本読み月記


【ジャンル分け】 最初から日本語で書かれた小説。
最初から日本語で書かれた小説以外。
日本語以外で書かれたものを日本語に翻訳した小説。

日本語以外で書かれたものを日本語に翻訳した小説以外。

コミックス


『快傑ムーンはご機嫌ななめ』 ジャネット・イヴァノヴィッチ(訳:細美瑤子) 扶桑社文庫
『やっつけ仕事で八方ふさがり』 ジャネット・イヴァノヴィッチ(訳:細美瑤子) 扶桑社文庫
『お騒がせなクリスマス』 ジャネット・イヴァノヴィッチ(訳:細美瑤子) 扶桑社文庫


図書館。
先月から読んでいるステファニー・プラムシリーズの第七作第八作と、クリスマス番外編。
『ご機嫌ななめ』はステファニーがパワフルなじじばば連中に翻弄されたり殺されそうになったりする話。すげー愉快。気がつけばステファニーん家に入り込んでいるジギーとベニーのじいさんコンビ、最高♪ しかも、ステファニーの姉、“完璧なヴァレリー”が、離婚して娘ふたりをつれて実家に出戻ってくる。出戻った夜のくだりが、もう楽しくて楽しくて。しかし、ヴァレリーが足代わりにビュイックを使うことになり、ビュイックの出番が少なかったのがちょい不満。
『八方ふさがり』は、カタルシスがないわけではないがなんかすっきりしない話だった。ステファニーの車も、これまでになく破壊されたり破壊されたり破壊されたりするのだが、なのにビュイックは出番なし。
クリスマス番外編、最初番外編と知らず、「クリスマス」だから第9作だと思って読みかけて、活字のでかさにちょいびびる。小人のブリッグス再登場が楽しかった。

で、機嫌よく行け行けどんどん読んできたが、ステファニー・プラムシリーズで邦訳出ているのはあと3作だけなの。他シリーズも4冊。はああああ。


『風の王国 黄金の檻』 毛利志生子 集英社コバルト文庫 

新品購入。
シャンシュン編続き。
ソンツェン・ガンポと朱瓔が語らうシーンに引き込まれた。
慧の再登場に驚く。
ああ、続き、続き……。



『きつねのはなし』 森見登美彦 新潮社

図書館。
京都を舞台にした、異界が隣り合わせ、もしくは二重写しになった、それぞれに登場人物は違うが、互いに少しずつ重なりあう物語4編入り。
波津彬子の夢柳堂シリーズに似た匂いがかすかにする。
どれもはっきりした真相が語られないことが、かえって好ましい。



『封殺鬼 鵺子ドリ鳴イタ4』 霜島ケイ 小学館ルルル文庫

新品購入。
桐子のかっこいいシーンやかわいらしいシーン満載で、満腹。


『ダンタリアンの書架』2 三雲岳斗 角川スニーカー文庫

新品購入。
ヒューイとダリアンの連作の最後に、1巻の最後とはまた別の書架と鍵守が登場する。
「等価の書」の章にほっこりさせられた。
ダンタリアンの書架が開くシーンは、何回読んでも気持ちがよい。



『前はマのつく鉄格子!』 喬林知 角川ビーンズ文庫

新品購入。
新しい章に突入。真王さま復活間際、な感じ。有利たちは馴染みのない場所に飛ばされっし。

しかし、あちこち登場するシノブ@SMAP×SMAPなボケ。若い読者たちはちゃんとついてこれているのだろうか…。


『九死に一生ハンター稼業』 ジャネット・イヴァノヴィッチ(訳:細美瑤子) 扶桑社文庫

図書館。
ステファニー・プラムシリーズ第9作目。
ヴァレリーの赤ちゃんが生まれたり、いろいろあったが、なんかいまいち面白くなかった…。

てか、ステファニーが連続殺人鬼につけねらわれるってのがどうもその…。
ところでどの巻かは忘れたが、ステファニーが朝10時半までしかマクドでマフィンが食べられないことに憤慨するシーンがあった。アメリカにもあるのか、朝マック。日本は10時までだが、アメリカでは10時半までなのか。(憤慨してたのが何月くらいだったのか忘れたんだが、サマータイムには連動してんのかな、朝マック終了時間)

『図書館ねこデューイ』 ヴィッキー・マイロン(訳:羽田詩津子) 早川書房

図書館。
アメリカはアイオワ州スペンサーにある図書館で図書館猫を19年間つとめたデューイ・リードモア・ブックスの伝記。
語り口が心地よかった。85頁の「デューイの好きなもの、嫌いなもの」一覧や、181頁の「毎日の日課」、191頁の「図書館を運営する猫の基本ルール」、237頁の「デューイの仕事の解説」等の付録部分も楽しかった。
ところで図書館でこれを予約、順番がまわってきて読んでまだ返却してないくらいのとき、TV「アンビリーバブル」400回記念番組が、このデューイの物語だった。本とはまったく構成が違うのに違和感があったが、動くデューイが見られてうれしかったので、録画しときゃよかったな、と。
ちなみにスペンサー図書館のHPはここ。デューイのコーナーももちろんあり、前述の「図書館を運営する猫の基本ルール」や「デューイの仕事の解説」の原文もあって嬉しい。



