本読み月記


【ジャンル分け】 最初から日本語で書かれた小説。
最初から日本語で書かれた小説以外。
日本語以外で書かれたものを日本語に翻訳した小説。

日本語以外で書かれたものを日本語に翻訳した小説以外。

コミックス


先月分、10-4テンフォー』1、2 葉芝真己 スクエアエニックスのとこに、そんで「D-COY」って元は「D-BOYS」?などと書きましたが。
封切日に観に行ったブルース・ウィリス主演の「RED」。
リチャード・ドレファスん家がFBIに囲まれて、ブルース・ウィリスとモーガン・フリーマンとジョン・マルコヴィッチが窮地に陥ったとき、ヘレン・ミレンが「脱出には囮が必要だわ」みたいなことを言う。
字幕で観てたので、字幕部分のセリフがそれだったのだが、そのとき「デコイ」という音が聞き取れて。

「デコイ」って、木で作った鴨の模型だよな。
あれ、偽装みたいな意味でも使われるのかー。
って、あれ?
『10-4』の「DE-COY」って、あ、そうかっ!
「デコイ」で「DE-COY」だったのかー、と。

しかし、あらためて思ったな。
わたし、字を読むとき、ほんっと音にせずに読んでんのなー。



『頭文字D』42 しげの秀一 講談社

新品購入。
なんかもう………。



『雨柳堂夢咄』其の十三 波津彬子 ソノラマコミックス

新品購入。
ブックスケジューラーにこれがヒットしたとき、嬉しすぎて我目を疑ったわー。
わあい、わあい、雨柳堂がまた読める、わあい〜♪♪♪
どれもこれも「雨柳堂」〜な話で、お腹いっぱい♪



『百鬼夜行抄』19 今市子 ソノラマコミックス

新品購入。
そーいや18巻最後で切れたんだったね、青嵐との契約。
なんかややこしい話が多かったー。



『千波万波』 波津彬子 ソノラマコミックス

新品購入。
再録集かなと思ったので注文しないでいたが、『雨柳堂夢咄』13巻の「裏話」に『雨柳堂』の描きおろしが載ってるとあったので、そそのかされるまま購入。
『雨柳堂』の描きおろしは二編で、片方が山里で青二郎と暮らす釉月が狸と袖摺りあう話で、もう片方はうるわしの英国シリーズとのコラボ。
デビュー作「波の挽歌」は雑誌掲載時に読んだのだが、デビュー三十周年って、そうか、もうそんなに月日が経っていたのか…。



『雪屋のロッスさん』 いしいしんじ メディアファクトリー

図書館。
東京創元社の新刊近刊案内コーナーをつらつら眺めててみつけたと思ったが、いま見たら無い。キーワード検索でも一件もひっかからない。どこで何を見て読んでみようと思ったんだろ、いしいしんじ。
で、読んでみようと思い、図書館捜したらいっぱいあって、とりあえず二冊ばかり借りてきてみた。
先に読んだこれは、十頁前後の掌編集。
阿保美代とか、カレル・チャペックとか、小川未明とか、そういった匂いがするお話がいっぱいで、ほんとに嬉しくなってしまった掌編集。



『ポーの話』 いしいしんじ 新潮社

図書館。
『雪屋のロッスさん』と一緒に借りてきた。
こちらは長編。
中心を川が流れるある町。その町の上流、うなぎを漁る「うなぎ女」のもとで生まれ、「うなぎ女」たちに育てられた少年ポー。
第一部は、ポーが生まれた町での話。
第二部は、ポーが川をくだる話とその後の話。
『雪屋のロッスさん』はゆっくりと静かに読んだが、こちらは読み出したらやめられないとまらない。
いしいしんじの本、まだまだいっぱいあるー。ゆっくり読むー。



『世界の果ての庭』 西崎憲 新潮社

図書館。
朝日新聞で『蕃東国年代記』の広告を見て、西崎憲ってなんか見覚えが…と思ったら、ジェラルド・カーシュを訳した人であった。訳すだけでなく書いてたのかーと思い、捜したらこれが出てた。
いくつかの話を切り離してA-1、B-1、C-1…、A-2みたいな感じで並べなおした構成。
もしも普通にひとつの話をひとつのままで並べた短編集なら、こんなにざくざく読めなかったかもしれない。

