本読み月記


【ジャンル分け】 最初から日本語で書かれた小説。
最初から日本語で書かれた小説以外。
日本語以外で書かれたものを日本語に翻訳した小説。

日本語以外で書かれたものを日本語に翻訳した小説以外。

コミックス


『デッドマン・ワンダーランド』9、10 片岡人生、近藤一馬 角川書店
『10-4』3 葉芝真己 スクエアエニックス
『キッズ・ログ』1 葉芝真己 幻冬舎コミックス
『幻惑の鼓動』19、20 原作:吉原 理恵子、 作画:禾田 みちる 徳間書店


RP祐子蔵書。
例によってサイテーカラオケ持込本。
いつも何を読んだか思い出すのに難儀するので、今回は写真を撮っておいたが、携帯で撮ったかデジカメで撮ったか思い出せず、その写真を探しだすのに難儀した。
『デッドマン・ワンダーランド』、ずっと舞台になっていた民営刑務所は閉鎖され、未成年の丸太は施設へ。丸太の母の別の顔なども明らかになったが、このくだりに、東條英機の家庭でのチャーミングなエピソードなどふと思い出した。
『10-4』は今度は金持ちの子弟集まる全寮制学園に潜入。にーちゃんがうだうだ悩む話。
『キッズ・ログ』は、男手ひとつで幼稚園児を育てる作家と子供が通う幼稚園の保父さんの話。これ、ロマンスに進むの?
『幻惑の鼓動』は…、飛ばし読みしてあんまり覚えてないが、コスプレとかのお遊びシーンが多くて、あんまり話は進んでなかったような…。

これをカラオケで読んだのは月初めで、またもやJOYSOUNDの全国バトルに参加してたのだが、なにしろ月初めだからまだ歌ってる人少なくて、十数曲一位がとれた。が、次第に追い抜かれていき、最終的に一位に残ったのは「仮面ライダーアギト24.7ver」石原慎一、「終着駅(スゴオト)」奥村チヨ、「夢の中で遇いましょう」B'z、「春告鳥」さだまさしの四曲のみ。でも、( ̄^ ̄)。
あと最終二位だったのが「桑港のチャイナタウン」渡辺はまこ、「赤い糸」稲葉浩志、「少年よ」布施明の三曲。( ̄^ ̄)。
そんで最終三位だったのが「アクアブルー」B'z、「魔法戦隊マジレンジャー」岩崎貴文、「アンダルシアにあこがれて」真島昌利の三曲。( ̄^ ̄)。
証拠はここ
ちなみに「SUPERIOR/ends」はRP祐子が間違えてわたしのIDで選曲したため起きた事故一位。



『ダンタリアンの書架』8 三雲岳斗 角川スニーカー文庫

新品購入。
7巻があんな感じだったので、ひとまずお休みかな、と思ってたら、あっという間に嬉しい8巻。
「王の幻書」「最後の書」「永き黄昏のヴィネット」の三篇入り。恒例の「断章」はなし。
「王の幻書」は「王威の書」の力で新聞王となった男が、アフリカにある幻書の墓場を目指す。「王威の書」を廃棄しようとする焚書官ハルと彼の伴う壊れた書庫フラン。そこにヒューイとダリアンのコンビが絡み、さらに新聞王に殺された探検家の姪だという謎の女まで絡んでくる。
みなにこけにされまくるハルがむっちゃ愉快。
しかし、アフリカを「暗黒大陸」って呼ぶのをひさしぶりに読んだな。「暗黒の地ペルー」はくまのパディントンの名乗りでしか読んでことがないが。
「最後の書」は、クッキーの付録の絵本にダリアンが翻弄される話。
「永き黄昏のヴィネット」は、ひさびさに幻書泥棒ミスリル登場。写真記者シューラも登場。持ち主に永遠の若さを保証する幻書をめぐる活劇。この幻書を機能させるためには人間の生贄が必要だったわけだが、人間以外じゃダメなのかな? 命をもったほかの生き物とかじゃダメなのかな? 長寿らしいワニとかカメとか。あと生贄にしても捕食されてんのを見せられてもまったく心が痛まない生き物ナンバーワンのなめくじ大量投入(それも、濱ちゃんの地元に生息するらしいさつまいもみたいな巨大なめじくを大量………、想像するだけでイヤーン)とか。そしたら屋敷に閉じこもって暮らす分には、世間の迷惑にもならないしー。



