本読み月記


【ジャンル分け】 元々日本語で書かれた大人向け小説
元々日本語で書かれたジュブナイル小説。
日本語で書かれた小説以外のもの。

元は外国語で書かれていて、翻訳されたもの。

乙女のためのホモ小説
コミックス

われながら、なんつう荒くたい分け方であることよ。
ええっと、大人向けかジュブナイルかは、出版元の意向そのまんまです。角川スニーカー文庫とか講談社ティーンズハー
ト文庫とかコバルト文庫とかは、どんだけ立派な作品でもジュブナイルに入れてます。逆もそう。

『レヴィローズの指輪』 高遠砂夜 集英社コバルト文庫
レヴィローズの指輪 ジェリーブルーの宝玉』 高遠砂夜 集英社コバルト文庫
レヴィローズの指輪 闇の中の眠り姫』 高遠砂夜 集英社コバルト文庫
レヴィローズの指輪 幽霊屋敷と風の宝玉』 高遠砂夜 集英社コバルト文庫
レヴィローズの指輪 紅の封印』 高遠砂夜 集英社コバルト文庫
レヴィローズの指輪 シャンレインの石』 高遠砂夜 集英社コバルト文庫
レヴィローズの指輪 ルファーヌ家の秘密』 高遠砂夜 集英社コバルト文庫
レヴィローズの指輪 グレデュースの鎖』 高遠砂夜 集英社コバルト文庫
生きた宝玉レヴィローズ。生まれてこの方一度も人間と契約しないまま火の魔法を専門とする魔術師一族に所有されてきた彼がついに契約を交わした相手は、不世出の魔術師を父を持ちながら魔術界とまったく無縁に育ってしまい、魔法をまったく使えないジャスティーンであった。
先入観って怖いっすね。第一作、マキリップの『妖女サイベルの呼び声』とかアイゼンシュタインの『妖魔の騎士』とかS・稔也の青ひげの話とかが頭に残ってたせいで、ジャスティーンと同じく見事にレヴィローズに騙されてしまったのでした。
上記四冊が第一作から第四作で、『紅の封印』はジャスティーンのお父さんの幼少時代や青年時代を描いた番外編。この番外編少年時代編でも、語り手ローが実は…に最後近くまで気づかず、気持ちよ〜くたばかられてしまったわたしであった。

下から三冊は上記を返却後、さらに借りてきた。ここまでに登場していた宝玉は炎、水、風で、グレデュースでさらに地属性の宝玉が登場したわけだが…。ちゃんと人と契約してものの役にたってた宝玉って、水の先代と遠い昔に滅んだ風だけ? んなもんをこうまで皆さんがありがたがるってのはちょっと変くないか?


『マジシャン第二幕 イリュージョン』 松岡圭祐 小学館
読みかけたとこで、「あれ、あれれ? 『千里眼とマジシャン』ってこれより後の話? あっち先に読んじゃったのは大失敗?」とか不安になったんですが、大丈夫でした。『マジシャン』→『千里眼のマジシャン』→これ、が、マジシャンシリーズの正しい読み順でした。
前半、彬の生い立ち部分、読んでてしんどかったけど、前作「マジシャン」の沙希がばしばしネタ暴いてくとこみたいな爽快さは殆どないけど、いや、これ、すっごいいい話でした。


『封神演義』上 安能務・訳 講談社文庫
『封神演義』は藤崎竜のしか読んだことがなかったが、図書館で見つけてしまい、「ま、藤崎版より面白いっつうこたあないだろ」みたいな舐めた気持ちで借りてきたんですが、読みかけてみれば。。。
訳者による「まえがき」がまず面白い。げろごっつい面白い。孔子および儒教嫌いにゃもうたまらん面白さっす。お仲間いらっしゃれば、この「まえがき」だけでも読む価値ありあり。
で、本編も面白い。面白いが、藤崎版のビジュアルが出てきてくれるおかげで膨大な登場人物にさほど困らんですんだというのと、藤崎版との差異部分がまた楽しい、というハンデを貰ってのものなので、藤崎版抜きで読んだ場合、どこまで混乱せず面白く読めたかは不明〜。