しかし、話と話の間につながりはなく、できたら話同士の一部が重なってるとか、ニアミスが欲しかった。


『しろくまカフェ マンゴー味』 ヒガアロハ 小学館

新品購入。
本屋に雑誌チェックに行って平積みに遭遇、もちろん購入。
次の日、N塚家に遊びに行ったら、長姉が「えへへ、昨日買うてん〜♪」と。
パンダくんのお母さん主演の話もいくつか入ってた。ヤマアラシのドームコンサートに行く話、むっちゃ笑ったわー。
469MA、しびれた。「生き残れ!」、がつんと打ちのめされた。
キノボリカンガルーさんのコーヒー焙煎工房のエゾリスのおばちゃんらも大好き〜♪



『水域』上下 漆原友紀 講談社

新品購入。
水泳部所属の女子中学生千波。
雨の降らない水不足の夏、部活帰りに倒れたときから、千波は見知らぬ村と現を行き来するようになってしまう。
ダムのために水底に沈んだ村を描いた作品をなにかしらひとつでも読んだことがある人はたぶん、物語の最初のほうで、ダムのために水底に沈んだ村をイメージすると思うのだが、戦争などの人災、もしくは地震などの天災、他にも生まれ故郷を失う原因はあまたあるのに、なぜ、ダムの底に沈むという原因は、これほど吸引力を持つのだろう、とふと。



『竜が最後に帰る場所』 恒川光太郎 講談社

図書館。
「風を放つ」「迷走のオルネラ」「夜行の冬」「鸚鵡幻想曲」「ゴロンド」の五編入り。
個体の集合がひとつの個体を形成する生き物、それを「解放」する力を持った男と、その男によって「解放」され二十羽の鸚鵡に戻った男、鸚鵡たちの旅、男への復讐、再び個体へ、を描いた「鸚鵡幻想曲」、これ、好きー。むっちゃ好きー。
竜の成長を描いた「ゴロンド」も大好きー。



『死をもちて赦されん』 ピーター・トレメイン(訳:甲斐萬里江) 創元推理文庫

新品購入。
フィデルマシリーズ読者が待ち焦がれたシリーズ長編第一作。
というのも、日本で出た順は、第五作→第三作→第九作(短編集)→第四作→短編集→この第一作だったから。
訳者あとがきになぜこんな順序にしたのかの種明かしが。
読んで、すごーく納得。
すでにフィデルマシリーズに馴染んでるから、フィデルマがエイダルフとともにやっと事件の調査に乗り出すまで辛抱できたが、一番最初にこれ読んでたら、ノーサンブリア王国およびオズウィー王の説明や、アイオナ派とローマ派の確執についての説明あたりで投げ出してたかも…。
次は第二作らしい。舞台はローマらしい。そういや短編集にフィデルマがローマにいたときの話があったよな。
ともあれ、楽しみっす。
で、第二作出たら、三、四、五はすでに出てるから、ついに第六作なんだわー。
これまた、楽しみー。

ところでこの第一作、作中では「ウィトビア教会会議シノド」とあるが、ウィキペディアの「教会会議シノド」の項には「ウィットビー教会会議」という名前で載っている。
開かれたのは664年だそうだ。
調べたら、日本では斉明天皇の崩御が661年。白村江の戦いが663年。日本最初の法律は飛鳥浄御原令(689年)かと思っていたが、それ以前に近江令というのがあったかもしれないらしい。が、それでも、「天智天皇の命令により藤原鎌足が天智元年(668年)に律令を編纂した」(『藤氏家伝』大織冠伝)で668年だそうなので、この会議の四年後。フィデルマシリーズによるとこの頃にはアイルランドでは法が整備されてたそうなので、それに較べると雲泥。
そーいや、毛利志生子の風の王国シリーズもこのへんじゃなかったっけと調べたら、ソンツェン・ガンポは649年に亡くなっていたが、翠蘭≒文成公主はまだ生きている。
中国は唐、三代皇帝高宗が在位。で、韓国ドラマ「朱蒙チュモウ」の朱蒙が建てた高句麗コグリョを滅ぼしている。それがこれまた668年でこの会議の四年後。へーへーほー。
あ、この頃にはすでにイスラム台頭して、東ローマ帝国を攻めたりしてたそうだ、へーへーほー。



『封殺鬼 帝都万葉』 霜島ケイ 小学館ルルル文庫

新品購入。
前作「鵺子ドリ鳴イタ」より一年後の話。
桐子と四郎、再会編。
1冊完結の読みきりであった。
四郎につんけんしたり、いちゃもんつけたりの、年頃の女の子らしさと、神島家当主として立つときの凄み、桐子のこのギャップさ加減が、今回もすんげー気持ちよかった〜♪



『少年陰陽師 仄めく灯とひた走れ』 結城光流 角川ビーンズ文庫

新品購入。
反撃はまだ始まらず。ひたすら我慢、我慢ー。






INDEX書庫