本読み月記


【ジャンル分け】 元々日本語で書かれた大人向け小説
元々日本語で書かれたジュブナイル小説。
日本語で書かれた小説以外のもの。

元は外国語で書かれていて、翻訳されたもの。

乙女のためのホモ小説
コミックス

われながら、なんつう荒くたい分け方であることよ。
ええっと、大人向けかジュブナイルかは、出版元の意向そのまんまです。角川スニーカー文庫とか講談社ティーンズハー
ト文庫とかコバルト文庫とかは、どんだけ立派な作品でもジュブナイルに入れてます。逆もそう。

『中二階』 ニコルソン・ベイカー 白水社
朝日新聞読書欄「ベストセラー快読」コーナーに岸本佐知子という人が書いてた文章がいちびっとってむちゃくちゃ面白かったので(これ)、著作を探して本業は翻訳者だということが判明した。で、とりあえず借りてきたのがこれ。
これ、好きっ、むっちゃ好き〜っっっ!!!
昼飯を食いに出たサラリーマンがオフィスに戻るまでのほんの十数分の間にあれこれいろんなことを考えるってだけの話なんすが、そのあれこれにばりくそ共感してしまいました。そうなんだよ、プラスティックのストローは缶ものに突っ込むと浮いてきて困るんだよおおお。ミシン目とかエスカレーターとか牛乳の紙パックとかについても書いてあったような記憶があるが、いまこれ書いてんのが読んでから5ヶ月経ってんので、忘れた。
(エレベーターとエスカレーターを比較した場合、停電しても階段として使えるエスカレーターのほうが偉いと思う)


『レンヌ=ル=シャトーの謎』 マイケル・ベイジェント、リチャード・リー、ヘンリー・リンカーン 柏書房
やっと読んだんですが…。
これ元ネタにした本あれこれ読んだあとだったせいもあるだろうけど、面白くなかった〜〜。
内容についてはさっき見つけたここ、これ読んだらもう事足ります。
で、この本についての最大の疑問。ソニエールがそれだけ莫大なゼニを手に入れたんなら、お宝はもうソニエールによってあらかた売り飛ばされたあと、って思うのが普通じゃん? どんなお宝だったか知りたいなら、売却先をたどるのがまっとうなやりかたじゃん? なんで地元にまだ残ってると思ったんだろ、この人たち。
シオン修道会歴代総長リストは笑えます。爆笑もんです。


『フェルマータ』 ニコルソン・ベイカー 白水社
時間を止めることのできる男の話。
海岸でいかす女性を見つけ、時間を止めて家に帰ってポルノ小説を書き上げて海岸に帰り女性のすぐそばにその小説置いてから時間を戻し女性がそれに気づくのをどきどきしながら見守るとことか、時間を止めるきっかけが変わるたびにそれを探すのに四苦八苦するとことかは面白かったんだがな。
が、自分が時間を止めてもっぱらするのが女性の服を脱がせて中身を見て元に戻すように、女性もそういうことができたら男のズボンを脱がせて一物確かめて元に戻すだろうと思うんだけど、たいがいの女性は時間が止められてもたぶんそーゆーことはしません。
わたしだったら、1、人の鞄の中身を拝見する、2、人ん家の中を拝見する、3、本屋で時間を止めて本を読みまくる、4、イベント会場で時間を止めて本を読みまくる、かな。1の場合、財布の中に10万円以上入れてる人がいたら一万円くらい失敬するかも。2の場合、50万円以上置いてあったら一万円くらい失敬するかも。3、4の場合、読んで気に入ったらガメるかも。


『ストレイ・リング』 水壬楓子 リンクスロマンス
リーマンもの。攻の男ができすぎで、なんだかな。受のほうにもいまいち感情移入できず、なんでかな。


『夜の片隅で』 ジョン・モーガン・ウィルソン ハヤカワポケットミステリ
映美ちゃんに借りて読んだ。主人公はゲイの新聞記者。数年前ピューリッツア賞をとったのだが、受賞記事に捏造疑惑が持ち上がり失脚。
主人公ゲイにするなら、本筋の事件と彼がゲイであるってことは切り離してるほうが好みなので、これはイマイチ…だった。


『1ポンドの悲しみ』 石田衣良 集英社
ラブ・ロマンス短編集。少女漫画なら陸奥A子あたりの感じ、大人向き小説としてはありそでなかったラブ・ロマンス短編集。(つっても恋愛物ってほとんど読まないんだけどさー)
ごくごく普通のシチュエイションで、それぞれ普通なんだけどなんか共感できる人たちで、どれもハッピーエンドで、読んでてほんとに心地よかった。
(本好きの女性が本好きの男とめぐりあう話にル=グインとディレイニーの名前が出てきたのが嬉しかった)



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