『蛇 ジャー』上・下 柴田よしき 徳間ノベルス
ましこさんが教えてくれてまだ読んでないのに気づいた本。
テーマはエコロジー。だよな、やっぱり。なんか説教臭いとこが鼻につきました。水を汚さないように生きねば、ってのが切実な問題だってのはわかってんですが、ええ。


『豪華客船で恋は始まる』1〜3巻 水上ルイ ビーボーイノベルス
『秒針は愛を刻む』 水上ルイ ビーボーイノベルス
『ARRIVAL―恋の翼』上・下巻 水上ルイ リーフノベルス
『クローゼットで奪いたい』 水上ルイ リーフノベルス
『ミステイク』 水壬 楓子 リンクスノベルス
晴れ男の憂鬱 雨男の悦楽』 水壬楓子 リンクスノベルス
『コルセイア』上・下巻 水壬楓子 リンクスノベルス
『エスコート』 水壬楓子 リンクスノベルス
『若様と俺』 新田一実 イーストプレス
『あなたの胸で恋のレッスン』 水上ルイ ラキアノベルス
『あなたのキスで大人のレッスン』 水上ルイ
『HOT FASCIO』 五百香ノエル オークラ出版
『一目惚れするDNA』 たけうちりうと 雄飛ノベルス
上から八番目まではN塚長姉に借りました。九番から十二番までは図書館で借りました。その後のは新刊とかBOOKOFFとかで買ったもんです。
水上ルイの中では『クローゼット』が好き。自己評価の低いシンデレラが地道に真面目にがんばってゴージャスな彼氏&仕事での成功もろともゲットする話。脇役も感じがよくて、いや、実に気持ちのいい話。『秒針』と『ARRIVAL』はそこそこ。が『秒針』、金も権力も保有し続けてるお貴族さまの家業が時計技師で、跡継ぐ条件が時計を作る技術ってのはなー。落ちぶれ貴族の天才時計技師だとか、ひょんなことから爵位を継ぐことになっちゃったけど出自はパンピーの時計技師な家だったとかなら、まだ納得いくんですが。
水壬楓子は昔は新刊出るたび買ってたが、二、三冊ハズレが続いて買うのやめちゃってた作家。『コルセイア』が大当たり〜♪ これ好き、大好き〜♪
 番外編二編もハッピーエンドのその後&こいつらくっつきゃいいのになな二人のハッピーエンド編でお腹いっぱい♪ いや、けっこうなものをありがとう、N塚長姉。『コルセイア』は読み返すためにBOOKOFFで見つけたら絶対買うわっ!!
図書館で借りてきた中ではたけうちりうとがそこそこでした。
ちなみに以前は図書館にあるこの手の本、開架に戻されるなりまた誰かに借りてはいかれるものの、予約してまで読もうって奴は殆どいなかったので、予約さえすりゃ返ってくるなり借りられてたのよ。それが最近、ちょっと読みたいと思っても、予約待ちが十数人ってのもざら。ううう、みんな気づいてしまったのね。。。。 恥ずかしいたって、図書館のカウンター以外じゃ縁もゆかりもない司書さん相手に恥ずかしいだけ、それならフツーに借りるのとなんら変わるとこはないってことに…。


『葉月物語』 たけうちりうと 大洋図書
アッタリ〜♪♪♪
たけうちりうと、二、三冊ハズレ続いて買うのやめてたんだけど、その間にばかすか面白い話書いてたのね〜。アタリ続きよ、ここんとこ。
江戸時代物。攻のお侍とその親父の造型ナイス〜♪ 実はおねえの公方さまも◎。挿絵も石原理でさらに美味しい♪


