト文庫
やっと続きが読めた〜。
が、夏飛尼の正体が不満。「こ、こいつやったんかっ!」などんでん返しが欲しかったな〜。
あと一樹のその後もなー。身から出た錆とはいえ、気の毒…。

ところで今月新刊、恒例の来年カレンダーの応募券がついてたのでもちろん応募したが、これ、卓上なのよ。卓上は葛○信吾のがあるので、できたらちぎらないで済むタイプの壁かけに戻して欲しい〜。(コバルトカレンダー、応募さえすればけっこう当たるのだ)


『ミカドの淑女』 林真理子 新潮社
明治時代、「日本で一番偉い女」だった下田歌子を、当時の著名人たちの目を通して描き出したもの。
(有吉佐和子の『悪女について』を思い出させる手法であった)

むっちゃ面白かったぁっ!!
大正天皇って明治天皇の皇后腹じゃなかったのね〜。でも、昭和天皇とその弟たちは、みんな大正天皇の皇后腹だったのね〜。と、宮内庁公式サイトではわからない系図の謎まで、これのおかげで判明しました。
(高円宮崩御ニュースからつい宮内庁公式サイトに行って以来、高円宮のすぐ上の兄ちゃん、桂宮が気になって気になって。車椅子の宮さん。しかも、50過ぎてまだ独身。「え、こんな人、おったん?」とか思ったのも当然で、この方、歌会始めも毎年ブッチなすってるらしい。なんで車椅子なの? 何があったの? 高円宮さんの葬式にも出てなかったよね? ああ、気になる〜)


『日はまた熱血ポンちゃん』 山田詠美 講談社
山田詠美的「身辺雑布」なこのシリーズ、大好きだったんだが、今回、口ではとほほといいながら実は「この年でこのやんちゃぶり、あたしって( ̄^ ̄)」なとこがむっちゃ鼻につく。
あと、ハズのダグちゃんと別居してることについてのエクスキューズが多くてな。エクスキューズなしで、「久しぶりに会えて嬉しい〜vvvv」だけのほうが、「ああ、アメリカと日本に分かれて住んでても、うまくいってるんだ〜。いいなあ〜」と思える気がするんだが。
147ページからの、去年起こった同時多発テロについて湾岸戦争当時の文
壇事情に言及してるとこ、「大事な問題だからこそ、よく考えずに何かを言うのはイヤだった」っていう箇所には、やっぱりええ奴やんけ、山田詠美〜と思いましたが。(それにしても、こーゆー軋轢って、ほんと、どこにでもあるのね〜)


『魔女』 樋口有介 文藝春秋
主人公とその家族のキャラクターはごっついええのに、事件とそれについて主人公が思いをはせる「日本という国のどうしようもなさ」みたいな部分が合ってない感じ。
これ、二十冊めの本だそうなので、ほかのも読んでみよう。


『虚数の目』 湯川薫 徳間書店
ミステリというより、教養小説として読んでしまいました。
そうか、デジタル署名ってこーゆーもんだったのか〜。

(これに限らず各種知識、ちゃんとした解説書を読んでもまったく頭に入らないのに、小説の中で説明されると、どうしてこうすんなりわかった気になるのだろう…)


『13』 古川日出男 幻冬舎
むっちゃ面白いっっ!!!

『アラビアの夜の種族』の古川日出男のデビュー作。
あらすじ書こうと思ったが、書きにくいのよ、これ。で、誰か書いてる人いないかと探したんだけど、どれもイマイチなのよ。
ともかく、すっごい上等の小説です。


『奥様はネットワーカ』 森博嗣 メディアファクトリー
そこそこ面白かったけど、全体の五分の二くらいを占める寝言部分はすべてすっ飛ばして読みました。つうか、あれ何? 書いてる本人はひょっとしたら気持ちいいのかもしんないけどさー。


『ダメな女と呼んでくれ』 中村うさぎ 角川書店
雑誌「chouchou」と「ザ・スニーカー」に連載されたエッセイの再録。
この人、頭切れすぎて、自分のことまでいいことも悪いとこも見えすぎて、各種依存症にはまっちゃうんだと思う。
酒鬼薔薇事件の直後、あちこちで起こった物まね事件、なぜ人殺しはいけないか、小学生殺傷事件の宅間守等について、これまであれこれ読んだり聞いたりした中で、彼女の分析がピカイチまともで、すっごいスッキリした。


『イフからの手紙』 湯川薫 徳間書店
湯川幸四郎モノ。今回はゴシックロマン。絶賛まではいかないが(この本の煽り文句が「筒井康隆氏、絶賛!」なのよ)、ゴシックロマンの基本(旧家、もしくは旧い村。そこに伝わる隠微な伝説。双子等)をそれなりにきちんとおさえてて面白かった。


