本読み月記


【ジャンル分け】 最初から日本語で書かれた小説。
最初から日本語で書かれた小説以外。
日本語以外で書かれたものを日本語に翻訳した小説。

日本語以外で書かれたものを日本語に翻訳した小説以外。

コミックス


『頭文字D』37 しげの秀一 講談社
新品購入。
小柏との再戦だったが、なんかよーわからん勝利であった。

もうほとんど義理で買って読んでる感じなんだが、何巻まで続くのかなあ…。


『ひとりと一匹 富士丸と俺のしあわせの距離』 穴澤賢 アーティストハウス
図書館。
タイトルの「富士丸」はもちろん、あの日本で一番有名なミックス犬「富士丸な日々」の富士丸くん。
が、ブログからの抜粋でなく、すべて書き下ろし。
些細な理由(当人たちは「些細ではない」ときっと憤るだろうが)で飼っていた犬や猫を捨てたり、愛護センターや保健所に連れていく人たちへの怒り。
飼っている犬や猫は飼い主が突然いなくなれば餓死するしかない、という自覚。
嫌いな人に近づいてわざわざいじめる「いじめ」という行為の不可解さ。
ほんと同感す。むちゃくちゃ同感す。
ところでうちの(犬の)啓介は、あるご家庭で飼われていた秋田犬とハスキーのハーフが、飼い主の友人宅の柴犬を、気がつけば孕ませしまっていた、という牧歌的な状況でデキてしまった三種混合(母の柴犬が柴犬にしては体格のよいお嬢さんで、秋田とハスキーのハーフの子を孕んでも特に問題なく、出産も「屁のカッパよ♪」(byモモちゃん 『動物のお医者さん』5巻より)だったそうなので、結果として「牧歌的」という形容詞が似合う誕生理由となったわけだが、あれ、石田衣良の「池袋」シリーズに出てきたんだっけ? 小柄な犬にでっかい犬の種つけて、大きすぎる胎児に異様な姿になってく母犬を楽しむ変態が出てくる話。あれは怖かった。同時に、グレートデンからチワワまで、あれだけ体格差があっても、同じ犬は犬なのだから生殖は可能なのだということに思い当たり、目からうろこが落ちた)だったので、富士丸くんについても、「コリーが柵をぶちやぶりハスキーを孕ませて」というのを、微笑ましい光景として想像していたのだが。そうか、そういう場所で生まれ、そういった事情で穴澤さん家に来たのか。



【無人島に持っていく1冊】

「もしも無人島に本を1冊だけ持っていくとしたら、どれを持っていくか?」
本読みにとって実に悩ましい問題である。
前巻後巻に分かれている本は1冊に数えていいのか?
それがいいなら、シリーズもの全巻も許されてよいのではないか?
それをよいとした場合、ペリー・ローダンシリーズなんか選んだりしたら、実際問題として、持ってけるのか、全巻。コミックスならこち亀とかな。
わたしもずーーーーっと折に触れ考えてきたんですが。
やっと結論を出しました。
決めました。
決心しました。
わたしがうちの本棚から1冊だけ、無人島にもってことにした本は。

『農場の少年』 ローラ・インガルス・ワイルダー(訳:恩地三保子) 福音館 

著者は「大草原の小さな家」シリーズのローラ・インガルス・ワイルダー。
主人公は彼女の夫アルマンゾ。ニューヨーク州北部の農場の四人兄弟の四番目に生まれたアルマンゾの少年時代、家族経営の農場の生活を描いた物語である。
凍った川での氷の切り出し。
子牛に鋤の引き方を仕込む「子牛ならし」。
(アルマンゾは子牛に「ギダップ(進め)」「ウォーー(止まれ)」「ジー(右に曲がれ)」「ハー(左に曲がれ)」を教えるのだが、ディズニー製の「南極物語」を見ていたら、主人公が犬ぞりを制するのに同じ命令を使っていたのは嬉しかった)
土曜日の夜の行水。
モカシンの靴の手入れ方法。
羊の毛刈り。
独立記念日のお祭り。
砂糖も石鹸も衣類も、日常に必要なものの大半は自分たちで作る生活。
春には畑を掘り起こし種や苗を植え、秋には刈り入れ貯蔵する。
牛も豚も自分たちで育てたものを自分たちでつぶし、肉も皮も内臓もなにひとつ無駄にしない。
朝は暗いうちに起き、朝仕事を片付け、たっぷり食べ、農繁期には家の仕事を手伝い、農閑期には学校へ行き、帰ればやはりそれぞれにするべき仕事があり、それを片付け、たっぷり食べ、眠る生活。
何度読み返しても読み飽きない。
何度読んでもなんだか元気が出てくる。