『風の王国 山の上の賢者』 毛利志生子 集英社コバルト文庫

新品購入。
前巻が出てたのに気づいたのが先月なので、二ヶ月続きで新刊が読めた〜♪
新章入り。
翠蘭は、ラサに建設中の仏教寺院の建設責任者を引き継ぐことになり、そしてガルが必要とする「山の上の賢者」への出仕要請のため、翠蘭は王太子ラセルとともにラサへ向かうことに。
シャンシュンにいるサンボータのもとについに嫁ぐことになった朱瓔、彼女と別れる前の数日間、そして別れる前の夜の野営の宴。この宴のところで、「清々しい寂しさ」を感じさせてもらいました。
それにしてもラセル、大きくなったねえ。賢くなったねえ。



『本朝妖怪盛衰録 豆腐小僧双六道中 おやすみ』 京極夏彦 角川書店

図書館。
前巻は読みかけたら行け行けどんどん、すっごい面白かったのだが、これはなかなか話が進まず、最後近くまでたらたら読んだ。
たらたらながらでも、最後まで読んでよかったー。
登場する妖怪たちが、やがて出現した原因である人から独立してしまった種明かし部分、むっちゃ気持ちよかったわー。



『ダイエットを医学する 人類は丸くなっている?』 蒲原聖可 中央公論新書

図書館。
中図書館入って左側のフェアコーナーから拾ってきた。
うちには体脂肪計付の体重計がある。DAIKIのワゴンセールで買ったものだ。
が、これで測ると、朝と晩で体脂肪が違う。5パーセント以上違う。下手すると、一週間のうちで一番多いときが29パーセント、一番低いときが19パーセントだったりする。
夜より朝のほうがたいてい断然数値は高い。原因は体の水分量か?
と思っていたのだが。
この本の99頁によると、原因はやっぱり水分量でしたー。
この本によると、ほぼ同時に測っても、違うメーカーの脂肪計で数値が違ったりするそうで、毎日同じ時間に測り、その増減を参考にするのがいいそうです。



『吾輩はシャーロック・ホームズである』 柳広司 小学館

図書館。
開架周遊してて、柳広司ではまだ読んでなかったこれ、発見。
タイトルどおり、コナン・ドイルのシャーロック・ホームズと、イギリス留学中の夏目漱石のコラボもの。
夏目漱石がロンドンに留学してたのは、wikiの「夏目漱石」の項によると1900年〜1902年。そしてやはりwikiによると、神経衰弱に陥ったのは留学したその年1900年だったらしい。
そしてやはりwikiの「シャーロック・ホームズ」の項によると、1900年には彼はベーカー街に住んでおり、ワトソン博士も再び同居人となっていた模様。
この物語、語り手はそのワトソンは博士。ホームズの留守中、自分をシャーロック・ホームズと思い込んでいる東洋人を預ることに。預ってすぐに起きた降霊術会での殺人事件。倫敦塔の怪異。それに、かのアイリーン・アドラーの妹嬢と、自称ホームズである夏目漱石の恋が絡む。
自分をホームズと思いこんだ漱石がいろんな間抜けをやらかす部分はさほど面白くなく、これまたたらたら読んでたが、ワトソン博士が倫敦塔でカレー料理を食べたあとあたりから俄然面白くなった。
どこだったか、チェスタトンの「折れた剣」そのもののできごとについて語られる部分があった。わたしは元の戦争からまるごとフィクションだと思ってたけど、モデルになった人やできごとがあったのか?と思ったが、「折れた剣」でブラウン神父が推理した結論まで、ワトソン博士は喋ってた。あれを現実のできごととして語らせただけか?


