本読み月記


【ジャンル分け】 最初から日本語で書かれた小説。
最初から日本語で書かれた小説以外。
日本語以外で書かれたものを日本語に翻訳した小説。

日本語以外で書かれたものを日本語に翻訳した小説以外。

コミックス


『3月のライオン』 羽海野チカ 白泉社

新品購入。
冒頭の、島田さんの故郷の話、胸にしみました。
Chapter46からの名人戦をめぐる話もよかったなあ。「お互いにお互いが相手の事を、力いっぱいブン回しても壊れない、おもちゃだと思ってるからな」という言葉に、心底しびれました。

Chapter50の、桐山が真っ赤になるとこも、なんか、見事な描き方だった。
Chapter52のラストシーンも、もう、ほんと、好き。


『原稿零枚日記』 小川洋子 集英社

図書館。
作家である「わたし」の一人称小説。
苔の話、昔住んでいた家の話、おばあちゃんの思い出、あたりまではいまいち箍が残ってる感じだったが、その次の運動会の話あたりからもう、全開フルスロットル。
あらすじ語りの話が一番好き。この人からあらすじを聞かせてもらいたい。
パーティーの話もよかったなあ。そうなのよ、そういう人たちがつまみだされるとこに遭遇したい人なんか、あんまりいないのよ。
初めて行った銭湯での不安のあれこれにもむっちゃ同感っすー。

ところで、招待されてないパーティーにこっそりもぐりこんで飲み食いするというネタに、『ミス・メルヴィルの後悔』(イーヴリン・E・スミス ハヤカワ文庫)をひさびさに思い出した。


『チャンネルはそのまま!』3 佐々木倫子 小学館

新品購入。
いや、3巻も面白かった。
RP祐子に貸してた『百姓貴族』荒川弘が帰ってきて読み返したとこだったので、雪丸の里帰り話もしみましたー。



『[ウィジェット]と[ワジェット]とボフ』 シオドア・スタージョン(編集:若島正) 河出書房新社

図書館。
ブックスケジューラーにヒットしたのは文庫版であった。
単行本としては、とっくの昔の2007年11月に出ていたのであった。
「帰り道」「午砲」「必要」「解除反応」「火星人と脳なし」「[ウィジェット]と[ワジェット]とボフ」の六話入り。
「午砲」、最後近くまで居心地の悪い話だったが、最後は気持ちよかったなあ。
「必要」はすごい好き。
「火星人と脳なし」の結末にはびっくりした。
表題作は、最初とっつきにくく、明日延長後返却日だというのに放置してあったが、さっき読み出したらやめられない、とまらないー。



『神様のカルテ』 夏川草介 小学館

図書館。
長野の病院に勤めるまだ若いお医者さんの話。
読みながら何度も泣きました。ティッシュ十枚はずくずくにしました。読んでたときにかけっぱなしてたTVでちょうど「医龍3」やってたのもタイムリー。
タイムリーといえば、「仮面ライダーオーズ」第13話と第14話の間に読んだのもタイムリー。
第13話を見て、田村先生はどうしてこの病院やめて他の病院に就職しないのかしら、と疑問に思ってて、これ読んで医局システムのことを初めて知り、そうか、医局の絡みがあるから手術干されてもここにいるのかーと納得して、第14話見たらぜんぜん違う理由だったという。(= ̄∇ ̄=)
表紙の絵はカスヤナガト。この人の絵の表紙でいますぐ浮かぶのは森見登美彦の『夜は短し、歩けよ乙女』だが、他にもやってたっけ? 浅倉めぐみみたいにアタリ率が高い気がするんだが。

で、これは映画化されるよな、きっと。夏目漱石な口調で喋る主人公の青年医師、誰がやることになるかなーと思ったら。
櫻井翔、きみか。
(読んだその日にジャニーズnetの嵐の動画メッセージで知った。シンクロニシティ♪)



『愚者たちの楽園』 森福都 講談社

図書館。
堺中図書館の開架を周遊していて発見。去年の9月に出てたなんて、知らなかったよ、びっくりー。
現代物。大学生の「僕」がワトソン。彼の姉の恋愛推理小説家がホームズ。
この手の話、フツーは、モルディブでの出来事が第一部で語られ、日本に帰ってからの出来事は第二部と、くっきりぱっきり離れてることが多いのだが、これはまずモルディブで縁があった女性の死に始まり、モルディブでの出来事と日本での進行中の事件が混ぜこぜに語られるのが斬新。
これ、シリーズになるのかな。して欲しいな。