そしてなんといっても、アルマンゾの母が作る料理の数々。

アルマンゾは、あまくてとろっとしたベイクド・ビーンズをたべた。塩づけ豚をひとくち口にいれると、クリームのように口の中でとけていく。茶色のハムの焼汁グレイビイをかけて、粉ふきにしたジャガイモをたべた。つぎにハムをたべた。すべっこいバターをぬって、ビロードのようになめらかなパンをほおばり、カリッとした金色の皮をたべる。ゆでつぶした大カブのこんもり盛りあがったマッシュも、山盛りのカボチャの煮こんだのも夢中でたいらげた。そこでひと息ついて、アルマンゾは、紅色の胴着の衿もとに、ナプキンを押しこんだ。それから、こんどは、プラムのプリザーブ、イチゴのジャム、ブドウのジェリイ、それから、スイカの皮を香料スパイスと酢でつけたピクルスをたべた。おなかはくちくなり、なんともいえないいい気分だった。最後の、ゆっくりカボチャのパイの大切りをたべ終わった。   39頁より無断転載

食べたいーっっ!!
食べてみたいーーーっっ!!
ほかにも日曜日の重ねホットケーキ、自家製のバターと自家製のメイプルシュガーをふりかけたホットケーキ。グレイビイで煮こんだチキンパイ。とうもろこしの粉で作るライ・アン・インジュン。真夏、冬に切り出して貯蔵しておいた氷で作るアイスクリームにエッグノック。自家製のリンゴサイダー。オーブンの残りの石炭ではぜさせ、バターと塩をふったポップコーン。雪の中から掘り出したウィンター・グリーンの実。
何度読み返してもほんと美味しそうだ。
ああ、こんなの食べさせてくれるアメリカ郷土料理レストランとかアメリカ田舎ツアーとかってないものだろうか。
絞ったミルクをそっとしておいて、上に浮かんだクリーム分だけすくいとり、そのクリームを攪拌してバターを取り出したあとの、「すっぱいミルク」とやらまで、味見してみたい。

