本読み月記


【ジャンル分け】 元々日本語で書かれた大人向け小説
元々日本語で書かれたジュブナイル小説。
日本語で書かれた小説以外のもの。

元は外国語で書かれていて、翻訳されたもの。

乙女のためのホモ小説
コミックス

われながら、なんつう荒くたい分け方であることよ。
ええっと、大人向けかジュブナイルかは、出版元の意向そのまんまです。角川スニーカー文庫とか講談社ティーンズハー
ト文庫とかコバルト文庫とかは、どんだけ立派な作品でもジュブナイルに入れてます。逆もそう。

『天狗の落し文』 筒井康隆 新潮社
コラムやら一発ギャグやらショートストーリーやら一口感想やら警句やら格言やら嫌味やらをぎゅーぎゅーに詰め込んだすっげえ愉しい本。
この中でのマイ・ベスト・3は、70頁のバナナの皮の話と、百八頁の「泣き泣きの君は…」のと(これ、二、三分で一気呵成に書き上げたなら天晴れだし、ネタは思いついたもんの二、三時間うんうん唸って、さらに日を置いて何回か弄ってできあがったとしたらなんだかいとおしい)、百五十六頁の「末期的いろは歌留多」かな。いろは歌留多、「わ わたし釈迦よねお釈迦さんよね」とか「可愛さあまって逆エビ固め」とか、うーん、いいなあ、心の琴線を震わしてくれるなあ。「た 短小包茎夜河を渡る」も、こんなん好き好き〜。


『騎士(シヴァルリ)の息子』上・下 ロビン・ホブ 創元推理文庫
世継ぎの王子の庶子として生まれた主人公が王城に引き取られた6歳のときから14歳までの半生を回顧するという体裁をとった、一人称の異世界ファンタジー。
読み応えた〜〜〜っぷり〜〜〜♪ いや、面白かった。甘さ控えめなせいでかえってのめりこみました。
が、これ三部作の第一作。二作目以降の刊行はまだ。
早く出して〜〜っっ!!! 読ませろ、読ませろ、読ませろ………(エンドレス)。>東京創元社御中
(追伸:『黄昏のハイスクール』の続編をいまだしつこく待ち続けているのは、わたしだけではないはずだ。出してくれよおおお。読ませてくれよおおお。続き、続き、続き…(エンドレス)。>東京創元社御中)


『アダムの呪い』 ブライアン・サイクス ソニーマガジンズ
『イヴの七人の娘たち』でミトコンドリアDNAを調べることで人間の共通祖先を七人にまで絞り込んだ(んだそうだ。書名は知ってたもののまだ読んでなくて、それ書いたのと同じ人が書いた本だとも気づかずに借りてきたんだけど)オックスフォード大学人類遺伝学教授ブライアン・サイクスが、今度は父系にのみ受け継がれるY遺伝子の流れをたどったもの。
わたしらガッコでXXが女、XYが男、卵子は全部X持ちで、卵子をゲットした精子がX持ちかY持ちかによって、性が決定される、と習って、大筋ではそれは間違いではないのだが、決定といってもその時点では機能的な差異はほとんどなく、Yが何か別のスイッチを押すことによって、男にでも女にでもどちらにでも育つ可能性のある受精卵に男としての成長を促すらしい。へーほー。XYであればYがアクティヴになって変化を促すわけだが、女のほうも父親から受け継いだXと母親から受け継いだX、そのどちらかがアクティヴになって女性への成長を促すそうだ。へーほー。で、人間の場合、どっちから受け継いだXがアクティヴになってもさほどの違いはないのだが、猫の場合、どっちのXがアクティヴになるかによって、柄とかの外見に影響をおよぼすらしい。へーほー。鎌状赤血球貧血という遺伝病があり、これが発病した人はたいがい短命なのだが、この遺伝病の保因者はマラリアに対して強い抵抗力を持っており、マラリアが流行しやすい地域ではマイナス面を差し引いても遺伝子戦略的にはうまみがあるらしい。へーほーほー。インドおよび中国では20世紀に入ってから意識的な女の子の間引きが行われた結果、現在男女間の人口差が4000万人にもなるらしい。どひゃー。
けったいな性事情をもつ動物の例をあげた第七章も愉快でどひゃー。生まれてくる男女の個体数差についての第十八、十九章も面白かったっす。(ダチんとこで、代々いわゆる「女腹」でばあちゃんも母さんも婿養子とってて、ダチ世代も四人姉妹なのに、その次世代がいきなり男の子ばっかって家があるんです。これは教授の調べたパターンの中になかったと思うんですが、どう解釈すべきでしょう? 男殺しのミトコンドリア持ち女系と女殺しのY遺伝子男系がダチ世代でいきなり出くわしてしまったんでしょうか?>サイクス教授)
本を売るためにわざわざセンセーショナルで下世話な興味を引きそうなネタをとりあげたとこもあるにはあったが、いや、面白い本でした。

