本読み月記


【ジャンル分け】 最初から日本語で書かれた小説。
最初から日本語で書かれた小説以外。
日本語以外で書かれたものを日本語に翻訳した小説。

日本語以外で書かれたものを日本語に翻訳した小説以外。

コミックス



『空飛ぶ広報室』 有川浩 幻冬舎

映美ちゃんが貸してくれました。
自衛隊広報室が舞台。
報道部でバリバリ事件を追いかけていたのが、次第にごり押しの取材がうまくいかなくなり、報道部記者からTV局ディレクターに配置換えになり、自衛隊特集の担当になって自衛隊広報室に出入りすることになった元女性記者と、不運な事故で戦闘機に乗れなくなり広報室担当になった元戦闘機乗りを軸に、自衛隊広報室の活動を「広報」したお話。
B'zの「OCEAN」PV、海上自衛隊の空母の甲板で撮影されていたのは、ドラマ「海猿」の主題歌なのでその関連だろうぐらいに思ってたんですが、「海猿」への協力や「OCEAN」PVの撮影のための自衛隊側の準備、大変だったんだろうなあ、と、これ読んで初めて思い至りました。
報道記者から移動になった元女性記者が、自分のやり方での取材が次第にうまくいかなくなった原因に気づくあたりは実に気持ちよかったんですが、あとはなんかごくごく普通な話で、けっこう飛ばし読みしてしまった…。



『大奥』9 よしながふみ 白泉社

新品購入。
時代は九代将軍家重からその娘の十代将軍家治に。
田沼意次はついに老中へ。
そして平賀源内は赤面疱瘡に感染した熊を利用した種痘を思いつく。
田沼意次がすげーかっこいい。田沼意次の人物像は近年見直されているそうで、wikiの「田沼意次」の項で井沢元彦の『逆説の日本史』という本が紹介されていた。井沢元彦、最初に出した二、三冊読んだきりでいまいち面白くなかったんだけど、小説以外は面白いのかな?
『大奥』といえば、最初の劇場版「大奥」があんまり酷かったので、ドラマもほとんど期待しないで観はじめたんだけど。

面白かったあああああっ!

映画と違ってすごくきちんと原作をドラマ化していて、画面がほんとにきちんとした時代劇で。
多部未華子の家光が出色であった。麻生祐未の春日局も凄かったなあ。取り巻く男どももみんなよかったなあ。
映画第二弾はこのドラマ版と脚本同じ人なので、観に行きたい。いつまでやってるかなあ。



『きのう何食べた?』7 よしながふみ 講談社

新品購入。
『大奥』9と一緒に楽天ブックスから届いた。
よしながふみの新刊を二冊続けて読めて幸せ〜♪
あらま、ついにケンジが史朗の実家へ。
そういえばよしながふみって最初に読んだ『月とサンダル』から、メインのカップルと彼らを取り巻く人たちとの関係をきっちり構築してて、進学校の描き方もリアルで、それが読んでてほんとに心地よかったんだよなあ。



『HUNTER×HUNTER』31 富樫義博 集英社

新品購入。
新刊予定出たら国民的大事件なコミックスって『紅天女』とこれだよなあ。
しかも今月、32巻まで出るという。
うっかり買いわすれてたわけでもないのに、新刊二冊同じ月に読めるという。
31巻目にして、キルアとカルトの間にアルトという兄弟がいることが明らかに。いや、虚を突かれたわ。が、そういやそうだったね、ゴンを助けなきゃいけなかったんだね。
ところでツボネってジャン・レノが女装したみたいだ。



『3月のライオン』8 羽海野チカ 白泉社

新品購入。
手帳付限定版。
手帳、愛猫スコのぶんちゃんのイラスト満載で、むちゃくちゃ可愛い。
零と宗谷の対戦。そして会長と島田の対戦。
スタージョンの『夢見る宝石』の主人公は、音楽だけは脳内で再現しにくいという理由から、ステレオセットだけは贅沢していた。
これを読んだときは首をひねった。わたしは見た記憶より聞いた記憶のほうが断然脳内で再現しやすいからだ。
その後、村上龍の小説で、『5分後の世界』だったっけか、もうすぐ目が見えなくなる男の子が、見えなくなったらものすごくイヤな映像ばかりを思い出しそうだという理由から、見えなくなる前にものすごく美しいバレエの映像を完璧に映像記憶しようとするエピソードがあった。
「見えなくなったらものすごく嫌な映像ばかりを思い出しそうだ」という点にものすごく共感した。
というわけで、究極の選択のひとつ、見えなくなるか、聴こえなくなるか、の二択、見えなくなるを選ぶ人はスタージョンの主人公のようなタイプで、聴こえなくなるを選ぶのはわたしや村上龍の小説の男の子で、それぞれ記憶に不得手なほうを残そうとするのではないか、という仮説をたてているのだが、さて、宗谷名人はどちらのタイプだろう。
将棋という競技の性質上、視覚記憶を得意とするスタージョンの主人公方だと思うのだが、村上龍の小説の男の子とは逆に、そういった人がもし聴こえなくなったら嫌な音ばかりが聴こえてきたりするような気はしないのだろうか。



『極北ラプソディー』 海堂尊 朝日新聞出版社

図書館。
『極北クレイマー』続編。
『ブラックペアン1988』『ブレイズメス1990』の世良が財政再建団体極北市の市民病院院長となり、救急をすべて断ることにしてしばらく経った頃くらいから話が始まる。
語り手役とはいうものの今中のキャラをもうちょっと立てて欲しかったなあ。
が、前作では名前だけ登場だった速水が出てきたのは嬉しかったなあ。嬉しかったけど途中しばらく速水の話になったのは面食らったなあ。
『ジェネラル・ルージュの凱旋』最後、速水とあんなにいい感じだった花房看護士が世良とより戻したのもびっくりしたなあ。
ところで天城ってどうなったんだっけ?
と思ったら『ブレイズメス1990』の続編『スリジエセンター1991』ってのが今年出てたんですね。



『アンのクリスマス』 ルーシー・モード・モンゴメリ著 リー・ウィルモスハースト編 片倉しのぶ訳 暮らしの手帖社

図書館。
中図書館の開架からふら〜っと借りてきた。
16話入り。
第一話「赤毛のアンのクリスマス」が『赤毛のアン』のマシューが袖の膨らんだドレスをアンへのクリスマスプレゼントに用意しようと右往左往する話だけを抜粋したもので、残りもそうかな?と思ったら、あとは第八話の「キャサリンとアンのクリスマス」が『アンの愛の手紙』だっただけで、残り十四話、初めて読む話でした。
(だと思うのよ。が、わたしが主に読み返してるのは『婚約』『愛の手紙』『夢の家』のアン本編三冊に『友達』『めぐる人々』のスピンオフ二冊に『丘の家のジェーン』『青い城』なので、それ以外ということはありえるかも)
第四話「シリラおばさんのバスケット」、大好き。第六話「ミス・エイヴィス」も好き。でもこれなんか記憶のどこかにひっかかってる。第十二話「クリスマスの思いつき」も気持ちのいい話。
モンