本読み月記


【ジャンル分け】 最初から日本語で書かれた小説。
最初から日本語で書かれた小説以外。
日本語以外で書かれたものを日本語に翻訳した小説。

日本語以外で書かれたものを日本語に翻訳した小説以外。

コミックス


『陰陽師 天鼓ノ巻』 夢枕獏 文藝春秋

図書館。
八話入り。
八話中四話だったかな? 琵琶法師蝉丸が登場する。
その中の「霹靂(はたた)神」、この話大好き〜♪♪♪
「器」もいい話だったな。
「逆髪の女」はオトナ〜な話だった。
蝉丸が出てこない話では、「瓶博士」好き〜♪♪♪



『勝手に来やがれ』 ジャネット・イワノヴィッチ(訳:細美瑤子) 集英社文庫

図書館。
ステファニー・プラムシリーズ番外編第二弾。
第一弾『お騒がせなクリスマス』に登場の超能力者ディーゼルが再登場。
前はクリスマスの話だったが、今回はヴァレンタインの話。
ステファニーが追っていた保釈逃亡者アニー・ハート、彼女がディーゼルの知り合いで、ディーゼルは彼女を匿っており、それをネタに、ディーゼルの追う「破廉恥者」の追跡と、アニー・ハートの果たすべき仕事を、ステファニーは手伝わされる羽目になる。
今回もばりすっげえ愉快♪



『ビッグバンの父の真実』 ジョン・ファレル(訳:吉田三千世) 日経BP社

図書館。
物理学者にしてカソリックの神父でありビッグバン理論の生みの親であるジョルジュ・ルメートルについての伝記みたいなものはあるかな、と思ったら、こんなん出ていた。
ルメートルの生い立ちおよび物理学者としての業績、物理学界での宇宙の状態についての考え方の変遷等、噛み砕いて書いてくれてて、すっごく面白かった。
アインシュタインの相対性理論が神秘のヴェールを纏うに至った事情のとこも愉快だった。
ところでわたし、前から疑問に思ってることがあるんですが。
・ この宇宙がある一点から生まれ、膨張し続けているのなら、その爆心地はいったいどのあたりなのか?
・ この宇宙は膨張し続けていて、いま観測できる一番遠い地点は130億光年とこらしいが、たとえば数千億光年くらい遠い場所で、別のビッグバンから始まった宇宙が膨張中ということはありえるのか?



『輝く断片』 シオドア・スタージョン(訳:大森望、柳下毅一郎、伊藤典夫) 河出書房新社

図書館。
奇想コレクション、『不思議のひと触れ』に続く、シオドア・スタージョン短編集第二弾。
「取り替え子」「ミドリザルとの情事」「旅する巌」「君微笑めば」「ニュースの時間です」「マエストロを殺せ」「ルウェリンの犯罪」「輝く断片」の八編入り。
「マエストロを殺せ」は凄かったなあ。凄い音楽小説だったなあ。
「ニュースの時間です」は、大森望の解説によると、ネタがないとぼやくスタージョンにハインラインが送りつけた26本の短編プロットのひとつから生まれた話らしい。スタージョンとハインライン、大大大好きなこのふたりにそんなつながりがあったことを初めて知りました。すっごい嬉しい。
「君微笑めば」「ルウェリンの犯罪」「輝く断片」は同じ系統の話。
ところでこの奇想コレクションシリーズで、またもやスタージョン短編集が出るらしい。『[ウィジェット]と[ワジェット]とボフ 』。嬉しい、嬉しい、嬉しい。



『損料屋喜八郎始末控え』 山本一力 文藝春秋

図書館。
こないだ本屋で文庫新刊の平積みのとこでこの人の本をちょろっと読んでみたら面白そうだったので、図書館にあるのから、タイトルで一番そそられたこれを借りてきた。
江戸時代もの。江戸の札差しのひとつ「米屋」。そこの先代から二代目の行く末を頼まれた元侍、今は損料屋の喜八郎が、大物札差「伊勢屋」の魔手から「米屋」を救ったり救ったり救ったりする話。
損料屋の仕事がぜんぜん出てこない。喜八郎もできすぎた奴で、腑に落ちなかった。