『グーグーだって猫である』2巻 大島弓子 角川書店
大島家の猫、ついに四匹。頭数で追いつかれてしまった…。
今回前半が癌闘病記、後半が三匹目のクロと四匹目のタマ。
1巻最後あたりから登場のNさん、次第にいい味だしてきて、大島弓子とのやりとりが、クリスティとかに出てくる偏屈な老婦人とそのコンパニオンみたいでおかしい。
それにしても獣医って選ばなきゃならないわね〜。(四匹目のタマ、疥癬付きだったんだが、それまでかかってた獣医さんのもとではまったく治らず、獣医さんを変えたところ、前の獣医さんの処置はものすごく旧弊なものであると判明するのだ)


『海馬が耳から駆けてゆく』3巻 菅野彰 新書館
去年の十月に出たのにぜんぜん知らなくて、本に入ってたちらしかなんかで4巻発売を知り、あわてて図書館に借りに行った。(ら、開架の「す」のとこにフツーに並んでた。この一年、ずっとそこにいたのか、お前…)

やっぱり
げろごっつい愉快〜♪♪♪

この人の書く愉快な文章は、ほんと、なんともいえず痛快愉快なのだ。
ここの「バレー部日誌」読んでみて気に入ったら、『海馬』も1巻からGOGO♪
(が、もし『海馬』シリーズを読んでみてものすごく面白かったとしても、小説にも手を出すときはお気をつけください。大半がいわゆる「乙女のためのホモ小説」ですんで)


『ルート225』 藤野千夜 理論社
中学二年の姉と一つ違いの弟が、それまで自分がいた世界とちょっとだけ違うダッシュ世界、いわゆるパラレルワールドに迷い込む話。
弟が高橋由伸のファンだと知った姉がしつこつねちねちいちびるとことかもすっごいおかしかったけど、のたうちまわったのは、彼女がサッカーファンと知った腐女子なクラスメイトが描いてくれたというやおい漫画のタイトル。「トルシエと11人の天使たち−フィリップ、僕を愛して」。ぎゃははははははは _(__)ノ彡☆ばんばん! ひーひーひーひーひー。
パラレルワールドものでわたしが最初に読んだのは、「時をかける少女」に一緒に収録されてた話。「横糸が時間で、縦糸がそれぞれの世界。隣り合った世界はほとんど違いがないが、離れるほどにあれこれ差が出てくる」という説明はとてもわかりやすく、いまだに柱の角に足の小指を思っくそぶつけたときなぞ、「痛いわっ、むちゃくちゃ痛いわっ、でも、でもよ、わたしっ! 何本か離れた世界のわたしは骨折までいっててもっと痛いかもよっ!!」と思ってクーッと痛みをこらえることがある。
それにしても、藤野千夜の書くお話は、ほんっとキュートで心地よい。(が、「どうせ最後にゃ元の世界に戻れるんだろう」と高くくって読んでたら、最後で「ひえ〜〜〜〜」)


『ループ』 鈴木光司 角川書店
『リング』『らせん』とこれで三部作だったのか。『リング』はほんっとよくできたホラーで結末のひねりに唸ったものだが、『らせん』はほとんど覚えてねえや。
で、『ループ』ですが。
前半はむっちゃ面白かったけど、中盤で『リング』『らせん』世界とつながりだしたところから、「おいおい、ちょお待てや、おっさん、それはないやろ……」になってしまいました。
これ、独立した作品にしたほうが断然面白かったと思う。
(ところで小柴のじっちゃんのニュートリノ(いや、別にじっちゃんの専有物じゃないんだがな、ニュートリノ)が小説の中で重要な役割を果たすんですが、これ読んだ人なら、小柴のじっちゃんのノーベル賞が決まったとき、鈴木光司にコメント求めに行きたくなると思うんだが、見かけなかったな…。鈴木光司だから、かなり売れて大勢読んでるはずなんだがな。マスコミの連中って、活字離れをやかましく言い立ててる割にゃ、本読まんのか? 塩野七生が、「欧米のインタビュアーは自分の著作をそれなりに読んでからインタビューに来るが、日本のインタビュアーはまったく読んでないことが多い」とエッセイに書いてたが、やっぱり日本のメディアってそれほど程度低いのか?)


