本読み月記


【ジャンル分け】 最初から日本語で書かれた小説。
最初から日本語で書かれた小説以外。
日本語以外で書かれたものを日本語に翻訳した小説。

日本語以外で書かれたものを日本語に翻訳した小説以外。

コミックス


『朝日のようにさわやかに』 恩田陸 新潮社
図書館。
短編集。長さもバラバラの短編集。
結末がせつない「おはなしのつづき」と寓話的な語り口の「淋しいお城」が好きな話だった。
こうやって短編集を読むと、恩田陸という作家は、少女漫画を小説でやっているのだな、としみじみ思う。(題材や舞台、語り方のチョイスが)


『鬼外カルテ其の拾四 非常ノヒト3』 碧也ぴんく 新書館
新品購入。
ああ、完結してしまった…。シリーズ買いしている漫画がまた1シリーズ減ってしまった。
多才っぷりの気持ちよいとこが少なく、重たい部分が多くて、残った平賀源内のイメージは「二流のヒト」…。


『誰も寝てはならぬ』9 サライネス 講談社
新品購入。
クゼぴょんが実は大塩さんのことが気になっていたというオチに妙なカタルシスが。
あと、大路さんネタを読むときときどき、公安ってけっこうおバカな監視とかほんとにしてるんだろうなあと。


『おうちがいちばん』3 秋月りす 竹書房
新品購入。
レギュラー全員それぞれキャラが立ってて相変わらず楽しい。原家父と会社の上司のネタがたまにあるが、これも好き。タカヒコ母もさらに愉快。


『秘密』5 清水玲子 白泉社
新品購入。
そおいやこれアニメになってるんじゃなかったっけといま検索したら、4月からだったが、どうも大阪では放映されていない模様。


『PLUTO』6 浦沢直樹 小学館
新品購入。
新刊を読むたび、浦沢直樹という作家の凄さに圧倒される。


『最遊記RELOAD』9 峰倉かずや 一迅社
新品購入。
うっわーっっっ、むっちゃいいとこで終わってやがるーっっっ!!


『未来歳時記 バイオの黙示録』 諸星大二郎 集英社
新品購入。
遺伝子組換した生物が管理されきらずに洩れて野性化し、さらに人間をも汚染している未来を舞台にした連作短編集。
組換商品の名称等はださかったが、面白かった。


『舞姫』2-1 山岸凉子 メディアファクトリー
新品購入。
待ちかねたぜ、第2部っっ!!
ものすごくスタイルのいいチャイニーズっぽい参加者、空美ちゃんかな? 違うのかな? ああ、続き〜。早く読みたい、続き〜〜。
ところで『鬼外カルテ』からこの『舞姫』まで、amazonに一気注文一気届いて一晩で一気読み………。


『ハリー・ポッターと死の秘宝』上下 J.K.ローリング(訳:松岡佑子) 静山社
映美ちゃんが貸してくれました〜。ありがたや、ありがたや。
まだ読む前、妹とこに遊びに行ったら甥の和也が知り合いとこから奪取してきて読んでたとこで、これについて喋りたくてたまらず、「あ、こいつ、まだ読んでないもんには言うてはならんことを言いそうや」と警戒してたら、案の定ぽろりと、「よう死んだで〜」と。
おいっ。(-_-メ)>和也
確かに、よう死んだなあ…。あの人もあの人もあの子も……。合掌。
とはいうものの、この大作の完結編として、カタルシスある完結編であった。特に、ダンブルドア校長の真実には、胸のすく思いがした。伏線の生かし方も見事。最後の最後も、本当にほっこりさせてもらった。ただ欲をいうなら、魔法使いと人間では幼い頃に聞く童話がまったく違う、という点については、もう少し早い巻で触れておいてほしかったところ。
あと、人間および魔法使いと、ゴブリンの、「所有」についての考え方の違いが面白かった。これを例題にしたディベートが見てみたい。それも、相手をねじふせようとするディベートではなく、「CHANGE」で朝倉首相が言っていた「話し合うことにより、互いの違いを認め合う。さらに話し合い、互いの妥協点をさぐる」ディベートが。

ところでずっと思っているのだが、ローリングが書き上げた第1巻をあちこちの出版社に持込したとき、これに門前払いをくらわせた編集者たち、彼らへのインタビュー特集とかってないのかな?


