本読み月記


【ジャンル分け】 元々日本語で書かれた大人向け小説
元々日本語で書かれたジュブナイル小説。
日本語で書かれた小説以外のもの。

元は外国語で書かれていて、翻訳されたもの。

乙女のためのホモ小説
コミックス

われながら、なんつう荒くたい分け方であることよ。
ええっと、大人向けかジュブナイルかは、出版元の意向そのまんまです。角川スニーカー文庫とか講談社ティーンズハー
ト文庫とかコバルト文庫とかは、どんだけ立派な作品でもジュブナイルに入れてます。逆もそう。

『風の王国 月神の爪』 毛利志生子 集英社コバルト文庫
シリーズ五巻目にして、ついにソンツェン・ガンポ登場。渋い。いかす。愛人にしてほしい。
が、今回もやっぱり惜しい人があっさりお亡くなりに…。このシリーズ、容赦がないわ………。


『グラーレンの逆臣』 雨川恵 角川ビーンズ文庫
アダルシャンシリーズ第三巻。ついにアレクシードの出生の秘密が明らかに…。
って、どえりゃーとこで終わっとんがなっ。続き、続き、続き〜〜〜んっっ。
で、母からアレクシードの出自を知らされ、異母弟の忠誠に疑いをもったかに思われるユーゼリクスさまだが、やっぱそこはユーゼリクスさまだけに、疑いをもった振りしてあれこれ一石二鳥三鳥の策略をめぐらした上に、兄の心を疑った弟に天誅をくだしていただきたいです〜。


『暗夜鬼譚 剣散華』前編 瀬川貴次 集英社コバルト文庫
あいかわらず夏樹は戻ってこず、全編絶体絶命のピンチ続きだったはずなんだが。
いや、楽しい、楽しかったぞ。一条はなんか前向きだし、帝に斎宮にあおえがでしゃばるだけで、これだけ危機感がそがれるものか…。(三人ともだあい好き〜)
しかも、辻のあやこにこんな過去があったとは…。いやもうびっくり。
しかしこれほど大暴れして、ぶじ元の夏樹に戻ったとして、これまでどおりの生活ができるのかしら…。


『黒羽と鵙目』6巻 花郎藤子 白泉社
いやー、やっぱいいっす、このシリーズ。いかす。マサカリ男が暴れてるとこに鳩子が乱入してくるとこなんかもう最高〜♪
次の巻はできたらもうちょい早めに出て欲しいっす。
前田ん家にいついたあのヤな女に天誅希望。


『彩雲国物語 欠けゆく白銀の砂時計』 雪乃紗衣 角川ビーンズ文庫
これまたどえりゃーとこで終わってやがる…。
陽月くん、どうなるの? 常套なら、何か解決策が見つかるはずだが、あとがきの「意外と私は容赦がない」という言葉に不安になってます。あれってキャラの出番云々の話だけっすよね、ね。これまた、続き、続き、続き〜〜〜。


『ADコンプレックス2』 岩本薫 ビブロス
今回一番好きだったのは、二人の初エッチより、世羅が有栖の家訪ねるとこ。あの姉三人のキャラ、ないす〜♪
仕事のほうは、今回自動車業界っつう広告なんか出つくしてる業界の仕事(こおゆうコンセプトのCM、どっかやってなかったっけ? それともプロジェクトXとごっちゃになってるのか、わたし)だったせいで、前巻ほどのカタルシスなかったな〜。


『チョコレートのように』 ひちわゆか ビブロス
今までブスだったのは身なりにぜんぜん構わなかったからなだけ、ほら、ちょっとがんばっただけで大変身、とか、でもブスだったときに見初めてくれたのが金も地位もある王子さま、とかのツボにはまれば「カタルシスがご都合をラリアットでぶっ飛ばす」なお約束てんこもり。受けがしぶとくいじいじしてんのは多少うっとうしかったが、「いい男」の単なる記号になりかねない彼氏の造詣が、さすがひちわゆか、いい、すげえいい。が、「実はきみのことが好きだったんだよ」部分、あんまりうまくいきすぎて、ちょい鼻白んでしまいました。


帝王リーガルの陰謀』上下 ロビン・ホブ 創元推理文庫
騎士シヴァルリの息子』の続編。山の国での事件の後遺症に苦しむ15歳の冬から、えっと季節が二回めぐったと思うから、17歳の冬までのできごと(か? 本当か? ひょっとしたら18歳かも…)。
冒頭、説明調にならずにすごくうまく前作のおさらいをさせてくれたので、人物配置図が自然によみがえり、すーっとお話に入っていけました。
が、しんどかったよ、この第二作。前半は、ケトリッケンが人心を掌握するとことか、ヴェリティとケトリッケンがやっとうまくいくとことか、気持ちいいとこあったけど、後半、ぐんぐんどんどん追い詰められてって。が、「なんて脆いんだ、六公国…」といらいらが頂点に達しかけたところでの、シェイドの言葉、冷酷でしびれた。次の最終巻、すかっとする大団円を期待してます。


『ゲド戦記外伝』 アーシュラ・ル=グウィン 岩波書店
やっと読んだが借りて読んだ。図書館の本で読んだ。やっぱ買わなくちゃ。が、古本ほとんどでまわってねえな。さすがにこれまで買う奴ぁ売らねえな。
まえがき+短編五編+アースシー世界解説。まえがき、いい。すげえ、いい。ハリウッド批判とこだけは「それはどうよ?」と思ったが。
一番好きなのは「地の骨」。己の命と引き換えの仕事だというのに悲壮感のかけらもなく淡々となすべきことをなす「地の塩」のごとき魔術師の姿が心にしみました。


『四季 春』 森博嗣 講談社ノベルス
『四季 夏』 森博嗣 講談社ノベルス
『四季 秋』 森博嗣 講談社ノベルス
『四季 冬』 森博嗣 講談社ノベルス
真賀田四季を中心に据えた四部作。
一行目二行目四行目は末韻を踏むけれど三行目はあえて最後に踏まない音を持ってくる絶句的構成。
一作目は幼少時代の物語。二作目は真賀田四季が孤島に籠もることになる直前の話だが、一作目と違い、紅子や林等、懐かしい人たちがちょろちょろと登場。
一転して、真賀田四季をめぐる人たちが真賀田四季について語る三作目、萌絵シリーズと紅子シリーズの総ざらえでもあったのだが、『赤緑黒白』での驚愕を綺麗さっぱり忘れていたため、もういっぺん、びっくり仰天させてもらえました。萌絵と紅子が直接顔あわすとこなんか、嬉しくてどきどきしたな〜。
で、ここまでは行け行けどんどんだったんですが…。
最後を締める『冬』、これがな…。森博嗣の寝言部分が嫌いなわたしはこれつまんねかったっす。四季がおのれの長すぎる子供時代に気づくとことかはよかったんすが。


『イヴの眠り』4巻 吉田秋生 小学館
『ブリリアント★BLUE』2巻 依田沙江美 新書館
『アイはどこいった?』 角田緑 フロンティアワークス



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