本読み月記


【ジャンル分け】 最初から日本語で書かれた小説。
最初から日本語で書かれた小説以外。
日本語以外で書かれたものを日本語に翻訳した小説。

日本語以外で書かれたものを日本語に翻訳した小説以外。

コミックス


傀儡くぐつ』 坂東眞砂子 集英社

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時代は鎌倉。三代将軍実朝が殺されたあと。元が攻めてくる前。
親鸞はしばらく前まで生きていた。日蓮は辻説法をしている。そんな頃。
気ままに生きる傀儡女。執権北条家を恨む侍。村を滅ぼされて放浪する百姓女。そして塔克拉瑪干タクラマカン砂漠出身の禅宗の行者の青年。足柄峠の登り口の宿場町から語り始められた物語は、次第に舞台を東へと移していく。

すんげー面白かったっっっ!!!

最後はなんともいえない晴れ晴れとした気持ちにしてもらえました。



『鬼神の狂乱』 坂東眞砂子 幻冬舎

図書館。
嘉永四年〜五年にかけて土佐の山村で起きた「狗神憑き」事件の史料を題材にした小説。
正月の終わりを告げる「粥釣」。その夜、村の若者たちは仮装して家々を回るのだが、来たときには五人いたはずの若者が出て行くときには四人、「山人」がいなくなっていたことを、貧しい小作の娘みつはいぶかしむ。
それからすぐ、村では「狗神」に「憑」かれた者が出てきて、次第にその数を増やしていく。

これまた、
すんげー面白かったっっっ!!!

信八とみつはどうなるんだろうと思ったが…。
これまでの坂東眞砂子の芸風からすると、めでたしめでたしにはならないかなあ、とか思ってたが…。
いやあ、よかった。ほんとによかった。



大草原の『小さな家の料理の本』 ローラ・インガルス一家の物語から』 バーバラ・M・ウォーカー(訳:本間千枝子、こだまともこ) 文化出版局

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こーゆー本が出てるのはなんとなく知っていたが、なんかわからんが借りたことはなかった。
『農場の少年』でアルマンゾが一番好きだと言っていた「りんごとたまねぎの炒め物」、紅玉を買ってきてこれを思い出し、レシピをググったら、この本に載ってるらしいので、やっと借りた。
『大きな森の小さな家』に始まるローラのシリーズ&ローラのダンナさんであるアルマンゾの子供時代を描いた『農場の少年』、これらに出てくる料理を、著者のバーバラさん、最初は軽い気持ちで作ってみたものの、どんどんのめりこんで当時の道具や資料まで探すようになったらしい。
レシピ元の文章が引用され、イラストも元の本に載ってるイラストで、レシピ以外に当時の料理事情とかについてもいろいろ書いてあって、楽しい本。
「りんごとたまねぎの炒め物」、作ってみた。塩漬け豚がないのでベーコンで代用した。砂糖は入れなかった。うーん、ほんとにこーゆー味のものなのだろうか?

ジェフリー・アーチャーの短編に、とある夫婦がイランだかどこだかを旅行してペルシャ絨毯を買う話があった。その奥さんが事前に下調べしていった情報では、柄の細かいものが高価らしい。夫婦はお眼鏡にかなった小ぶりの絨毯を値切りたおして購入するのだが、同じツアーにいたんだっけか? もとからの知り合いだったっけか? 金持ちの夫婦ものが大柄のでっかい絨毯を購入、関税払うのイヤさにその夫婦に絨毯を預けて…みたいな話があった。
(金持ち夫婦の絨毯は実はけっこう安物で、でも主人公夫婦の絨毯はすんごい高価な絨毯で、預けた金持ち夫婦が知らずにその夫婦が払わなければならなかった関税を払ってしまう、みたいなオチだったっけ?)
これは楽しい話だったが、でも、絨毯なんか、敷いて足元ぬくけりゃそれでいいんじゃね? 高価なものをわざわざ買わなくても、とか思ってたんです。
ところで、うちの実家の座敷に敷いてある絨毯。ばあちゃんが生前に「えいやっ!」と購入した中国段通で、かなり高価なものらしい。
で、買ってから、ことあるごとに自慢こいてたが、わたしにはホームセンターで売ってる絨毯との違いがわからなかった。
手作業がいい、いい、とよく言うけど、機械でおんなじものができるんなら、単に気持ちの上での値段じゃん?とか思ってたんです。
思ってたんですが。
実家では去年、ダイソン(DC24)を購入。
ぐいぐい吸い込んでくれる楽しさに家中かけまくり、座敷の絨毯もかけたんですが。
うっわーっっっ!!! なんだこりゃっ!!!
見た目はごくごく普通で、埃まみれな感じなんかぜんぜんしなかったのに、一往復しないうちに、むくむくむくむく埃がカップに溜まるーーーっっっ!!!
こ、こんなに埃を溜めこんでいたのか、この絨毯………。
とびっくりしたとこで思い出した。
『農場の少年』の大掃除の話。
ワイルダー家にも絨毯は敷かれていた。
掃除機なんぞない頃のこと、アルマンゾは、年に一度の大掃除のとき、その絨毯を外に出して干し、埃が出なくなるまで棒で叩くのだ。
ひょっとして、「いい絨毯」というのは、掃除機のない時代、部屋に持ち込まれる大量の埃をがっちりホールド、ホールドしながらも表面はさほど埃っぽく見えない、そんな絨毯だったのではなかろうか?
柄の細かいものならば、使われている糸も細い。細い糸がびっしりみっしりしている絨毯が、その隙間に微細な埃までをぎっちり溜め込んでくれたから、だから「柄の細かいもの」が「よいもの」だったのではなかろうか。