というわけで、わたしは無人島にはこの本を持っていきます。
災害で避難しなければならないときも、これを持って行きます。




『物理学の未来』 ロバート・B・ラフリン(訳:水谷淳) 日経BP社
図書館。
物理の棚から拾ってきた。白地にいろんな大きさと色の球体が散らばっているというとっつきやすそうな装丁に惹かれて。
著者のロバート・B・ラフリンは、「分数量子ホール効果の理論的説明」でノーベル物理学賞を受賞した1998年の受賞者の片割れ。
固すぎず、柔らかすぎない、物理学エッセイ。で、たらたら読んでいたのだが、第4章「水、氷、蒸気」、「とりわけ厄介な実例が水だ。通常の水の氷は、現在のところ一一のはっきり異なる結晶相を持っており(この数は新たな発見によって増え続けている)、そのいずれもを、第一原理から正しく予測することはできない。
これらの相は氷−T、氷−Uなどと呼ばれているが、カート・ヴォネガットの小説『猫のゆりかご』に描かれている架空の大量破壊兵器、アイス−9と混同してはならない」(60頁より無断転載)。
うおおっ、物理学者がカート・ヴォネガット読んだりするのかっ!! なんてステキな但し書き♪ と、ここでまず著者を好きになってしまった。その後も、例の「シュレーディンガーの猫」について、「時とともに神の優越性の象徴へと変質していったが、それはシュレーディンガー自身が意図していたのとは正反対の意味であった。これはある種、宗教的な意味合いを帯びているため、学生たちは、この猫を理解するために頭をひねるのが悟りに達する第一歩であると捉えがちだ」(76頁より無断転載)と誤った受け取り方に痛烈な皮肉を浴びせたり(ふと、大学のときの中世文学の講義で、世阿弥の専門家のセンセが、『花伝書』の安易な哲学書的読み方に、怒髪天を衝いてたのを思い出した)、クラウス・フォン・クリッチングの60歳の誕生日のために用意された船のパーティーの様子をベースにクリッチング効果について説明してくれたり、量子電磁力学の紫外カットへの不満をメル・ブルックスの「ヤング・フランケンシュタイン」内のとあるギャグに擬えたり、ハーラン・エリソンは引用するは、ブラッドベリは引用するは、ハインラインは引用するは、いかす、いかすぜ、ロバート・B・ラフリン♪
あちこちに挟まってるキュートなイラストも、訳者あとがきで判明したのだが、ラフリン自筆なのだそうだ♪
この本は2005年に出た『A Different Universe: Reinventing Physics from the Bottom Down』の翻訳で、今年2008年、『The Crime of Reason: And the Closing of the Scientific Mind.』が発行されてるらしい。これも読みたいな〜。早く訳して出して欲しいな〜。もちろん訳者は引き続き永谷淳氏でお願いするっす。


『四日間の奇蹟』 朝倉卓弥 宝島社文庫
図書館。
小説コーナーから拾ってきた。
ヘリコプターが墜落するまでは、しんしんとした張り詰めて美しい物語だったんだけどなあ………。


『マン島の黄金』 アガサ・クリスティー(訳:中村妙子) 早川書房
図書館。
いまうちの本棚にいるクリスティーは、メアリ・ウェストマコット名義で書かれたロマンス小説6冊と、旅行記『さあ、あなたの暮らしぶりを話して』の7冊きりである。文庫版の推理ものもほぼ全部持ってたが、だいぶ前、本棚が幾度目かの危機的状況を迎えたとき、「ミステリは読み返したくなったらいつでも図書館で借りれっだろうし、買い直したくなっても古本屋の100円コーナー探しゃたいていあるだろ」という価値判断(たぶん)のもと、まとめて売り飛ばしてしまった。『さあ、あなたの暮らしぶりを話して』はときどき読み返したくなる愉快なエッセイだからだが、ウェストマコット名義のを残した理由は不明。後味がよかったり悪かったりするものの、どれもいい小説なんだけどね。(もちろん、すげー推理小説もあればくだらない推理小説もあり、すげーSFもあればくだらないSFもあるように、ロマンス小説だってピンキリだ。ただ好きなジャンルについては、判断が多少甘くなるか、かえって辛くなったりしたりはするが)
で、これは推理もの。短編集。これまで収録されなかった短編を年代無差別に拾い集めたものらしい。
心にずきんときたのは「崖っぷち」くらいで(これは怖いよー、すげー怖いよー)、あとはいまいちであった。


『水の雑学がよ〜くわかる本』 杉山美次 秀和システム
図書館。
水というのが変な物質だというのは、ぽろりぽろりと耳にしていた。
ので、水のあれこれについて書かれた本を読みたいな、となんとなく思っていたが、なにぶんなんとなくだったもので、わざわざ探すまではしていなかった。
この本のことはなんで知ったんだっけ? とにかくなんかで知って、図書館調べたらあって、借りてきたら、右綴じで、縦書きで、読みやすくて、知りたかったことがちゃんと載ってて、大当たり〜♪
ところでわたくし長らく、「水はマイナス4度のときに一番体積でかい」と思い込んでいましたが、「摂氏4度のときに一番体積が小さい」を覚え間違えていたんですね。
硬水と軟水とか、ミネラルウォーターについてのあれこれとか、ガソリンスタンドで勧められる水抜き剤は必要かとか、上水道の浄化システムとか、下水道の処理システムとか、大ネタから小ネタまで、満腹しました♪

