本読み月記


【ジャンル分け】 最初から日本語で書かれた小説。
最初から日本語で書かれた小説以外。
日本語以外で書かれたものを日本語に翻訳した小説。

日本語以外で書かれたものを日本語に翻訳した小説以外。

コミックス


『量子力学を見る 電子線ホログラフィーの挑戦』 外村彰 岩波書店
図書館。
物理の棚から読みやすそうなのを漁って見つけた本。
著者がロンドンの王立研究所で行った「金曜講話」(1825年ファラデーに始まった、王立研究所で年に20回、学者ではない人たちを対象にした科学講演)の内容をまとめたもの。
元の講演が聞き手が学者ではないという制約があったためか、もともと読みやすい文章を書く人なのかは、この本しか読んでないので不明だが、平易ですごくわかりやすい文章であった。ところどころに挟まれた図もすごくわかりやすかった。


『ウォッチメイカー』 ジェフリー・ディーヴァー(訳:池田真紀子) 文藝春秋
図書館。
リンカーン・ライム&アメリカ・サックスのシリーズ第七作目。
今度の敵は犯行現場に時計を残す連続殺人鬼「ウォッチメイカー」。それと同時進行するのが、刑事になったサックスが初めて任された殺人事件。
どんでん返しは今回、「ん〜、まだこのへんだから、これまだ最後の芯じゃないよな」とか、わりと冷静に読んでしまいました。思いがけない再会もありましたが、再会相手のことなんか綺麗さっぱり忘れていたわ〜。今回、前作で怪我した双子警官の片割れプラスキーがレギュラー入り。
途中、サックスのお父さんの思いがけない過去が明らかになるのだが、最後にこの真相が明らかになるとこは、気持ちよかったな〜。
白眉は新たなキャラクター、尋問のエキスパート、キャサリン・ダンス。彼女がすげーかっこいいっっ!
あとがきによると、このキャサリン・ダンスを主人公とした作品が出ているらしい。早く読みたいーっっっ!!!


『ガール』 奥田英朗 講談社
図書館。
予約してからほぼ1年くらい? そんなには経ってない?
やっと順番回ってきました〜♪
「ヒロくん」「マンション」「ガール」「ワーキング・マザー」「ひと回り」の五編入り。
全部30代の会社勤めする女性を主人公とした話。読後感がどれもすご〜く気持ちよかった♪ 一番好きなのは、「ヒロくん」の、夫婦共働きだがおそらく自分のほうが高収入な女性がダンナのヒロくんに「女房のほうが給料が高いって、いやじゃない?」と思い切って尋ねたときの、ヒロくんの返事。


『死神の館』 テリー・ブラチェット(訳:久賀宜人) 三友社
図書館。
開架で発見。これと『魔道師エスカリナ』『三人の魔女』と3冊並んでいた中で、あとがきからこれから読むべきかと借りてきた。(が、あとでよくよく見てみれば、表紙の上にナンバーが振ってあった)
舞台は直径2万マイルの平たくまん丸い円盤状の世界。らしいが、「世界がまだ平たかった頃」みたいなもんで、特に気にする必要はないと思う。
ある羊飼いの息子が、あまりにも羊飼いに向いていなかったため、徒弟に出されることになる。親方たちが徒弟を探す市に連れていかれたものの、最後まで売れ残ったその息子モルトは、どっぷりと日が暮れ落ちた頃、1人の男にスカウトされる。ところがその男は、死期の訪れた人のもとを訪れ鎌を振るう死神だった。
てっきり死神の代替わりの話かと思ったらそうではなく、なんか後半バタバタだったが、とりあえず面白かったので、残り2冊も読んでみよう。