『三島屋変調百物語事続 あんじゅう』 宮部みゆき 中央公論新社

図書館。
とある事情で三島屋で暮らす店主の姪が黒白の間で客が持ち込む不思議な話を聞く、『三島屋』シリーズ続編。
「逃げ水」「藪から千本」「暗獣」「吼える仏」の四編に、序と後日譚の付録付き。
「事始」も行け行けどんどんやめられない止まらないーの麻薬のような物語だったが、この「事続」も行け行けどんどんやめられない止まらないーの麻薬のような物語。
凄いよなあ。
ほんとに凄いストーリーテラーだよなあ、宮部みゆき。
「逃げ水」、平太がほんとに可愛くて、三島屋丁稚の新どんがほんとに可愛くて、平太に憑いたお旱さんがほんとに可愛くて、平太を江戸につれてきた富半さんがほんといい人で、この話、大好き。金井屋さんの番頭さん、もしドラマ化するなら、松澤一之でぜひ。
「暗獣」、新左衛門と初音の夫妻が「くろすけ」のために紫陽花屋敷を離れる決心をするとこで泣きました。
この本、各頁の隅っこにかわいらしいイラストがちょこっと載ってるのも洒落ている。
「事始」ともども、買って手元に置かなければー。



『幻惑の鼓動』18、19 原作:吉原理恵子 作画:禾田みちる 徳間書店
『デッドマン・ワンダーランド』8 近藤一馬、片岡人生 角川書店
『DEATH EDGE』1、2 霜月かいり アスキー・メディアワークス


RP祐子蔵書。
サイテーカラオケ持込本。
『幻惑の鼓動』、男同士のいちゃいちゃは減量してくれていいから、もっとさくさく話を進めて欲しい…。
『デッドマン・ワンダーランド』はタイマン戦が三つくらいだっけ?
『DEATH EDGE』、この地上を遊び場に悪さをする天使を狩るチームの話。



『カルバニア物語』13 TONO 徳間書店

新品購入。
アナベルのことが思い出せない…。何巻に出てきたっけ?
リンゼイ・パクスタンがむっちゃ愉快であった。



『きのう何食べた?』 よしながふみ 講談社

新品購入。
うちの大倉、少女漫画を読むらしい。
ということは、自分が出演した映画の原作も読んだのか?
『大奥』ならまだいいが、『西洋骨董洋菓子店』や『フラワー・オブ・ライフ』もまだいいが、そしてこの『きのう何食べた?』もまだいいが、よしながふみは気をつけて読んでほしいと思う老婆心…。
ところで佳代子さんのダンナさん、できた人だと思う。「要するに暇なんですね」が図星でも、必死で正論振りかざして否定する男は、世の中むっちゃ多いぞー。(女もそこそこの数いるけどさ)



『ガラスの仮面』45、46 美内すずえ 白泉社

新品購入。
新刊出たら国民的大事件の『ガラスの仮面』、二ヶ月続きの新刊刊行。
45巻はRP祐子のメールで知り、慌てて注文しようとしたら、46巻の予約も始まっていた、どひゃー。
45巻はむっちゃ"ガラスの仮面"であった。46巻は…、うーん、北島マヤの紅天女を完成させるためには必要なエピソードということなのだと思うが、なんか、8チャンネル(関西テレビ@フジ系列)の昼ドラみたい…。



『コーラル 手のひらの海』2 TONO ソノラマコミックス

新品購入。
ややこしい境遇の少女の現実の世界と、彼女が紡ぐ海の底の物語、二重構造の物語の2巻。
凄い作家だなあ、TONOさんって。
C翼同人誌から読んでいて、商業誌デビューしてからも『犬童病院繁盛記』からもう愉快痛快だったが、ほんと、もっともっと読まれて、もっともっと評価されるべき作家だと思う。



『菱川さんと猫』 原作:田中アコ 漫画:萩尾望都 講談社

新品購入。
9月に出ていたのに気づかなかった。
連作短編集。
会社の同僚の菱川さんがある日突然猫に。
なのに他の人たちはまったく気づかない。
猫は実は、菱川さんが可愛がっていた野良猫で…。
この最初の話でぼろぼろ泣きました…。
「彼方へ...」もせつない話であった。






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