『プラネット・グーグル』 ランダル・ストロス(訳:吉田晋治) NHK出版

図書館。
以前読んだ『Google誕生』はとっても太鼓持ちな内容だったが、あれに比べると辛口。
YouTubeの持ち主がGoogleに変わってたのは知らなかった。そんで、YouTubeってどうやって稼いでんだろとかねがね不思議だったのだが、あははは、いまだに稼ぎどころがみつかってなかったのか。(ところでYouTubeの不思議。動画をアップすると、絶妙の位置にサムネイルを設定してくれること。あれってまさかと思うけど、人間の手作業?)
そんで、訳者あとがきによると、日本ではいまだに検索のシェアはYahooが50パーセントを超えてトップであり、Googleは30パーセントの二位に甘んじているらしい。が、これって実質的な数字か? わたしは調べたいことはほぼGoogleのツールバーから調べるし、wikiやアマゾン等、間違いなくトップヒットするとこは、お気に入りに入れず、そのつどググっている(お気に入りの中を探すより早いから)。が、わたしが登録しているポイントサイトには「検索でポイントゲット」のあるとこが結構ある。で、ポイント貰うためにとりあえずなんか語句を入れて検索している。それがほとんどYahooのサーチなのだ。



『気分はフルハウス』 ジャネット・イヴァノヴィッチ(訳:細美瑤子) 扶桑社文庫
『気分はフル回転!』 ジャネット・イヴァノヴィッチ(訳:細美瑤子) 扶桑社文庫
 

図書館。
『フルハウス』は、富豪の独身男とバツ1の子持ち小学校教師のロマンスに事件が絡む話。
『フル回転!』はなんと、『フルハウス』から二十年後の話。『フルハウス』では独身男の従弟で、やりたいことをみつけられずにいた天才少年マックスが、事業で成功した有名人として登場。
どっちの話も、マックスの姉ディーディーと『フルハウス』では婚約者、『フル回転!』では夫のフランキーのカップルが楽しい。特に『フル回転!』では、ヒロインのジェレミー抜きで話が進んだほうが楽しかったかな、と思う。



『あたしはメトロガール』 ジャネット・イヴァノヴィッチ(川副智子) ソフトバンク文庫

図書館。
主人公はバーニー。ボルチモア生まれの30歳。父の営む整備工場を遊び場に育ち、ティーンの頃には自分で組んだエンジンを積んだ車で地元のレースに出、大学も工学系だが、学んだことを生かす仕事にありつけず、今は保険会社勤務。結婚歴はないが、婚約破棄歴は4回。
そんな彼女が弟からの奇妙な電話を受け、弟の住むマイアミに飛び、NASCARのスターレーサーブッカーや葉巻工場で働くローサやフェリシア、思いがけず再会した幼馴染みジューディーたちと、弟とその彼女の行方を捜す話。
登場人物のキャラは立ってたし、あちこちすっごい愉快なシーンもあったが、ストーリーはごくごく普通のアクションミステリ。



『優雅なハリネズミ』 ミュリエル・バルベリ(訳:河村真紀子) 早川書房

図書館。
パリの高級アパートの管理人で未亡人のルネと、アパートの住人である少女パロマ、この2人の一人称の語りを交互に話が進む。
ルネは本や映画や自分で作る料理を楽しみながら暮らしているが、自分が本を読んだり映画を見たりする人間であることを、住人たちから注意深く隠している。
パロマは両親と姉の4人家族だが、家族に自分の考えていることを理解してもらうことをすでに諦めており、13歳の誕生日の日に家に放火して自殺しようと決心している。
そのアパートの住人のひとり、高名な料理評論家が亡くなる。彼の住まいを買い取り、あらたに住人となったのは、上品な日本人の老紳士オヅ。彼はルネのちょっとした反応から彼女が彼と同じ本を好む人間であることに気づき、ふたりの交友が始まる。
というわけで、ある種のシンデレラ・ストーリー。
そんなシンデレラ〜な話と思ってなかったので、びっくり。
自殺を決意している少女パロマについては、どうして彼女がそれほど絶望しているのか、最後のほうで判明したときはかなりのカタルシスがあったが、しょっぱなの自殺の決意について語る部分で、「セップク」をなにか意味深い自殺方法であると考えるところでかなり萎えかけた。
「セップク」は自殺の一形態としては、そんな怖いもんじゃないのよ〜。「セップク」がほんとに怖くて猟奇なのは、死刑の一形態としてなのよ〜。死刑なのに、処分を受けた本人が自力で体に刃物をつきたてて、しかもそのつきたてる過程にも細かな手順が決められてて、それをクリアして死ななくちゃならないことなのよ〜。そんなん、わたし、絶対無理〜。縄でも毒でもいいからくれっ。

あと、ルネが親友と部屋で話すのに「コーヒーを入れ、その香りの中で、緑茶を飲む」ってのも、違う、違うぞ、フランス人。
それと、貧乏くさい匂いとして「ポトフやキャベツスープが煮える匂い」というのが挙げられていた。へー、ポトフ煮る匂いってフランス人的にはビンボくさいのか〜。

『ほんまに関ジャニ∞』4 みやうち沙矢 講談社
『夏目友人帳』7 緑川ゆき 白泉社





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