しかし、毎日掃除機かけられる現代、がっつり埃を溜め込んでくれる絨毯のありがたさは、いまいちぬるいよなー。
なのに、掃除機なかった時代の価値観をそのまま引きずってるのって、これもいわゆるひとつの「to fight for a cause they've long ago forgotten」だよなー。



『夜の虹』 毛利志生子 集英社コバルト文庫

新品購入。
新シリーズ。舞台は帝政末期頃のモスクワ。
主人公は15歳の女の子オルガ。七歳のときに父が行方不明になり、母は遠くで療養中、母方の伯父の家で暮らしている。絵を描くことが好きで、近隣では変わり者として名を馳せ、伯父の決めたイギリス人のいいなづけがいる。そしてこれはひとり心に秘めている秘密だが、死んだ人の死の寸前の様子が見ようとしなくても見えてしまう。
劣悪な労働環境に耐えてきた労働者の一部がようやく自分たちの置かれた状況の理不尽さに気づいた頃で、それにまつわるけっこうしんどい状況も描かれる。
しかし、主人公は人好きがする女の子だし、彼女の気持ちの機微も丹念に描かれ、新しく赴任してきた警察署副署長さんとの成り行きも楽しみだ。



『ここではない★どこか2 スフィンクス』 萩尾望都 小学館

新品購入。
「オイディプス メッセージV」「スフィンクス メッセージW」「海の青」「青いドア」「世界の終わりにたった1人で(前編)」「世界の終わりにたった1人で(後編)」。
「オイディプス」と「スフィンクス」はギリシャ神話のオイディプスの話で、それぞれ「メッセージV」「メッセージW」という副題がついてて、前作にこんな話あったっけ?と思って見直したら、ぜんぜん違う時代の話だが、こちらに出てくる奇妙な右手の男が「T」にも「U」にもいた。こいつ、なにもん?



『宵山万華鏡』 森見登美彦 集英社

図書館。
京都の祇園祭、同じ宵山の日に起こったあれこれの話の、連作短編集。
「宵山姉妹」「宵山金魚」「宵山劇場」「宵山回廊」「宵山迷宮」「宵山万華鏡」の六編入り。
高校時代からずっとしょーもないことで自分を騙してきた友人に宵山で盛大に騙くらかされる「宵山金魚」と、その盛大な騙くらかしの舞台裏を描いた「宵山劇場」、すっごい楽しかったー。最初の「宵山姉妹」が妹側からの宵山の夜の話で、最後の「宵山万華鏡」が姉の側からの宵山の夜の話だったのも、形式として美しかった。



『印象派はこうして世界を征服した』 フィリップ・フック(訳:中山ゆかり) 白水社

図書館。
借りてきたきっかけは朝日新聞の書評欄。
著者はクリスティーズやサザビーズで競売人として経歴を積み、画商もしていた人。
中東の首長にモネを売りに行ったときの話から始まる。その首長邸の「ミンクで覆われたエレベーターの壁」んとこでまずわくわくさせられた。
その後、印象派が誕生した頃、どれほど大衆に受け入れられなかったかとか、印象派を専門に扱った最初の画商の話とか、フランス以外の国に印象派絵画はどのように渡っていったかとかが語られ、尻上がりに面白くなっていった。
明治初期、パリに渡ってそこで画廊を開いた林忠正、彼のものすごく日本的な絵画の見せ方も、目から鱗が落ちた。そーいや、西洋人って、あるだけ全部飾るよなー。
第六章「奔走する競売人たち」なんかもう、すんげー愉快だった。
しかし、日本のバブルの話はなー。バブル期の日本人って世界で一番醜い人々だったんじゃないかという気がしたわー。