ところでこちらで自分の持つミトコンドリアDNA、男性についてはY遺伝子について、教授が作った氏族クランのどれにあてはまるかだけ調べてくれるサービスやってま〜す。ミトコンドリアDNA、Y遺伝子、どっちか片方だけの基本料金が180ポンドで、プリントアウト付が15ポンド増しってことかな?


『彼の事情彼氏の理由』 新田一実 オークラ出版
普通の女性好きの建築家×根っからのゲイのサラリーマン。
同じ賃貸マンションで一階違いに住んでいたもののまったく面識のなかったふたりが、水漏れが原因で知り合い、サラリーマンのほうの自棄のせいで一線越える話。
建築家の同僚たちが楽しい。特に親ばかくんのほう。63頁、赤ちゃん言葉についての考察はうがってて笑った。そういや、わたし、ダチへのいちびり以外で赤ちゃん言葉って(たぶんほとんど)使ったことないや。


『若君の仰せのままに』 新田一実 イーストプレス
図書館に置いてなかったので、しょーがないので買った。(中古をマーケットプレイスで、だけど)
秘書×彼が使える旧家の若き当主。だが、下克上ではない。だって若様、彼氏にもともとぞっこんで、テーマは♪せ〜つ〜な〜い〜片思い♪なんだもん。
無能ぶってて実は無能でなかった若様、素敵。偽装結婚のために秘書が紹介する女性も◎。惜しむらくは、若様の両親を謀殺した叔母さんの悪事が公に暴かれなかったこと。
あと、挿絵がイヤ〜っっ!! 表紙でも「若様はともかく、この秘書のビジュアルはどうよ?」と思ったが、中の挿絵に出くわせば、わたしがかなり苦手なタイプの絵で、目に入らないように読むのに苦労しました。


『クロス 〜月影の譜〜』毛利志生子 集英社コバルト文庫
ひさびさの単発モノ。従姉妹をさらった吸血鬼から結婚式の招待状を受け取った女性というか女の子、実は吸血鬼殺しの血を持つ“フワル”が、ダンピールの青年とその相棒の少年の助けを得て、従姉妹と再会する物語。
血族(吸血鬼たちの自称)の社会がきっちり構築されてるのが読んでて心地よかった。主人公の女の子もさらわれた従姉妹もどっちも好感持てたし、できれば続編、ダンピール+相棒の少年+フワルの女性三人組がまたまた血族社会のもめごとに巻き込まれる話が読みたい〜。

(ところで「BLADE3」映画館に見に行ったんす。いやもうサイテー。サイテーな3を見て、1と2をいかに愛していたかを確認したって感じ。唯一の救いは吸血ポメラニアン〜。こいつがN塚家のクソポメラッキーそっくりで、DVDのレンタルが始まったら、ぜひともN塚家の皆さんにお見せしたいっす)


『金の鳥の秘密』 烏城あきら ジュネノベルズ
今は絶版畜生なんでこんな面白い本が絶版っな某伝奇ファンタジー三部作の著者の別名本わたし的には第三弾だが書かれた順序からいえば第一弾。
カレシに三行半を突きつけられたばっかの意地っ張りの受けの男の子が、そのカレシとおつきあいするまでほのかな想いを寄せていた男と再会、男が拾って飼ってたカナリアを仲介にくっついてく話。
カナリアの具合が悪くなったときに世話になる鳥マニアのじいちゃんとその娘が出てくるとこが一番好きです…。できたらここん家を中心にした鳥話な連作が読みたいくらいっす…。本筋に関しては、さしたる苦労も苦悩もなくこんないい男ゲットする主人公にちょいむかついたっす……。


