本読み月記


【ジャンル分け】 元々日本語で書かれた大人向け小説
元々日本語で書かれたジュブナイル小説。
日本語で書かれた小説以外のもの。

元は外国語で書かれていて、翻訳されたもの。

乙女のためのホモ小説
コミックス

われながら、なんつう荒くたい分け方であることよ。
ええっと、大人向けかジュブナイルかは、出版元の意向そのまんまです。角川スニーカー文庫とか講談社ティーンズハー
ト文庫とかコバルト文庫とかは、どんだけ立派な作品でもジュブナイルに入れてます。逆もそう。

『鋼の錬金術師』1〜6巻 荒川弘 エニックス
2日に例のサイテーカラオケんとき4巻まで読み、翌日辛抱たまらず5巻6巻買った挙句、やっぱいつでも読めるようにしとかんなこれはと1〜4巻も新刊で買ってやがんの。
ご存知土曜午後6時TBS、「ガンダムSEED」の後番組として始まり、いまや飛ぶ鳥落とす勢いのアニメ「鋼の錬金術師」原作。
「アニメより原作がいいずぉ〜。なんてったって原作だずぉ〜」と谺ちゃんが語ってたとおりだったわ。アニメも絵は綺麗だし頑張ってっけど、やっぱこれは原作だわ〜。つうか先に原作読んでアニメ見てたらわし、十二国記や西洋骨董洋菓子店んときみたいに怒りまくってたかも。
シリアスとギャグの配合加減が絶妙っス。で、この人の絵、ぞんざいに描かれた顔とかたまらんっス。


『小説 鋼の錬金術師 砂礫の大地』 井上真 エニックス
『小説 鋼の錬金術師 囚われの錬金術師』 井上真 エニックス


『後巷説百物語』 京極夏彦 角川書店
巷説三部作完結編。時は明治10年、巡査・西洋かぶれの元旗本の倅・剣道師範・元北林藩藩士で今は貿易会社勤務の四人組が、巡査がもちこむ怪しい事件のことをなんだかんだと話し合っては、結論が出ずに九十九庵という小さな庵に住まう一白翁という爺さん、実はじじいになった山岡百介に相談に行く。話を聞いた百介が、自分が若い頃見聞きした似た事件を語る、という筋立ての連作中編集。中編集なのに6話も詰まってんのは、例によって例のごとく、凶器になる厚さの本だから。

で、
ばりげっつい面白いぞっっ!!!

もうしょっぱなの「赤えいの魚」がたまりませんわ。60ページあたりで、「残り5編スカでも2000円に悔いなしっ!!」な気持ちになったさね。
んで、京極堂シリーズは愛読してるが巷説は読んでない方がいらっしゃいましたら、これ、読まなあかん感じです。要るのはこの本だけですが、読むなら、第一作から読むべきだと思います。


『誓いのとき』 マーセデス・ラッキー 創元推理文庫
ケルマ&ケスリーシリーズの短編集。
ケスリーが故郷で元夫と兄と対決する直後くらいから、ケスリーの娘が十代になるくらいまでの、合間合間のエピソード八編に、エリザベス・ウォーターズと共著の付録付。
楽しい楽しい楽しい本でした♪


『運命の剣』 上・下 マーセデス・ラッキー 創元推理文庫
ケスリーの孫のひとりケロウィンが主人公。
彼女の最初の冒険、祖母ケスリーから「もとめ」を受け継ぎ、攫われた兄嫁を山賊から取り戻す、から、タルマの薫陶を受けて傭兵として身をたて、やがては傭兵隊を率いる身の上になり、そこにヴォルデマール国から仕事の依頼が来て〜な話。
で、ちょうど教養文庫の『ヴォルデマール年代記1』が、ケロウィンが雇われてヴォルデマールへ行く数年前の話なのよ。あっちの登場人物、いっぱい出てくんのよ。どうしてくれんのよ、教養文庫。
ところでヴォルデマール国の使徒、見かけは馬みたいなんだけど霊的な生き物が選ぶ、っていうシステム、十二国の麒麟による王様選びのシステムにむっちゃ似てる。

ところで創元社にお願い。SFはSF文庫なんだから、ファンタジーもFT文庫で別にしてよっ!! んでオフィシャルで既刊一覧できるようにしてよっ!! (創元のオフィシャル、むっちゃへろい〜)