『バースデイ』 鈴木光司 角川書店
『リング』『らせん』『ループ』シリーズ番外編ばかり三編入り。
『ループ』の「おいこら、おっさん。それはないやろ」直後だったので、つまんなかった。


『シーズ・ザ・デイ』 鈴木光司 新潮社
ホラーでもSFでもないフツーの小説。
ヨット好きで仕事もヨット販売なサラリーマンが、離婚を契機に、知人から安く譲ってもらったクルーザーで生活しはじめるのだが、そこに昔の彼女から電話があり、堕胎したとばかり思っていた彼の子を彼女が産んでいて、しかもその娘が中三で妊娠して家出してしまったという。
この昔の彼女、俗物で勘違い女ないい悪役だったが、娘とは次第にうまくいき、離婚後知り合った友人の娘ともうまくいき、大昔に失踪した父親の行方探しも「たぶんそうだろうな〜」という結末な、予定調和な話であった。


『わかぎみ』 永井路子 新潮文庫
短編集。「わかぎみ」「母子かづら」「夢の声」「海の月」「海から来た側女」「大きなお荷物」「ミサンサイ物語」「声なき村からの便り」の八編入り。大阪冬の陣夏の陣が舞台の「わかぎみ」と鎌倉か室町あたりの話と思われる「声なき村からの便り」以外は江戸時代の話。短編集って苦手なほうだし、江戸時代モノもどちらかといえばあんまり好きではないのだが、これは行け行けドンドン読んでしまった。


マリア様がみてる パラソルをさして』 今野緒雪 コバルト文庫
タイトルの上では前後編になっていないが、前作『レイニーブルー』の解決編というか、雨降って地固まる編というか、そんな感じ。
ところで最近毎日チェックしてるここ(かなりオタクなにーちゃんの日記サイトだが、いろんな情報へのリンクがすっごいお役立ち)で知ったのだが、オタク用語でこのシリーズ、「マリみて」っつうのね〜。で、エッチ系男オタクどもがたかってんのね〜。ほえ〜。


『鬼籍通覧 壺中の天』 椹野道流 講談社
法医学教室シリーズ第三巻。
有栖川有栖の有栖モノは、本編はどーでもいい、火村と有栖のいちゃいちゃさえあればいい、なわたしだが、このシリーズに関してはメインは本編、筧くんが伊月くんにラブラブなとこはかえって邪魔というか、余計なサービスだ。
このシリーズ、あと一巻で終わりだそうだが、もったいないな〜。教室の面々、いい味なのに〜。


『ディオニシオスの耳』 湯川薫 徳間書店
『漂流教室』 湯川薫 徳間書店
『百人一首 一千年の冥宮』 湯川薫 新潮社
『ディオニシオスの耳』は湯川幸四郎モノの第一弾。先に読んだ第二作三作に比べて、なんだかな〜。
『漂流教室』も湯川幸四郎モノで、トリックはよかったが、表紙に不細工なイラストいれるのはやめてくれ〜。あと「シュレ猫探偵団」っつう恥ずかしい以前のネーミングもいや〜っっ。それに幸四郎と恭介の猫の飼い方って、過保護すぎてお嬢ばばあみたい

『百人一首〜』はな、読む前から悪い予感はしてたんだよ。大当たりだったよ。最初に提示したいわゆる百人一首の謎、必ずしも秀歌が選ばれてるわけではないことや詠み人知らずの歌が天智天皇御製になってる上に歌の一部が改竄されてること等、まったく答え出してねえじゃんよ。

それにしても、アメリカ生まれの日本人って、二十歳になったらアメリカか日本かどちらかの国籍選ばなきゃならないもんだと思ってたんだけど、役所にさえ届けずにシカトしてりゃどっちの国籍も一緒に持ち続けられるもんなのか?


『ひとでなしとの恋愛』 菅野彰 キャラ文庫
『野蛮人との恋愛』の番外編的続編。柴田兄と結川くんの話。
わたくしやっぱり菅野彰は笑うっきゃない間抜けなカップルの話が読みたいです。


『茅島氏の優雅な生活』3巻 遠野春日 リーフ出版
フツーはわたし、くっつくまでの話よりくっついたあとのいちゃいちゃ話のほうが好きなんですが、茅島氏シリーズに関してだけはできあがるまでの話のほうが面白かったな〜。


『猫丸先輩の推測』 倉知淳 講談社
猫丸モノ短編集。

超逸品!! 