『そうはいかない』 佐野洋子 小学館

図書館。
最後のエッセイ集かと思い込んで予約してたのだが、短編(掌編?)集であった。
女ふたりの会話だけの冒頭作「めがね」から、行け行けどんどん、やめられないとまらないー。
大学時代にささやかな詐欺に遭った女性がPTAでその犯人に似た女をみつけ、似てるだけ似てるだけと己に言い聞かせる「似ているだけよ」、怖かったわー。詐欺の被害者になってしまったことの恥ずかしさとか、できればそんな犯人らしい人に遭遇したくなかった気持ちとかが、ほんの五ページくらいの文字の中から毒液みたいに滲みでてて。
何篇かあった老いた母親とその娘、もしくは娘たちの話も、なんともいえないものがあった。
ほっこりさせてもらったのは、旅立ち間近い老犬と、息子のガラの悪い友人の話。



『小暮写眞館』 宮部みゆき 講談社

図書館。
主人公は高校生の男の子英一。
変わり者の両親と年の離れた弟の四人家族。
変わり者の両親が引越し先を捜してる最中に出くわしてつい買ってしまった、寂れた商店街の老朽化した元写真館。
変わり者の彼らは店舗部分をそのままにそこで暮らすことにする。
そのままそこで暮らすことになったばかりに、英一は見知らぬ女の子から心霊写真を押し付けられる羽目になる。
そして、それがなぜ撮られてしまったか、地道な聞き込みによって解決してしまったばかりに、さらに心霊写真を持ち込まれる羽目になる。
それらの話の間には、幼くして亡くなった英一の妹で、年の離れた弟には姉にあたる、風子のことが語られ、高校生活と友人たちの話が語られ、その写真館を買うときに仲介した不動産屋さんとそこで働く事務員の話が語られる。
最後近く、英一が父方の祖父の法事に乗り込むとこ、スカッとしたー。
そしてその後、英一はひとつの別れを経験することになるのだが、それが悲しいんだけどなにか清々しい悲しさで、最後の最後まで実に気持ちのよい話であった。
あとおかしかったのは、英一の友人テンコおよびその家族の話。中でもテンコの父ちゃん。
もしわたしがこの人に会ったら、この人を誰に似てると思うんだろな?


『3月のライオン』6 羽海野チカ 白泉社

新品購入。
映画を見ているとイジメは世界中で行われている。
フォレスト・ガンプもいじめられていたし、スパイダーマンもいじめられていたし、こないだ見た少女の吸血鬼が出てくる北欧映画でも吸血鬼の少女と友達になる男の子もいじめられていた。
しかし、日本における学校でのいじめを逃れられないものにしているのは、くっきりぱっきりした「クラス」という単位だと思う。
「クラス」という単位をもっと緩くすれば、小学校の頃からクラスがばらけて受ける授業がそこそこあれば、日本特有の息詰まるようなイジメは減らせると思う。
でもさー、主犯格でイジメてるグループってさ、客観的にみて自分らが「わるもん」であるという自覚ってないのかな?
将棋のほうの筋では、イライラくんの蜂谷くんがけっこうみんなに好かれてた、ってのが愉快だった。



『スピカ』 羽海野チカ 白泉社

新品購入。
『3月のライオン』6の帯に載ってた広告で知り、慌てて注文。
羽海野チカが商業誌デビューしてすぐの頃の作品を集めたもの。
わたしが最初に羽海野チカを知ったのは、スラムダンクの同人誌やってらした頃で、その頃からいまの芸風で、絵柄もそんなに変わっていないと思っていたが、そこそこ変化はしてたのねー。
これに納められた話、どれもわたしは好きです。