『怪僧ラスプーチン』 コリン・ウィルソン(訳:大瀧啓裕) 青土社
図書館。
外人伝記コーナーで発見、全部読んだあとあとがきで、コリン・ウィルソンのかなり初期の著作と知る。
ラスプーチンの持っていたとされる予知や治癒能力を肯定した上で、ラスプーチンの人格についてはそれとは別の問題として論ずる、ものすごく基本的なことなんだけど、その基本をきちんと押さえてあるのが、読んでいて心地よかった。イワン雷帝〜ニコライ二世までの帝国の歴史についてわかりやすくまとめてくれていたのも、ありがたかった。
ラスプーチンが台頭してきた頃、革命家が革命に参加して国を救うべき人材を権力者だという理由だけで次々暗殺していくくだりは、ぞっとさせられた。


『WAQWAQ』2、3、4 藤崎竜 集英社
古本購入。
1巻読んだきり、うっかり忘れてたのが、ブックオフでひょっこりでくわしご購入。
なんで勝てたか多少納得いかないが、ま、読んでて気持ちよかったからいいや。
そんで、藤崎の絵、やっぱむっちゃ好きみたいだわ、わたし。


『魔物を狩る少年』 クリス・ウッディング(訳:渡辺庸子) 創元推理文庫
図書館。
スティーム・ファンタジー。舞台はペルシアからの無差別爆撃に敗北、その後魔物が跳梁跋扈するようになったヴィクトリア朝ロンドン。
ウィッチハンター業の青年サニエルが記憶喪失の少女アライザベル・クレイを保護、その素性を探るうちに、人間を滅ぼし世界を根本から変容させようとするおおがかりな儀式が目論まれていることに気づく。
謎の連続殺人犯ステッチ・フェイスの存在が効いていた。アクションシーンも満載で、このまま映画にできそうだ。が、このまま映画にできそうなところが、小説としては喰い足りなかったところ。


『月館の殺人』上下 佐々木倫子 原作:綾辻行人 小学館
古本購入。
原作付の『おたんこナース』はあちこち湿っぽくて佐々木倫子っぽくなかった。この月館が1冊700円未満だったらそれでも新刊で買っていたと思うが、上下巻あわせて2310円なので、手をだしかねていた。
ありがとう、ブックオフにこれ売ってくれた人、ありがとう、面白かったよ、これ〜。
乗りテツ、撮りテツ、模型テツ、ダイヤテツ、グッズテツと、守備範囲の違うテツをそろえた布陣がとにかく愉快。読んですぐ、映美ちゃんとこに「読んで〜。まだなら読んで〜。これは身内テツまみれの映美ちゃんが読まなきゃ〜」と強制貸し付け。


『心臓に毛が生えている理由』 米原万里 角川学芸出版
図書館。
米原万里のエッセイ集としては、ひさびさに面白かった。最初のほうに載せられていた読売新聞に掲載されていた一群が、特に面白かった。
ところで「サフランが効いたのか父の死によって自立心が芽生えたのかはわからないが」と断りつきだったが、湯のみに白湯を入れ、そこにサフランを1本落としたもの、サフラン湯を3ヶ月以上飲んだら、万里さんの貧血体質が治ったらしい。ので、さっそく貧血体質のRP祐子に教えたのだが、さてどうなるか。


『鋼の錬金術師』20 荒川弘 スクエアエニックス
新品購入。
1巻からずっと思っているのだが、エドの腕と足はあのまんまでもかまわんと思うが、アルは元に戻してやらにゃならんよな、と。
10巻あたりから買って1回読んでそのまんまなので、そろそろ一気読み返しにかかろうかと。


『木漏れ日に泳ぐ魚』 恩田陸 中央公論新社
図書館。
幼い頃、親の事情によって離れ離れになった男女の双子の兄弟が、成長してから知り合い、兄弟と知り、一緒に暮らし始めるが、ある事件を境にぎくしゃくしはじめ、同じ家で暮らす最後の夜に、いろんなことを話し合い、さまざまな真実に気づく話。
最初はそうでもなかったが、読んでて次第に彼らの事情がどーでもよくなっていった。




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