中でも「夜届く」と「クリスマスの猫丸」は、素晴らしくブラウン神父シリーズ的な味わい。
(「クリスマスの猫丸」、バリバリ「イズライル・ガウの誉れ」で、読んでる間じゅう、嬉しくって、嬉しくって)


『キネマ旬砲』 鷺沢萌 角川書店
アベさんにお薦めされ、図書館で借りてきた、初めての鷺沢萌。(そしたら借りしな中図書館の館長さんが、「鷺沢萌、いいですよね〜」って。「鷺沢萌これまでぜんぜん読んでなくて、これ、友達に薦められたんです」つったら、「いいですよ〜。鷺沢が気に入ったら、干刈あがたも気に入ると思いますよ」とお薦めされてしまったので、鷺沢一気のついでに干刈あがたも読んでみなくては)
「キネマ旬報」という雑誌は殆ど読んだことがないが、「キネマ旬報が選んだ今年のベストテン」のラインナップとかを見るにつけ、キネ旬がありがたがる映画の傾向っつうのにとほほな気持ちがして、「お前らが日本の映画をダメにしたんじゃ、あほんだら」(アーンド、「ゴジラ」が海外で認められたことも。あれがやっぱ特撮道みたいなもんを作り、SFX的なもの以前のとこで特殊映画技術を停滞させてしまったのだと思う)と常々思っていたので、そのキネ旬がこーゆー愉快なものを連載していたなんて、ほんとびっくり。
いや、面白かった。面白いだけでなく、誰が撮ったものであれ、誉めるべきものは誉めるという姿勢が超好感持てました。そうなんだよ、「シンドラーのリスト」と「カラーパープル」はやっぱスピルバーグ誉めてやんなくちゃだよ〜。
(が、「カラーパープル」、ダニー・グローヴァーがとっても悪い人だったのがショックだったな〜)(「シンドラー」のほうは、どう考えてもクライマックスのシンドラーの演説は要らん。頼むよ、今からでもあそこ鋏入れてくれよ〜。>スピルバーグ)


『セネシオ』 森福都 小学館
現代モノのSF。いや、びっくりした。森福都がこの手を書くとは思わなかった。
短編集かと思ったら、連作だった。んで、超能力者モノなんだけど、その超能力が捻りが効いててなかなかよかった。
それにしてもやっぱいい作家だわ、森福都。


『カンナギ様式』 花郎藤子 青磁ビブロス
幼少時、父親から同じように虐待されながら、まったく違った後遺症をもつ双子の話。
ホモ小説というよりは、児童虐待問題モノ。でも面白かった。面白かったが、あとがきの「あたくし、こーゆーノベルスで書いておりますが、フツーのホモものなんざ書く気はございませんのよ」っつう感じはな…。


『西の善き魔女』1.旅立ちの巻 萩原規子 中央公論新社
『西の善き魔女』2.戦いの巻 萩原規子 中央公論新社
『西の善き魔女』3.世界の扉の巻 萩原規子 中央公論新社
ハードカバーのがっちりした装丁だったので重厚な正当派のガチンコファンタジーかと思ったら、ライトノベルスに近いノリだった。
最終的なオチ部分は「……それはないやろ…」だったが、偏屈な研究者の娘である田舎育ちの主人公が実は廃嫡の王女の落としだねだとわかる導入部から、行け行けドンドンやめられない止まらない、ですっごい面白かった。他のも読んでみよ、萩原規子。


毎日晴天9 君が幸いと呼ぶ時間』 菅野彰 キャラ文庫
長男と秀の話。
このシリーズ、もったいないと思う。明信と真弓は女の子のほうがよかったな。ホモは長男と秀だけでいいんです、わたし。一家に何人もホモがいるってのはどうもその〜。


『海馬が耳から駆けてゆく』4巻 菅野彰 新書館
「さすがにそろそろネタがない」そうで、この巻が最終巻らしい。
ネタがどうのというより、何を書こうが、文章そのものが無茶苦茶面白いんだがなあ。
ところでこの巻だったか3巻だったか忘れたが、そしてどこの宗派かは知らんが、女性の戒名の最後につく「大姉」、一生独身のまんまだと、何歳で死のうが「大姉」でなく「童女」なんだと。
つうことは、戒名は「童女」なのに行年見たら89歳、とかもおるわけか?
どっひゃあ。
(門徒は結婚してようがしてまいが、「釋尼××」だよ、ちぇー)


炎の蜃気楼37巻 革命の鐘は鳴る』 桑原水菜 集英社コバルト文庫
ついに秀頼まで出てきたか…。
「利家とまつ」も終わっちゃったな〜。(それにしてもNHK、大河の最初と最後だけ1時間にすんのやめてよ〜。全部45分なら、120分テープに三倍速できっちりきっかり8本録画できるんだよ〜。んでもって「利家とまつ」の最終回も「武蔵」の第一回も、最後の15分、録りそこねたじゃんよ〜)←ただいま1月6日深夜。なんか忘れてるぞ、オレ、と思い、PC横に積み上げといた読了本の山にようやく気づいた模様。。。