ところでだいぶ前に読んだ本なんですが、野田昌宏の小説で、水を運ぶ宇宙船ってネタが出てくる話、どれに載ってたっけ、うーん…。


『路上の弁護士』 ジョン・グリシャム(訳:白石朗) 新潮社
図書館。
大手の弁護士事務所でがむしゃらにパートナーを目指す主人公が、ホームレスによる事務所篭城事件をきっかけにホームレス問題に興味をもち、大手弁護士事務所を辞め、ホームレス問題を専門に扱う小さな事務所に移り、大手弁護士事務所がやらかした違法行為を摘発する話。
なんか、読んでも読んでも読んでも予定調和つうかなんつうか。
ホームレス問題を専門に扱う法律事務所の所長モーディカイ・グリーンは魅力的だった。


『死体にもカバーを』 エレイン・ヴィエッツ(訳:中村有希) 創元推理文庫
図書館。
『死ぬまでお買い物』の続編。前作で職を失った主人公ヘレンの今度の勤め先は本屋さん。
これまたすっごい楽しい♪ 前作からお馴染みのペギーの過去が明らかになったり、前作でも魅力的だった大家マージョリーが大活躍したり♪
マダム・タフィーがヘレンを占って予言した「丘の上の王子さま@「キャンディ・キャンディ」」は、いまだ姿を見せない「透明人間」ことフィルだと思うの〜。ああ、彼の事情とルックスも気にかかる。
本国では既に第6作まで出てるのね、早いとこ続き、よろしく〜。m(_ _)mm(_ _)mm(_ _)m>東京創元社&中村有希さま


『月の子』 石月正広 幻冬舎
図書館。
どこの何を見て借りようと思ったのかは不明。初めて読む作家。
寺近くの川の淵に住む河童の描写から始まり、近くの村の出産風景に移る。
間引きに「潰す」と「戻す」の二種類ある話にまず震撼とさせられる。川に「戻」したのに何度も返ってくる赤子。村の子供に苛められる河童。土に埋められた河童を助ける旅の母娘。伏線かと思えば、母娘の消息が次にわかったときには、母は行き倒れて亡くなり、娘も生贄にされている。赤子は育って、江戸から流れてきた男を婿にとる。婿はやがて女房を殺す。後妻を貰うが、それがすぐ死に、何度目かの女房が最初の女房に祟られ、法力のある坊主が呼ばれる。
けったいな話であった。なんかよくわかんないと思いながら、ざくざく読んでしまった。他のも読んでみよ。


『ブルバキとグロタンディーク』 アミール・D・アクゼル(訳:水谷淳) 日経BP社
図書館。
フランスの数学者たちのグループが作り上げた著者ブルバキ、その成立と、構造主義とのかかわり、ブルバキの後期のメンバーで数学界に多大な貢献をしたが、60歳を過ぎてピレネー山中に隠遁、いまだ生死不明のグロタンディークについての本。
うーん、今まで読んだアクゼルの中で一番面白くなかった…。
第13章「文学グループ、ウリポ」には笑った。


『悪魔と呼ばれたコレクター バーンズコレクションをつくった男の肖像』 ハワード・グリーンフェルド(訳:藤野邦夫) 小学館 
図書館。
行きつけの中図書館で伝記フェアをやっていて、その中にあった。スタイリッシュなタイトルと表紙に惹かれて借りてきた。
が、面白くなかった〜〜〜。ワイドショー的ネタが、構成の工夫もなく、だらだらだらだら続くのよ。後半ほとんど飛ばし読んでました。
バーンズを「わるもん」として描くんなら描くんでも、もうちょいキャラがどんと立つように書けなかったもんか。