『沈黙博物館』 小川洋子 筑摩書房
『寡黙な死骸 みだらな弔い』 小川洋子 実業之日本社
『ホテル・アイリス』 小川洋子 学研
『偶然の
祝福』 小川洋子 角川書店
『やさしい訴え』 小川洋子 文藝春秋
『沈黙博物館』と『ホテル・アイリス』と『やさしい訴え』は長編。残り二冊は連作短編集。
一番最初に借りてきたのが先月の『貴婦人Aの蘇生』じゃなく『ホテル・アイリス』だったら、もうあと読まなかったと思う、小川洋子。これはなんというか、痛いというか、辛気臭いというか、いかにもたこにも純文学というか。。。
でも、残り四冊はどれも奇妙な味わい系なお話で、四冊ともむっちゃ好き〜。
特に『沈黙…』と『寡黙な…』の、小川未明のある種の童話とか中島みゆきの「エレイン」とかと同系列っぽい無国籍感、好き〜。


『黄昏の百合の骨』 恩田陸 講談社
『麦の穂に沈む果実』の続編というか番外編というか。
主人公の理瀬、いきがってる割には実力不足というか、啖呵切ってるほどの凄みが感じられないというか。

ほんでもって理瀬、『麦の穂…』じゃどんな役どころだったっけ? けったいな寄宿舎ものだったってことしか覚えてない〜。


『百器徒然袋 風』 京極夏彦 講談社ノベルス
わあい、わあい、京極だ〜♪ しかも榎木津だ、わあい、わあい〜♪♪♪
前の『雲』と同様、三篇入り。いや、今回も楽しゅうございました。ただ最後のシメんとこがちょっと…。榎木津はあのまんま見たまんまな榎木津じゃなくちゃいやん〜。天然でなくちゃいやん〜。
ところで帯の「『姑獲鳥の夏』映画化決定!」にどひゃーと検索してみたら…。
榎木津が阿部寛だって〜。上田・どんと来い・次郎な榎木津かよ〜。
いや、それはそれでありあり、今からもう目にまざまざと浮かんだりもするんですが、しかし上田・どんと来い・次郎で最後の弁護人な榎木津か…。(ここに来て初めて、己がワンピのサンジっぽいビジュアルで榎木津を読んでたことに気づいた模様)


『ダルリアッド 駆け抜ける蒼き宿命』 駒崎優 角川ビーンズ文庫
『ダルリアッド 野望の果て』 駒崎優 角川ビーンズ文庫
これまで読んだのはホモ臭いけどホモじゃなかったけど、これはしっかりホモが出てくるので、赤にしようかと思ったが、主題は別だと思ったので、一応青に。
こおゆう設定の話、かなり好きなんだけど、で、お話としてもハズレではないんだけど、あちこち物足りなかったり共感できなかったり、かと言って好きなシーンとかもけっこうあって、うーん、うーん。。。


『傍に在るなら、犬のように』 魔鬼砂夜花 プラチナ文庫
書きたかったことはわかるんだけど、構成悪すぎというか、主人公が暮らすことになるあの一家について、前半で詳しい説明してほしかった。なんだかわからずもやもやしたまんま、あの一家のあの一家的生活をこと細かに描かれてもな。
最後あたりでばたばたと主人公が恭二とくっついちゃうのもぜんぜん納得できなくてよ。


『俳優と家政夫3 醜聞?! 宣伝?!』 魔鬼砂夜花 二見シャレード文庫
『俳優と家政夫4 結婚狂想曲<第一楽章>』 魔鬼砂夜花 二見シャレード文庫
話が時間的にずーっと連続してるのが、なんともいえずしんどかったっす。
1、2巻は面白かったんだけどな。
緒方が桐澤に同情されたりするとこは面白かったんだけどな。つうか、ギャグラブコメだったのが、妹の披露宴問題とか俳優としての江坂とか、いきなりシリアスなネタになっちゃったのがな。


『楽園の魔女たち 楽園の食卓(後編)』 樹川さとみ 集英社コバルト文庫
ああ、ついに完結してしまった。しみじみ。
エイザードが帰郷したのは寂しかったけど、みな納まるとこに納まった上、サラが居残ってくれて楽園が存続したのも嬉しくて、それなりに納得できる終わり方でした。
が、リーザレインの正体に、思わず「リーザレインって、あれれ、最初に出てきたの、どこだったっけ?」とか思って、いまいち「どひゃー」できなかったわ。あとごくちゃんの正体が実は…だったなんて…、あれはちょっといやん。。。 ごくちゃんは正体もやっぱごくつぶしのごくちゃんでいてほしかったわ。。。(が、正体は実は…でも、中身はやっぱりあのまんまのなんも考えてないごくちゃんだったりしたらいいかも〜)