『天才の栄光と挫折 数学者列伝』 藤原正彦 新潮選書
図書館。
アクゼルか誰かの本の末尾の広告んとこで見て、面白そうだったので借りてきた。
紹介されている数学者はアイザック・ニュートン、関孝和、エヴァリスト・ガロワ、ウィリアム・ハミルトン、ソーニャ・コワレフスカヤ、シュリニヴァーサ・ラマヌジャン、アラン・チューリング、ヘルマン・ワイル、アンドリュー・ワイルズの9人。
インドのラマヌジャンという人は、この本で初めて知ったが、すっげー面白かった!! 177頁、彼の残した数式を書き記した膨大な紙片の詰まった大箱を、死後56年を経て、アンドリュース教授という人が偶然に見つけ、「桁外れの宝物に身震いする」くだりは、ほんとぞくぞくした。
ガロワの不運についてはアクゼルの本でも読んだが、ここまで運のなかった人とは知らなかった。自分が温めた座布団に誰か嫌いな奴座らしたったらよかったのに。


『魔道士エスカリナ』 テリー・ブラチェット(訳:久賀宜人) 三友社
図書館。
1巻の『死神の館』よりたぶん前の話。たぶん、というのは、この巻で重要な役どころのグラニー・ウエザワックスが、1巻で死神が訪問した1人だったような気がするから。違ったかな? 1巻返却していま手元にないもんで。
ある小さな村の鍛冶屋のところに8人目の子が生まれようとしている夜、死神の訪れ間近い魔道士が現れ、今宵生まれる8人目の子に己の魔法の杖を譲ると言い残して亡くなる。お産を手伝った魔女グラニー・ウエザワックスの静止も聞かずに鍛冶屋が生まれた子に杖を握らせてしまうのだが、その子は8番目の息子ではなく、娘であった。
男だけがなれる魔道士と女だけがなれる魔女の、違いが面白かった。魔導士大学の学長とグラニーが互いを認め合ってくとこも楽しかった。が、魔道士の大学、なんかへっちょい学校だという印象が。


『アスラクライン9 KLEIN Re-MIX』 三雲岳斗 電撃文庫
新品購入。
番外連作集。テーマは女装トモハル。「砲丸」「キャンペーン」「ストーキング」「チェリー」「メモリー」の5編。1編1回トモハルが女装。最後の「メモリー」でついに操緒の姉環緒が登場、本編に続く模様。さらに智春や樋口が中2だった頃の話付。
「砲丸」に出てきた見合い専門の料亭ナイス♪ 「キャンペーン」のファミレスもナイス♪


『鋼の錬金術師』18 荒川弘 スクエアエニックス
新品購入。かるたセット付初版特装版を購入。
セリム、ブラッドレー総統の養子、の正体にはびっくり仰天〜。本誌ではすでにコミックス1巻分掲載済みのはず、どこまで話が進んでるのかしら、進んでるのかしら…。


『PLUTO』5 浦沢直樹×手塚治虫 小学館
新品購入。
村上知彦のあとがきの「MONSTER」に言及している部分にはたと膝を打つ。


『Landreaall』11 おがきちか 一迅社
新品購入。
引き続きウルファネア編。最後の最後で、ああ、ここに持って行きたかったのかとやっと気づく。
恒例巻末付録「Tailpiece」、たまりませんでした♪


『海街Diary1 蝉時雨のやむ頃』 吉田秋生 小学館
新品購入。
去年の5月発売だったが、買いこぼしていた。
三人姉妹の末娘がどっからどう見てもなでしこジャパンの荒川恵理子だったのが嬉しかった。フレンドパークで見て以来、あいつ大好き〜♪
「1」ということは「2」が出ると思うが、この姉妹の話かな? それとも舞台だけ同じく湘南で、別の話になるのかな?


『きのう何食べた?』1 よしながふみ 講談社
新品購入。
ホモカップルの話だが、これまでのよしながふみのホモものと違い、エッチシーンなし。
なしでわたしは◎〜♪ 筧が普通の奥さんと分けっこ仲間になる話、好き♪ 筧のお母さんって、おねえもゲイもニューハーフも性同一性障害もいっしょくたで別々な世間のメタファーな感じだ。




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