『ミシシッピがくれたもの』 リチャード・ペック(訳:斎藤倫子) 東京創元社

図書館。
中図書館では入って左に曲がったとこの左側の長いテーブルにその時々のテーマに合った本を集めてあるのだが、これは「ミステリ特集」だったっけ? とにかくそこに並んでて、ふと借りてきた本。


大当たり〜♪♪♪

これ、すんげーすんげー面白かったよおおおお。>中図書館
第1章は1916年、セントルイスに住む少年が父と弟と三人、父の車フォードTで、グランドタワーというところの父の実家へ向かい、到着するところまで。
が、第2章はいきなり、少年の祖母ティリーの一人称、彼女の少女時代の物語となる。母と兄と妹と四人の、耕す土地とてない丘の上の貧しい暮らし。ところがひょんなことからニューオリンズの金持ちの美少女と彼女の召使らしい少女がそこで一緒に暮らすことになる。謎のデルフィーン。謎のカリンダ。ところが兄が南北戦争、北軍に参戦してしまい…。
やめられない、とまらないー。
彼女たちの正体に唖然とさせられ、さらに最終章、少年の一人称に戻ったあとにも驚きが。
セイレーンとか、ニューオリンズの特殊な社会事情とか、これまでぜんぜん知りませんでした。

ところでうわごと日記のほうにも書きましたが、去年の大河「篤姫」見てて、ペリーが「開国くゎいくぉくしぃてください」と言ってきた頃のアメリカ大統領って誰?とふと思い、調べてみたことがある。そのときはフランクリン・ピアースという人だったが、その次の次が、「オブ・ザ・ピーポー、バイ・ザ・ピーポー、フォア・ザ・ピーポー」で南北戦争のエイブラハム・リンカーンだった。
えーっっっ!!! 南北戦争って、ペリー来航〜明治維新の間に起きてたのおおおっ?!
びっくりしました。

ペリーの来航が1953年7月、明治元年が1968年、で、リンカーンがアメリカ大統領だったのはその間の1861年〜65年、つうことは『若草物語』の母&四姉妹が従軍している父の帰りを待っていたのは、幕末の頃の話だったのねえ。


『ホーミニ・リッジ学校の奇跡!』 リチャード・ペック(訳:斎藤倫子) 東京創元社

図書館。
上記の『ミシシッピがくれたもの』と一緒に並んでて、一緒に借りてきた。
『ミシシッピ』読み終えるとすぐこっちにとりかかったところ、これまた。


大当たり〜♪♪♪

こちらは20世紀に入ってすぐの、アメリカの片田舎の農村でのお話。
村で唯一の小学校のたったひとりの教師が亡くなり、あろうことか語り手の少年の姉タンジーが、まだ高校生の身の上ながら、小学校の教師となる。
下はまだ幼児といっていい女の子から、上は近隣でも札付きの一家の一員の少年、生徒が八人きりの教室。タンジーは使えるものはぜんぶ使って、子供たちを勉強させる。
もお、面白い、面白い、やめられないとまらない。
最後の最後にステキなびっくりまであり♪

読み終わり、図書館でリチャード・ペックを探したら、あと二冊しかなかったのー。『シカゴよりこわい町』と『シカゴより好きな町』の2冊しかなかったのー。ほんとにこれだけか?とググったら、『レイプの街』っつう集英社コバルト文庫から出たらしい今は絶版本のがみつかった。タイトルはキワモノだが、二冊読んだかぎりではこの人がそんなキワモノ小説書くはずないと思うし、アメリカではMWA賞(エドガー・アランポー賞)児童小説部門も受賞している小説であった。カウンター予約して、他市図書館からお取り寄せしてもらおー。



