本読み月記


【ジャンル分け】 元々日本語で書かれた大人向け小説
元々日本語で書かれたジュブナイル小説。
日本語で書かれた小説以外のもの。

元は外国語で書かれていて、翻訳されたもの。

乙女のためのホモ小説
コミックス

われながら、なんつう荒くたい分け方であることよ。
ええっと、大人向けかジュブナイルかは、出版元の意向そのまんまです。角川スニーカー文庫とか講談社ティーンズハー
ト文庫とかコバルト文庫とかは、どんだけ立派な作品でもジュブナイルに入れてます。逆もそう。

『失われた聖櫃』 ルール・ウースター編集 原書房
編者序文によると、「大いなる謎」なるテレビのドキュメンタリーシリーズの本版らしい。
著者はグラハム・ハンコック、ヴィルヘルム・ジール、イアン・ウィルソン、ヘルマン・ファウシェ、ルール・ウースター、ポール・ド・サン=ティレール。
編者であるウースターが書いた「聖杯を求めて」が一番読み応えあった。タイトルそれなのに中身はグノーシス派の歴史であったが。グノーシス派って神秘主義関連本でお目にかかる言葉だが、それがどんなもんで、しかも中世、南フランスでこれほど酷い弾圧を受けたなんて、ぜんぜん知らなかったっす。しかもナチがけっこうこれが好きだったもんで、その後、さらなる誤解を受けちまってたとは。表題にもなってる失われた聖櫃ネタを書いてたのはグラハム・ハンコックだが、これはネタがいいわりには語り口がお粗末だった。なんか一人よがりでさー。
(が、この聖櫃はエチオピアにあるってネタ、「世界ふしぎ発見」で見た覚えがある。この本がネタ元だったのかな?)
イアン・ウィルソンはトリノの聖骸布をとりあげてたが、こっちが書かれたのは’94年なため、特命リサーチ200Xの聖骸布の回に較べて、ちょっと古臭いというか、食い足りない感じだった。


トリニティ・ブラッド Rage Against the Mars 2 サイレント・ノイズ』 吉田直 角川スニーカー文庫
トリニティ・ブラッド Reborn on the Mars 3 夜の女皇』 吉田直 角川スニーカー文庫
トリニティ・ブラッド Reborn on the Mars 4 聖女の烙印』 吉田直 角川スニーカー文庫
トリニティ・ブラッド Rage Against the Mars 3 ノウ・フェイス』 吉田直 角川スニーカー文庫
トリニティ・ブラッド Rage Against the Mars 4 ジャッジメント・デイ』 吉田直 角川スニーカー文庫

トリニティ・ブラッド Reborn on the Mars 5 薔薇の玉座』 吉田直 角川スニーカー文庫
シリーズ第一巻のあとがきから著者がしつこく「RageとRebornは時系列が異なります」と言ってたが、Reborn5にしてやっとそれがどおゆうことかわかった。
Rageシリーズが先で、RebornはRage後の話だったのね〜。Reborn5でボルジアくんが枢機卿になってやがったので、やっと理解できたのよ〜。
つうことは、発行順にかわりべったん読むよりは、Rageをガーッと一気してから、Reborn一気するほうがよかったのね。
と気づいたところで不安なことが…。わたしのお気に入りのトレスくん、Rebornじゃ出番少なかったような気がすんだが、ほんとのほんとにちらっとでも登場シーンあったか…? Rageで天に召されちゃうなんてこたあ……。


『イヴの眠り』1巻 吉田秋生 小学館
『HUNTER×HUNTER』19巻 富樫義博 集英社
『わたしの隠れ家へどうぞ』 石原理 ビブロス
鬼外カルテ其の拾壱 ミナス・ダ・プラタ』 碧也ぴんく 新書館
『輝夜姫』 23巻 清水玲子 白泉社
『イヴの眠り』は『夜叉』続編。静とルー・メイの間にできた娘アリサが主役。シン・スウ・リンの息子も出てくる。二世編。
石原理は初めて古本屋じゃない本屋さんで買いました。短編集。「ワールド・マーケット」好き〜。ホモじゃないけど、好き〜。こーゆーの描くとすっごいいいのよ、石原理。もっともっと描かせてやってよ、出版社。『其は怜々の雪に舞い』と『あふれそうなプール』の番外編も一本づつついてて得した気分。


『largo』 榎田尤利 笠倉出版社
音大のピアニスト科で学ぶ男の子二人のロマンス。
ホモ抜きで書いてもそこそこいい作品になったに違いないなクオリティにホモロマンスがついてるとこが榎田尤利の偉いところだ。
フツーの作家ならだらだらと二人のすれ違いを書き続けてしまいそうなところを、スパッと気持ちいい展開で切り抜けたとこなんかもよかったな〜。
挿絵が依田沙江美だったのも嬉しい。


『指輪物語1 旅の仲間 上1』 J・R・R・トールキン 評論社
『指輪物語2 旅の仲間 上2』 J・R・R・トールキン 評論社
『指輪物語3 旅の仲間 下1』 J・R・R・トールキン 評論社
『指輪物語4 旅の仲間 下2』 J・R・R・トールキン 評論社
『指輪物語5 二つの塔 上1』 J・R・R・トールキン 評論社
『指輪物語6 二つの塔 上2』 J・R・R・トールキン 評論社
『指輪物語7 二つの塔 下』 J・R・R・トールキン 評論社
『指輪物語8 王の帰還 上』 J・R・R・トールキン 評論社
『指輪物語9 王の帰還 下』 J・R・R・トールキン 評論社
あ、それ♪ 一気、一気、一気、一気♪
つうわけで、日記にも書いたとおり。


げっついむっちゃくちゃ面白かったぞ

おおおぉぉぉっっっ!!!


ハリー・ポッターは二巻から、指輪物語は旅下1からよっ!! それまではダークナイトなリュックの「暗黒」みたいに「ガマン、ガマンっと〜」なのよっ!! ガマンするだけの甲斐は断然アリアリなのよ〜〜っっ!!
ほんでもって読む上での最大のネックと評判だったしょっぱなの序章部分、これはわたしはノープロブレムでした。ここ書くの、トールキン、ばり楽しかっただろうと思うのよ。だって必死で資料集めしなくても、必要なデータはすべて頭の中にあって、書いたあとから自分の説を根底からくつがえす資料が見つかったり、自分が知らなかった資料をもとに他の学者が「きみ、それ、おかしいで」とかつっこんでくる心配、ぜんぜんないんだもん〜♪
そしてこの物語、何が嬉しかったといって、大団円〜。『王の帰還 下』の後ろ3分の2、指輪が滅んだあとのあれこれなのよ〜♪ これが楽しい。むっちゃ楽しい。(子馬のビルが無事にブリー村に帰り着いてたことひとつで、天国の門はトールキンに全開だぜっ)
ほんで頼むよ、ピーター・ジャクソン。「王の帰還」エクステンデッドに期待してるよ。やっぱあのまんまじゃいかんよ、あれ。

(観に行って、場内明るくなった途端、「物足りない〜っっ!!」と暴れたのよ。が、原作読んだら、映画の不満部分がぜんぶ完璧にフォローされてたのよ)



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