『檻の中のエゴイスト』 新田一実 イーストプレス
ゲイの日本画家×二股かけてどっちからもポイされて路頭に迷いかけたとこを前項に拾われたヒモの青年。
先に読んだ『締切前はキスだけ!』も男を胃袋で釣る話だったが、こっちもそれに近い。そういえば『彼の事情彼氏の理由』の受けも、掃除も洗濯も×だが料理だけはうまかった。
青年をクロッキーしながら煽るシーンとかはあんまり好きじゃないんですが、ラブストーリーとしては一応○。


『白い果実』 ジェフリー・フォード 国書刊行会
訳者が三人。うち一人が山尾悠子。あとがきによると、他二名(って失礼っすよね、すんません)がまず訳したものを、山尾悠子が山尾悠子な文章で書き直したものらしいと思われる。ま、これもひとつの「超訳」本か?(と言いつつシドニー・シェルダンは一冊も読んだことないんすが。映画化されたの一本見たきり。ブルース・ウィリスが出てた、確か。面白くなかった、確か。キーファー・サザーランドの「24時間」みたく、肩入れできる登場人物がひとりもいなかった感じだった、確か)
で、頁を開けば…。
おお〜、見渡す限り、山尾悠子〜〜〜。むっちゃばりばり山尾悠子〜〜〜。
中身は幻想系SF。理想形態市ウェルビルトシティの支配者ビロウの狗にして一級観相官クレイによる一人称の物語。
三部に分かれてて、一部では傲慢で卑小でイヤ〜な奴だったクレイが、二部で左遷されて改心し、三部で贖罪に邁進する、って話。
で、この本自体、三部作の第一作だそうで、続き、待ってま〜す。>国書刊行会御中


『プリズマティカ』 サミュエル・R・ディレイニー 早川書房
復刊ドットコムにいま現在わたくし二個(『サンディエゴ・ライトフット・スー』トム・リーミイ、『真名の系譜全三巻』こづみ那巳)だけ投票してるんすが、同じ本に投票している人たちって他にどんな本に投票してるんだろ、と軽い気持ちで見物してまわってる最中にこれ発見。
こんなんいつ出てたん〜。知らない間に出て、知らない間に絶版してたよ〜〜。
で、図書館で借りてきたんですが。
「プリズマティカ」「コロナ」「エンパイア・スター」「時は準宝石の螺旋のように」「オメガヘルム」「廃墟」「われら異形の軍団は、地を這う線にまたがって進む」の七編に、ディレイニー本人の序文付。「エンパイア・スター」は『エンパイア・スター』(サンリオSF文庫)に、「コロナ」「時は準宝石の螺旋のように」「われら異形の〜」は『時は準宝石の螺旋のように』(サンリオSF文庫)(「われら異形の〜」=「ただ暗黒」)に入ってるので、初めて読んだのは「プリズマティカ」と「オメガヘルム」と「廃墟」の三編&序文。
「エンパイア・スター」の中にもシオドア・スタージョンについて触れてるとこがあるのだが、これの序文でもスタージョンの言葉を引用してて、ディレイニーもむっちゃ好きだがスタージョンもむっちゃ好きなので、やっぱむっちゃ嬉しかったっす。(スタージョンの『夢見る宝石』はええでっせ〜。たまりまへんで〜。わたし、これまでの半生で読んだ本のベスト10あげろって言われたら、これはぜぇ〜ったいにはずせないもん)
なのだが、読みかけると行け行けどんどん、数年に一度は必ず読み返してる既読分までやっぱり読んでしまいました。やっぱいいよお、とりわけ『エンパイア・スター』、これ大大大好き〜♪
で、新収録三編の中では「オメガヘルム」、これ怖かったよおおおお。むっちゃ怖い話だったよおおおお。
「プリズマティカ」は可愛らしい寓話っぽい話。「廃墟」は怪談。
ディレイニー、もっと読みたい、読みたい、読みたい……。まだ読んでないのを全部読みたい、読みたい、読みたい、読みたい…………。読ませろっ!!>日本の出版社ども
(余談:もしよろしければ、復刊ドットコムでトム・リーミイ『サンディエゴ・ライトフット・スー』に清き一票を投じてくだすったら嬉しいです)