『遺伝子の使命』 ロイス・マクマスター・ビジョルド 創元SF文庫
あとがきの著作一覧でずっと、「アトスのイーサン(未訳)」で紹介されてたもの。
デンダリィ関連者で登場するのはエリ・クインのみの番外編。
女を<罪の巣窟>とする教義の元、男だけで僻地の星に住み、卵子培養基や人工子宮、産み分け技術で男だけが生まれるようにコントロールし、もちろん男しかいないから生活や性のパートナーもやっぱり男同士っつうアトス星。そこで使われていた卵子培養基がついに寿命を迎え、新しい卵子培養基を輸入しようとするのだが、届いたのは使い物にならないクズばかり。そこで今度は誰かが外に出て行ってブツを自分の目で確かめてから購入手続きをしようとするのだが、購入担当者として白羽の矢が立ったのが原題どおり「アトスのイーサン」。
ビジョルドよ、萩尾望都の「マージナル」を読んだのか? え、読んだのか? いやもう笑っちゃったわ、アトス星〜。
(こおゆうのにはわたし、ホモ萌えしないのよ。やっぱり全体から見たら少数者で、好きな相手ができても「相手は気持ち悪がるかも…」みたいな逡巡や苦悩が欲しいのよ)
でも、物語的にはすっごい面白かったっす。でもやっぱマイルズやマイルズの父ちゃん母ちゃん出てくる話が早く読みたい〜。


『話を聞かない男、地図が読めない女』 アラン・ピーズ+バーバラ・ピーズ 主婦の友社
図書館の開架で見つけて、今頃読んでたんですが。

むっちゃくちゃ面白い〜っっっ!!!

男性のゲイは胎児期初期に子宮内でのテストステロン(男性ホルモン)分泌量が足りず、女性のゲイは逆に多すぎた、という断定は、男性のゲイを普通の男より女性に近く、女性のゲイは普通の女より男性に近い、という前提条件が腑に落ちず、ありり?だったが、体内のテストステロン量と左右脳の使い方とその連絡性、空間把握能力の関連付けあたりはほんっと面白かった。
中でもとりわけ感動したのは、

世界中の女の大半が、地図を

見るとき進行方向と地図の向きが

合うように、地図をぐるぐる回して

いたこと〜っっ!!!!


わあい、仲間、仲間〜♪>世界の大半の女性たち。
「ぐるぐる回さず地図が読めるからって、ふふん、それが何さ♪」な気分になれま〜す♪
そして、三次元どころか平面さえももてあまし、頭の中の地図は「点と線」、数学の図形問題が苦手で、知能テスト系でも図を頭の中で向きをぐるぐる変えなければならない問題にはマジ頭痛するわたしは、とっても女らしい脳の持ち主〜♪
(AV機器の接続が苦にならないのは、あれはまさしく「点と線」なせいだ。そしてこれほど女らしい脳を持ちながら、バックや縦列駐車が苦にならない、特にバック駐車なんか「一発停めのえみちゃん」の二つ名を持つのは不思議なのだが、ひょっとしたらわたし、このあたりおよび進路変更、空間把握能力ではなく女性が得意とする「関係性の把握」で処理しているのかも…)

(が、これほど脳みそは女らしいのに、どうしてこんなにスネ毛が濃いのかしら、わたし…)


『Papa told me』27巻 榛野なな恵 集英社
『ラビット・ハンティング』1巻 TONO 新書館
『それを言ったらおしまいよ』 よしながふみ 太田出版
『ベルセルク』26巻 三浦 建太郎 ジェッツコミックス
よしながふみのは短編集。表題作、榎田尤利の『きみがいなけりゃ息もできない』と設定似てたな〜。収録作の大半、ちょっと痛い純文学系な話できつかったっす。TONOさんのは子供モデルの三人組を主人公とした連作集だが、これはTONOさんらしく、どれも一捻りして心地よい場所にふわりと着地するような結末で好き〜♪
『ベルセルク』は弟が6巻までしか持ってないのでそこまでしか読んでないくせに、●べさん家に猫当番しに行ったら炬燵机の上に26巻がぽんと置かれてたので、つい読んじゃった。そのへんに散らばった肉片寄せ集めて自分の身体を作る妖魔な女が気持ちよかった〜。が、場所が敵地の洞窟内で、使った肉も殺されたっつうか主人公が殺したバケモノ(だったか?)の肉だったからおどろおどろしかったが、近所の肉屋で売り物の肉集めて出現してたら、あの女、さぞや旨そうなことと…。


『黒羽と鵙目』5巻 花郎藤子 白泉社
一応赤な本なので赤にしてるが、わたし、これもう、ホームドラマとして読んでるわ〜。


ヴォルデマールの風 宿命の囁き』 上・下 マーセデス・ラッキー 創元推理文庫
教養文庫の1巻しか出てない(-_-メ)『ヴァルデマール年代記1 女王の矢』ではわがままな王女だったが、おそらく年代記2、3で感じのよい女の子へと変身し、『運命の剣』じゃ十代の女の子に育ちしかも「選ばれし者」に選ばれて使者になってたエルスペスが主人公の「ヴォルデマールの風」第一作。
しかも今回、ダブル主人公で、エルスペスの探索の物語と「鷹の兄弟」の一人で元魔法使い<暗き風>の物語が交互に語られる。
ああ、続き、続き、早く、読ませて、お願い〜っっ!!>創元推理文庫御中



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