『ダンタリアンの書架』6 三雲岳斗 角川スニーカー文庫

新品購入。
「雛型の書」は『ドリアン・グレイの肖像』、「柩の書」は京極夏彦の『魍魎の匣』よね♪
が、「人化の書」はディティール元がわからずー。
「雛型の書」の結末、気持ちよかったわー。「柩の書」はマグナソン教授と助手のコンビがすげー愉快で、「彼女」は実は…のとこも、すっげー気持ちよかったわー。
恒例付録「断章」の「働く男」、映画「第五惑星」を思い出した。あれ観て思ったのよ。それって種としてまずいんじゃね?って。あと、宮崎の口蹄疫被害のときに思ったことなんかも。
同じく恒例付録、最後についてる他の書架の話も、今回新しかったわー。
そんで、どれのどのくだりで出てきたか忘れたけど、「あれのあれ」は「オ○○○○○○○○○○」よね? が、「人化の書」に出てきた二作、「会社の金を横領して愛人に貢いでたのがバレた」と「秘書に罪をなすりつけようとした被害者の自作自演、と思わせて、真犯人は未亡人の叔父」がわからないー。特に後者、なんか記憶の隅にひっかかってるような気がするんだが、……思い出せない、キーーーッ!

三雲よ、ひょっとして読者に勝負挑んでる?


10-4テンフォー』1、2 葉芝真己 スクエアエニックス

RP祐子蔵書。
で、例によって、カラオケしながら読んだ。
D-COYという揉め事解決組織の学生部の話。
1巻では普通の高校に潜入、依頼人につきまとうストーカーを退治、2巻では俳優育成学校に潜入、学校を脅迫する犯人を見つけ出す。
葉芝真己を読んだのは久しぶりだ。
この人の絵は好きなのだが、久しぶりなのに絵柄がぜんぜん変わってない。
話自体も面白かったわー。
1巻最後あたりで。
「…Y田はん、この弟、おにいちゃんをとてつもなく狙ってる?」
「にゃんにゃんにーはおにゃん♪ でしょーっ! で・しょーっ!」
ところで「10-4」といわれて思い出すのは、TVドラマ「緊急指令10-4・10-10」。「10-4」も「10-10」も無線交信時に使う暗号というか符丁で、「10-4」が「了解します」の意だったっけ?
3巻出たらまた読ませてね〜♪>RP祐子
そんで「D-COY」って元は「D-BOYS」? 航平は武田航平がモデル?



『史上最悪のクリスマスクッキー交換会』 レスリー・メイヤー(訳:高田惠子) 創元推理文庫

図書館。
主婦探偵ルーシー・ストーンのシリーズ第六弾。
第一作『メールオーダーはできません』ではまだ10歳だったルーシーの一番上の子供トビーがはや大学を選ぶ年齢に。
あれ? 一番上の息子ってもう大学行ってへんかったっけ? と思ったら、もう大学行ってたのはジル・チャーチルの未亡人探偵ジェーンのほうで、ルーシーんとこはまだだったのね。
クリスマスクッキーの話も読んだ覚えがあるが、これはこっちだっけ? あっちだっけ? ありり?
で、こっちのルーシーにはスーがいるし、向こうのジェーンにはシェリルがいるし、で、頭の中で渾然一体。
でも、どっちのシリーズも大好きだから、ま、いーか。



『魔女の戴冠』1、2、3 高瀬美恵 幻冬舎

図書館。
この本のことはたぶん朝日新聞の広告か読書欄で見たのかな?
高瀬美恵って長いこと読んでないわーと思って、図書館捜したら全三巻、すぐ借りられたので借りてきた。
リリィやアーダルベルトは好きなタイプのキャラだったが、うーん、なんか世界のありようとかそこに至った歴史とかが、イージーすぎというか安易すぎというか…。



『Landreaall』17 おがきちか 一迅社

新品購入。
ついふらふらと、限定特別版を買ってしまった。オリジナルドラマCDと描きおろし漫画付きの小冊子付き。
LandreallのドラマCDを聴くのはこれが初めてだったのだが、DXがリュウちゃん@電王の鈴村健一であった。そしてわたしは「ラジタロス1&2」なるwebラジオをCD化したものをTSUTAYAでみつけて聴いたばかりであった。ひとり鈴健祭り。



『舞姫 テレプシコーラ』第2部5巻 山岸凉子 メディアファクトリー

新品購入。
ああ、完結してしまった。
あまりの気持ちよさと気持ちよすぎるあまりの読み足りなさに、第2部1巻から読み返してしまう。
森下洋子との対談付き。
森下洋子は「ジゼル」をNHK教育で観たことがある。
そのときの第二幕、ウィリーになったジゼルの森下洋子に「この人、体重あったとしても数百グラムだわ、きっと…」と思ったが、youtubeでそのときの映像を発見、やっぱり「この人、体重あったとしても数百グラムだわ、きっと…」と思った。
(が、いま捜したらみつからないー)





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