『姉崎探偵事務所 花を愛でる人』 新田一実 講談社X文庫
『姉崎探偵事務所 美食ゲーム』 新田一実 講談社X文庫
『姉崎探偵事務所 海神祭』 新田一実 講談社X文庫
この前の「真・霊感探偵」シリーズ、途中で九鬼が行方不明になり、最後で竜憲と大輔も消えて、「……幻魔大戦かよ…」(平井和正のシリーズもん。新興宗教臭がぷんぷんしたのと、いつの間にか主要人物が次々行方不明になってくことと、主要人物のひとりの可愛子ちゃんが牡蠣に当たる話をしたとこしか覚えていない)とか思ったもんす。
で、シリーズ続編第一作、再会編だったのにびっくり。いや、あたしゃてっきり、修一主人公に据えた話で、竜憲も大輔も失踪したまんまで話が進むのかと。
思わず借りてきた三冊一気しちゃったけど、あいかわらずこのシリーズ、話の展開自体がまどろっこしいというか、キャラクターだけで読ませてる話かな、と。(わたしは嘉神が好き〜。竜憲のお母さんも大好きだったので、新シリーズはちょっとさびしい)


『影のオンブリア』 パトリシア・A・マキリップ ハヤカワFT文庫
マキリップであるっ。ひさしぶりの新刊であるっ。訳も井辻朱美であるっ。ビバっ!!
だったのだが。
マキリップといえば、『イルスの竪琴』で『妖女サイベルの呼び声』である。ああゆうのが読みたかったんである。(『ムーンフラッシュ』って男の子と女の子が川下るんだったっけ? 前のふたつほど読み返してないもんで)
舞台仕立てもキャラクターも好みなんだけど、なんかいまいち…。


『モンスター』 ジョナサン・ケラーマン 講談社文庫
デラウェア物。これの前に出た番外編が講談社文庫だったので「あれれ?」と思ってたら、本編も講談社文庫に引越ししていた。三作目のあと扶桑社文庫から新潮文庫に引越ししてたので、二回目のお引越し。でも訳者は新潮文庫と同様、北澤和彦。
ひとつの事件があり、その犯人を追ううちに、過去に起こった事件の新たな真相が見えてきて、その新たな真相ゆえに最初に追っていた事件の糸口が見えてくる、というのは好きなタイプの構成なのだが、これ、なんかだらだらと長くてたるかった。


『フラワーチルドレン』 うえだ真由 オークラ出版
大手ケミカル会社のエリート営業マン×純朴な花屋の店員。
仕事は出来るが恋愛については相手を使い捨てにしてきたバイの男が、未経験のゲイの青年とつきあいだしたばかりのときに仕事上の挫折を経験、左遷されて落ち込むものの、そんな自分を思いやってくれる青年にそれまでの己のあれこれを省み、閑職やんけと投げやりだった仕事にもまじめに取り組み、仕事でも恋愛でもハッピーを掴む話。
むっちゃよかったっす〜。男の仕事ぶりが具体的でわかりやすくきっちり書かれてるので、立ち直り部分がサクセスストーリーとして読んでてものすごく気持ちよかった。遊びのつもりだった青年と本気になる過程も、説得力あったっす。


『初体験ノスタルジア』 金丸マキ 集英社コバルト文庫
海辺の別荘&温泉街で叔父と暮らす少年が、家庭の事情で親戚の家に預けられた三歳年下の少年と知り合い、何年かをすごし、別れ、数年後に再会する話。
なんかなー、うっとうしい話だったなー。どっちの男の子にもイマイチ感情移入できず。


『好きと言えない』 椎崎夕 大洋図書
父親と叔父に虐待されて育った男の子が父親の死を契機に母親に引き取られその再婚先で生活することになり、母親の再婚相手の連れ子と紆余曲折の末、くっつく話。
男の子と境遇とか、義兄になった男のキャラクターとか、その義兄の勤め先の雰囲気とか、個々の部分はむっちゃ好みだったんですが、恋愛小説としてはいまいち…。というか、この二人がくっつくのになんか説得力なかった…。