深き水の眠り 硝子の枷』下巻 毛利志生子 集英社コバルト文庫
悠吾と蓮のラブシーンが始まったときゃ、「ど、ど、どうしたんだっ、毛利っ!! 何があったんだっ、毛利っっ?!」と心で叫んでしまいましたが、結末は超辛口だったな。
トリカブト入りクッキーとワインが出てくんのが構成的にちょっと遅かった感じだが、そんでもって他の事件がぜーんぶ解決したあとで、このクッキーとワインの件だけ最後の最後に七尾村でっつうのもなんだかな、とは思ったが、いわゆるオトナ向け「本格推理小説」の大半よりはよっぽどミステリとして出来がよかったと思う。


グラスハート LOVE WAY』 若木未生 集英社コバルト文庫
オーヴァークロームの発生から終焉まで連作短編集な番外編。
鮎川の壊れっぷりがすっげえ気持ちよかった。
読み終え、いつもどおり、第一巻『グラスハート』からの読み返しに突入する。


『毒の庭』 カレン・ハーパー ハヤカワミステリアスプレス文庫
即位前のエリザベス一世が自分と血縁に迫る殺人者の正体を突き止める話。
犯人の正体も動機も、わたしにはいまひとつ物足りず。(このあたりの史実に詳しいとそれなりに納得できるのか、詳しくてもやっぱり物足りなかったかは謎)
あと、エリザベスの影武者を勤められるくらいエリザベスにそっくりなメグに「なぜこれほど似ているか」の種明かしがあるかと思えばそれもなし。
ちなみにこれは1558年の話だそうで、日本ではこの頃、織田信長が「うつけもの」呼ばわりされていたはず。(昔、世界史の教科書で「1600年 エリザベス一世、東インド会社設立」つうのを見て、「関ヶ原の年じゃん」と脳味噌に刻まれてしまった)


『砂漠の花』 金蓮花 集英社コバルト文庫
すげえ。10月11月銀葉亭シリーズが前後巻で出たばっかりなのに、今月も新刊出るかよ、金蓮花〜。
新シリーズ。カリュン、茅田砂胡の書く剛力ヒロインキャラがマジ恋愛したら…つう感じ。
んでもって話の流れのほうは、予言のウェイトが重いだけに、今野緒雪の夢の宮シリーズを思い出してしまった。


暁の天使たち3 海賊王の帰還』 茅田砂胡 中央公論新社
ふと前巻のあとがきを読み返したら、「次は11月」とあったので慌てて本屋に行ったら出てたんだが、映美ちゃんから「出てるぞ〜」のお知らせがあったのがその翌日だから、ひょっとしたら刊行が遅れてて、うまい具合に出た日あたりに見つけたのかも、あたし。
タイトルがこれなもんで、「ケリーが帰ってくる〜♪ ケリーが帰ってくるということは、ダイアンも? んでもって、ひょっとしたらこの巻でジャスミンも?!」とわくわくしながら読み出したのだが、半分過ぎたあたりから、「ケリーだけでもこの巻でほんまに帰ってくるんか…?」と不安になり始めました。
看板にとりあえず偽りはなかったがな。とりあえずはな。
それにしてもルウよ、あんたそんなに力持ちなら、ケリーと知り合ってすぐの頃にジャスミンなんとかできんかったんか?


『クラブ・ポワブリエール』 森福都 徳間書店
主人公の奥さんの失踪が外郭で、その中に奥さんが友達内に公開していたウェブ小説の短編が入れ子になってて、その短編の中に奥さんの失踪の手がかりがあったという入れ子構造の話。
これはこれで面白かったけど、森福都、中国が舞台の話はもう書いてくんないのかな…。


『私はそれを我慢できない』 鷺沢萌 大和書房
『キネマ旬砲』がむっちゃ面白かったので、読むならエッセイからだろうと思い、これを借りてきたんだが。
これ、面白くなかった〜。「ぎゃははははははは _(__)ノ彡☆ばんばん!」ほとんどなし。
次、小説に手を伸ばすべきか? うーむ。


『百鬼夜行抄』10巻 今市子 朝日ソノラマ
飯島家ホームドラマな部分がやっぱ好きだわ、このシリーズ。
なので欲をいえば、あのゴーツク坊主とか、もうひとりの霊感従妹の晶ちゃんとかその彼氏で戸籍ナシ男の三郎とかももっと出てきてほしいし、祖父ちゃん及び祖父ちゃんとつきあいのあった妖怪の思い出話とかももっと読みたい。(なので、律のお母さんの茶道教室のお弟子さんのキツネの親子がちょこちょこ出てきてくれるのはすっごい嬉しい)

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