『京大芸人』 菅広文 講談社

図書館。
滅法面白いらしいという噂を聞いて、図書館に予約してみたら、予約人数数百人。
待ったわー。一年弱待ったわー。やっとありついたわー。
噂にたがわぬ面白さであった。
順番まわってきて借りに行ったのは松竹座関西ジュニア公演最後のBOYの日だった。以前は松竹座行くのに、なかもずのパーキングに車放り込んで地下鉄で行っていたが、なんばのヤマダ電気の駐車場は平日最大500円だったことに気づいて、松竹座はヤマダ電気まで車で行って、そこに車放り込んで、松竹座まで歩くことにしたのだ。
そうしといてよかった。
でなければ、御堂筋線なかもず〜なんばまで、本を読みながら車両じゅうに響き渡る声で笑いまくる、痛い痛い怖い怖い人になってしまうところであった。
松竹座着いて席ついてこの本開きかけたとこでわたしに声をかけてくれて話し相手になってくれた隣の席のお嬢ちゃんも、ほんとにほんとにありがとう。
でなければ、開演前の松竹座で、本を読みながらホールじゅうに響き渡る声で笑いまくる、痛い痛い怖い怖い人になってしまうところであった。
これは古本で買って本棚に置こう、あれだけ売れたんだからもう相当安くなってるだろうと、いまアマゾン覗いたら、一番安くてまだ半額。そして『京大少年』なる新刊が出ているのについでに気づいた。
先月発売で、まだ図書館のオンライン蔵書一覧に載っていない。カウンター予約しなくちゃしなくちゃ。



『不知火軍記』 山田風太郎 集英社文庫

図書館。
「不知火軍記」「盲僧秘話」「幻妖桐の葉おとし」の三編入り。
「不知火軍記」は、先々月読んだ『外道忍法帖』の原型みたいな話だった。
毛利・大内・蝶丸に蟇丸・ザヴィエルとフェルナンデスの「盲僧秘話」と、太閤夫人・彼女が育てた武将たち・大阪城絵地図の「幻妖桐の葉おとし」は面白かった。



『鋼の錬金術師』24 荒川弘 スクエアエニックス

新品購入。
イズミさんとオリヴィエ様の邂逅にどきどきし、ホムンクルスたちの「父」とヴァン・ホーエンハイムの邂逅にどきどきし、最後の最後で「ここで終わりかよーっ!! 続きは半年先かよーっ!!!」と叫ぶ…。



『シカゴよりこわい町』 リチャード・ペック(訳:斎藤倫子) 東京創元社

図書館。
シカゴに住む少年とその妹は毎夏、田舎町に住む祖母のもとで二週間ほど過ごす。
その毎夏、祖母が引き起こす痛快な騒動の数々を、少年の一人称で描いた連作短編集。
これまたやっぱり。


大当たり〜♪♪♪

かわりもんのこのばあちゃんがもう愉快で愉快で。
エピローグで泣きました。



『頭文字D』40 しげの秀一 講談社

新品購入。
霧のヒルクライム決着→霧のダウンヒル。
ギャラリーで出てきたあの母と息子は、これからどう絡んでくるんだろ?
息子はカートやってる子かな? でも、公道走れんよな? プロジェクトD、最初で最後のサーキット戦、とかあるのかな?
でも、サーキット限定としても、あの息子、カート以外を運転していいのかな?



『美の巨人たち 天才、その華麗なる懊悩』 日本経済新聞社編 日本経済新聞社

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テレビ大阪放映の「美の巨人たち」を観始めたのは、今年の春ごろだ。ましこさんがmixiでこの番組について書いてて、いっぺん観てみよと観てみたら面白くて、以来毎週録画リストのひとつに。
で、調べたら本も出てたので、借りてきてみました。
画家ごとに執筆者が違うので、面白いのも面白くないのもあった。ボッシュ、クレー、若沖が面白かった。



『少年陰陽師 まだらの印を削ぎ落とせ』 結城光流 角川ビーンズ文庫

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颯峰編第三巻。なかなか敵の正体がわからず、突破口も見つからず、普通ならいらいらするあたりなのに、あれこれ気を紛らしてくれる場面があり、面白かったー。



『HUNTER×HUNTER』26&27 富樫義博 集英社

新品購入。
27巻が出てるのに気づき、踊りかけたとこで、26巻の表紙に見覚えがないのに気づく。
これは、これは、ひょっとして…。
26巻が去年出てたのに気づいてなかったの〜♪ だから26&27巻、2冊一気なの〜♪
い・い・だ・ろー。( ̄^ ̄)
こっち側、けっこうな数が死にそうな気がしたけど、27巻終了時点ではまだぎりぎりながらみんな無事。
ネテロさんが心配ですー。







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