『シャドウ・パペッツ』 オースン・スコット・カード ハヤカワSF文庫
ビーンを主人公にした裏エンダーとしては第三弾、「エンダーが地球を去ったあと地球で何が起こったか」では第二弾。
ピーターのへたれぶりが情けなかった。そして緊迫した情勢にも関わらず、話の半分くらい(体感分量)がビーンとペトラの子作り議論だった。
それにしてもカードって、どうしてこんなに中国が嫌いなの? 『ゼノサイド』じゃかなり中国かぶれしてたような記憶があんだけど。


『雄飛の花嫁 涙珠流転』 森崎朝香 講談社X文庫
政略結婚もの。
前王を父に持ちながら、母親の身分が低かったゆえに、父亡き以後、下賎の娘と蔑まれて育った公主が、和睦の条件として新興の国の王のもとに嫁ぐ話。
コンプレックスの塊でひがみまくってた主人公が、一進一退を繰り返しながら次第に前向きになっていく様が、まどろっこしい分説得力があった。そして最後は大ハッピーエンド〜♪ いや、気持ちのよい話でございました。
挿絵は由羅カイリ。彼女の描く主人公は凛として実に美しかった。


『されど不敵なヤツら』 今泉まさ子 ラキア・ノベルズ
前回図書館に行ったとき、10冊オーバーで借りそこねたうえだ真由を借りようとしたら誰かにひっさらわれていた〜。
が、むっちゃうどんが食べたくて口がうどんになってるとき、他のものを出されても食指が動かないように、そのときのわたしは口が女性向けホモロマンスになっていたのだった。
で、開架をテキトーに漁って借りてきたうちの一冊。
周囲の男どもがみな主人公の受にラブラブタイプの話。通常この手のパターンはかなり苦手なのだが(ちなみにロイヤル・プリンセス・祐子はこおゆうパターンが無茶苦茶好き)、人や場の描写が楽しかったのと、主人公が男と訳アリだった過去ありな設定だったおかげで、けっこう行け行けどんどん読んでしまった。


『太陽の恋人』 岩本薫 ビブロス
上記と同様、開架から漁ってきた本。
これ、アタリ〜♪♪♪ 岩本薫って、ずっと前に一回だけ読んでそれがスカで手をつけてなかった記憶があるんですが、これはアタリでした。
幼馴染の年下×年上。どっちも好みのキャラクター。脇もみなよい。思わず岩本薫、図書館に予約しまくってしまった。(あらかた中央図書館の書庫に隠されていました)
で、堺市の図書館で見当たらなかった分、大阪府立図書館と高石図書館を検索してみたら、この手の蔵書、どっちもお寒いかぎりでした。図書館にけっこうわんさかこの手があるって、ひょっとして堺市が特殊なの? だったら、よくぞ堺に生まれけり〜。
(で、いまふと思い立って、都島図書館蔵書検索してみたら、なんや、大阪市全体やったらけっこうこの手も置いたあるやん)


『愛をください』 ふゆの仁子 リーフノベルズ
上に同じ。
誰もがうっとり見とれるようないい男にひょっこり見初められるシンデレラ・ストーリー。
これ、男女のラブロマンスやったとしても、かなり無理があったと思う〜。


『悪魔の皇子 アストロッド・サーガ』 深草小夜子 角川ビーンズ文庫
狂王がふたりの娘を悪魔に捧げそれぞれ生まれてきた異母兄弟の王子。その弟が主人公。
兄が王位に就き、隣国からめとった花嫁に弟の魂を閉じ込める。その花嫁と弟王子の、ひとつ身体にふたつ魂の逃避行が本筋なんだが。
設定自体はすっごい好みなのだが、設定だけ。兄の弟への執着とか、わりと唐突だったし、小心な卑怯者だった弟が兄嫁の影響で改心していくとこも、なんか説得力なし。