ちなみに自慢だが、わたしは彼女が同人時代、グッズとして売っていた牧さんと神さんとノブナガの絵入りのメモ帳を持っている。( ̄^ ̄)


『妖怪HUNTER 闇の客人』 原作:諸星大二郎、漫画:井上淳哉 新潮社

新品購入。
楽天ブックスで予約してたのだが、届いたのを開けたら絵が違うからびっくり。諸星大二郎は原作だけだったのか。
諸星大二郎は内容も好きだけど絵も大好きなので、諸星の絵で読みたかった。



『HUNTER×HUNTER』28 富樫義博 集英社

新品購入。
パームが己を取り戻すとこ、気持ちよかった。
ゴンの怖さが、気持ちよかった。
タコのくだりも、いい話だった。
でも、でも、ネテロ師が…。ネテロ師が………。
しかし、ネテロ師の最後の言葉ですが、わたしは「悪意」だとは思いません。「悪意」ならばまだ救いがあると思うんです。「人間の底すらない鈍さ」こそが「貧者の薔薇」を生ましめたのだと思います。



『夏目友人帳』12 緑川ゆき 白泉社

新品購入。
「代答」、いい話だった。
「妖しきものの名」、いい話だった。
三話にまたがる「硝子のむこう」であらためて思ったが、この人の描くあやかしたちのビジュアル、ほんとによい。

にゃんこ先生については、お風呂あがりでほこほこしながらアイス食べるにゃんこ先生、ステキ。スルメくわえて決め顔されるにゃんこ先生もステキ。そして夏目の布団の上で腹まるだしで爆睡されるにゃんこ先生もステキ。


『ガラスの仮面』47 美内すずえ 白泉社

新品購入。
発売日当日、TVのワイドショーの特集で発売を知り、慌てて注文した。
半分くらい速水真澄との船上デートで、読み飛ばす。
後半、やっと「紅天女」のほうの話が進みだす。次巻、楽しみ。



『私はシャドウ』1〜3 粕谷紀子 集英社文庫

古本購入。
粕谷紀子の絵は好きで、筋運びも実にうまい漫画家だと思っているが、うちには『風のゆくえ』文庫版1冊しかない。1冊しかないがこの1冊は、購入後に幾度か行われた本棚粛清を生き延びてきた歴戦の勇士だ。
この『私はシャドウ』、ブックオフでまず1巻に出くわし、読み出したらやめられないとまらないーで購入、さがしたら3巻まで出てたので、2、3巻を古本市場オンラインで購入。そんときゃ全三巻だと思っていた。
届いて、行け行けどんどん、二巻読んで、三巻読んで………。


終わってねええええーっっっ!!!

調べてみたら、その後も描かれてるのに、そんで7巻くらいまであるらしいのに、紙の本では出ていない。読めるのはデジタル版のみーっっっ!!! 
しかもいまググって知ったが、これ、秋にドラマ化されんのよーっ!!! ここ参照。


出せーっ!! 

文庫で続き出しやがれーっ!
集英社御中


私立探偵ジョー・シックススミス 探偵稼業は運しだい』 レジナルド・ヒル(訳:羽田詩津子) PHP文芸文庫

新品購入。
奥付によると本国イギリスでは2008年に出ていた、ジョー・シックススミスシリーズ新刊。
前二作はハヤカワポケットミステリで出てたのに、なんでこれがいきなりPHP文芸文庫になったのかは不明。
さえない黒人私立探偵ジョー・シックススミス。でもすっげえいい奴。
そんな彼の事務所に来るにはものすごく不似合いな客、上流階級の見栄えがよい上に心持ちまで美しい青年、が、なんだかよくわからない依頼を持ってくる。
これもすっごい楽しい話だった。
ところでシックススミスシリーズ、二作目とこれの間に二冊くらい出てるみたいです。これもそのうち出してもらえるんでしょうか? 読ませてもらえるんでしょうか?








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