『夢に囁く天使の声』 たけうちりうと 小学館パレット文庫
いま気づいたんですが。
これ読む前に『君の心に天使の輪』を読んどくのが、正しい読み順だったらしい、あはははは…。
が、これ、面白かったし、祁内以外は登場人物共通してないみたいなので、これからそっちを読もうと思う。

表紙および挿絵は今市子。


『毎日晴天10 明日晴れても』 菅野彰 キャラ文庫
魚屋の倅の達也が主人公の番外編。
うーん、見渡す限りホモだらけの下町ってのはどうよ? え、どうよ?


『ヴァムピール・アリトス 秒針を止める放浪者』 榎田尤利 角川ビーンズ文庫
完結編。
おしまいはしみじみと寂しいものになりそうな気がしてたのだが。
ありがとう、榎田尤利、裏切ってくれて。
理利が主役の番外編もありがとう〜♪


『レインレイン・ボウ』 加納朋子 集英社
高校時代、同じクラブに所属していたひとりが二十代半ばで亡くなる。彼女のチームメイトたちを順繰りに主人公にした連作集。
保母さんになった佳寿美の話と、社員食堂や病院食堂の経営代行業の会社に就職した由美子の話、好き。特に由美子の話、むっちゃ好き。チームメイトの死についても、みんながそればっかり考えてるわけじゃなく、それでいて読者が忘れない程度にその死の怪訝さに各話で触れておいて、最後の話できちんと決着をつけるという構成で、心地よかったっす。こおゆうの好き〜。


『しゃばけ』 畠中恵 新潮社
江戸時代もので、妖怪もの。
祖父さんが主人公の守役にと二人(と数えていいのか?)の妖怪を連れてきたり、家にいついているほかの妖怪ともフツーにつきあってるとこが、今市子の「百鬼夜行抄」っぽい。ので、あっちのそういうとこが好きな人にはお薦め〜。
で、わたしはこれ、むっちゃ好き〜。続編も出てるの。いま図書館に予約中なの。


『僕と彼女の××× 2』1、2巻 森永あい BLADE COMICS
『まにあってます』1巻 森永あい あすかコミックス
『幻惑の鼓動』1〜10巻 原作:吉原理恵子、絵:禾田 みちる キャラコミックス
『その時ハートは盗まれた』 原作:金丸マキ 絵:穂波ゆきね 花音コミックス
『記憶の技法』 吉野朔美 小学館 小学館
『空のむこう』 遠藤淑子 白泉社
『ファミリーアワー』 遠藤淑子 白泉社
『鋼の錬金術師』8巻 荒川弘 ガンガンコミックス
『ブリリアントBLUE』1巻 依田沙江美 新書館
『僕と彼女の×××』はロイヤル・プリンセス・祐子に借りて読みました。
おかしい。むっちゃ面白い。男の子と女の子の中身が入れ替わるオーソドックスないわゆる「転校生」系列な話なんだが、そこはそれ、森永あいなので、捻り効き過ぎ〜っっ!! いい仕事しすぎっっ!!
『まにあってます』はN塚長姉に借りて読みました。これまた、父親に男兄弟が暮らす男所帯で女の子が住み込み家政婦するという、大昔に中山千夏主演でこんなドラマあったな、確か、ま、オーソドックスなネタなんですが、これもやっぱり……。あとがきに「少女漫画の王道を目指してみました」とあったのですが、そこ読むまでコードだけでも王道押さえてることにすら気づけなかったわ、森永あいっ!!
『幻惑の鼓動』は再びロイヤル・プリンセス・祐子の蔵書〜。
実はこれまで吉原理恵子ってなんかB級女王なイメージあったんですが、で、禾田 みちるって漫画は読んだことなかったんだけど挿絵の仕事、耽美すぎて苦手だったんですが。
これ、すっごい面白い〜っっ!! むっちゃ好みな系列な伝奇モノ。(ええ、伝奇モノとして清らかな気持ちで読みました)



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