『楽園建造計画』1巻 高遠琉加 二見書房
学生寮もの。1巻読み終えた時点ではなんかイマイチ…。


『悪魔の皇子 ブラインド・ソーサリー』 深草小夜子 角川ビーンズ文庫
アストロッド・サーガの続編。兄嫁の身体に閉じ込められた弟が兄および己を封じるために氷の大陸へと“光の戦士”を召還しに行く。
“光の戦士”が異質な存在として描かれてるとことかはすっごいよかったんだけどなー。
そういや3月の「三冊買って応募しよう全員プレゼント」んとき、ちょうど二巻目出たとこの、雨川恵かこっちかで迷ったんだ。迷って雨川恵買ったんだ。あんときこっち買ってたら暴れてたな、わたし…。(こっちはどっちも図書館で借りて読んだ〜)


『だからおまえは嫌われる』 岩本薫 ビブロス
『TOUGH!』1〜7巻 岩本薫 ビブロス
『太陽の恋人』がよかったので一気借り〜。一気読み〜。
(この日、ついに図書館の駐車場係りのおっちゃんにお菓子まで貰ってしまった…。が、おっちゃんたちもまさかこーゆー本をわたしがせっせと借りにきているとは露とも…)
『だから〜』は『太陽〜』に出てきた売れっ子カメラマンの話。受けがいい、むっちゃいい、こんな受け、好きっ、むっちゃ好き〜っっ!
『TOUGH』のほうは刑事×グラフィックデザイナー。3巻でやっとくっつく。6、7巻は番外編集。
受けの男の子のキャラがあちこちすっごい愉快だったのだが、そんだけ…。つうか、挿絵が悪かったのかも…。赤坂RAMの絵って苦手なのよ。


『誰も寝てはならぬ』3巻 サライネス 講談社
『羊たちの番人』 石原理 ダリア・コミックス
『頭文字D』31巻 しげの秀一 講談社
『エマ』2、3、4巻 森薫 エンターブレイン
『フラワー・オブ・ライフ』2巻 よしながふみ 新書館
『誰も寝てはならぬ』、3巻にしてやっと新キャラたちに馴染め、名前も覚え(1、2巻は覚えんと読んどったんかいっ!>オレ)、思わず1、2巻も読み返し、ああ、やっぱりサライネス(って言いにくいというか書きにくい〜。「さら・いいねす」で固着してっから、わたしの中で)ってむっちゃおもろいわ〜と。(83頁に一瞬登場の松林と徹ちゃんは嬉しゅうございました)
『羊たちの番人』、牧師もの。しっかりホモもの。本編◎、ギャグ部分も◎、やっぱいいっす、石原理〜♪

『頭文字D』、ついに帯に香港実写版情報が〜。この情報、数年前に葉子ちゃんに教えられてたんですが、ちょい前葉子ちゃんから「期待したらあかんで〜。配役見て暴れなや〜」と釘を刺されてるんすが。(ここに製作発表記者会見レポがあるが、どれが兄なのかしら…)(葉子ちゃんが香港オフィシャル教えてくれました。てか、これってオレん家サーバ…じゃんねえ? ドメインくらいとれよー。で、重い、重いよー)(ほんでもって兄は、「インファナル・アフェアU」で“警察に潜入するマフィア”の若い頃役のエディソン・チャンであることが判明。半田健人にちょっと似たすっごい綺麗な子ではあるが、兄ってのはどうよ、香港? そして啓介出てこないらしいのよ。それってどうよ、香港? てか、実写なパラレルドリフトだけが楽しみだったのに〜)
エマ、出版元を調べようとサイト内検索してみたら、3巻まで読んでるのに1巻しか書いてなかったので、ここに書き足し。4巻は●べさんとこに猫の世話しに行って読んだ。そんときやっぱエマが読みたかったひろみんが姉ともども一緒だったのだが、かわいそうに、押入れの中探して見つかったのは1巻と4巻のみ。4巻読んでなかったわたしはラッキ♪だったんだけどさー。
ほんでこの話ってさ、ぶっちゃけ「身分違いの恋」って奴じゃん? で、身分低い女性のほうが身をひくの。大昔少女漫画でこーゆー話をいくつか読み、その後女性向けホモロマンス本では腐るほどこの手は読み、それからエマに来て、「一周してかえって新しい?」(byめぐみちゃん@タイガー&ドラゴン)だったんですが、少女漫画からストレートでエマに来てしまったひろみん的には「うーん、これってなー」だった模様。

フラワー・オブ・ライフ、真島のオタクぶりが楽しい、楽しい、楽しい。武田さんもいい味っす〜。



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