『オオシマさんちのもうひとつの猫日記』 大島弓子 飛鳥新社
図書館。
こんなん出てたのにぜんぜん気づいていませんでした。
1800円はきついなと思い、図書館探したらあった。
大島さんが撮ったグーグーたちの写真に大島さんがセリフをつけたもの。
表紙のグーグーの絵が可愛い。そしてビーの心の狭さはやはり巳夜子に似ている。


『オドの魔法学校』 パトリシア・A・マキリップ(訳:原島文世) 創元推理文庫
図書館。
ひさびさのマキリップだが。
糸をつかう魔法とか、特別な者だけが通れる正門ではない魔法学校の入り口とか、わくわくする箇所はあちこちにあったが、なんかピントがあちこちぶれてた感じ。


『コーリング 闇からの声』 柳原慧 宝島社
図書館。
同じ孤児院で育った零とともに「特殊清掃」、人の亡くなった家や部屋のあとかたづけをする仕事、を営む「僕」。賃貸のアパートでひとり暮らしの女性が浴槽の中で自殺、発見が遅れて遺体が溶けてしまったあとを片付ける仕事で、「僕」は自殺した女性の孤独と恐怖に感応してしまい、その女性の死因を探ることになる。
面白かったっっ!! これまたすげー面白かったっっ!! たまねぎの皮をめくるように、明らかになった中にさらに新たな事実が現れる。途中ではられた伏線も見事っした。ぞっとさせられた。


『駅神』 図子慧 早川書房
新品購入。
去年の9月に出てたんすねー。ぜんぜん気づいてませんでした。
雨の日、京成金町線という東京ローカルな路線に出没し、きまぐれにただで運勢をみるじいさんの易者。その易者のじいさんに占われた大学生が易学学院の経営者と袖刷りあい、じいさんの立てた易を易学学院に持ち込み、そこに集う4人の易者がその易を論じる話に始まり、その後は大学生以外が占われるが、大方の筋は同様。
面白かった〜♪♪♪ 筋も面白かったし、どれも後味のいい話だったし、大学生の下宿先もいい味だしてて、特に大家のミヤコさんがステキで。
4人の易者の1人だが、「やあやあ、といいながら、小柄な男が店内に入ってきた。古ぼけたラム皮のコートの下には、黒一色の作務衣。みるからに易者といった風情で、頭は昔の剣豪のような総髪にしている。 そして美男だった。眉は黒々と細く、肌は白く、大きな眼は涼しげに切れ長で、美しい。綺麗に整った小さな顔をしている」(55頁より無断転載)。∞erがここを読んだら、100人中100人がすばる(渋谷すばる)だと思うと思う。が、この人、4人の中で一番普通の人だったので、ひょっとしたらテレビかなんかですばるを見た図子慧が、すばるのビジュアルだけをここに使ったのかもしれない。
ところで『コーリング 闇からの声』とこの『駅神』をたまたま続けて読んでしまって思ったんですが、柳原慧と図子慧、すげー芸風、もとい作風が似ている…ような気がする……。同一人物? 図子慧がわざわざ別の筆名使う必然性はまったく思い浮かばないのだが。


『龍の花わずらい』5 草川為 白泉社
新品購入。
あっと驚く展開に、びっくりしたー。むっちゃびっくりしたー。


『西の魔女が死んだ』 梨木香歩 楡出版
図書館。
中学校にあがってすぐ登校拒否になったまい。まいはしばらくの間、車で1時間ほどの里山のようなところに1人で住まうイギリス人の母方の祖母のところで生活することになる。
祖母のいとなむのどかで静かで丁寧な暮らし。祖母の家系にはときおり幻視する人が出る。祖母は自分も魔女の1人だといい、まいに魔女修業、心を鍛える修業を指南する。
章立てもなく、いきなり本文が始まり、最後にはあとがきもない、見返しにあらすじしかない、実に潔い本。
祖母がまいに贈った最後の贈り物が素直に心にしみた。




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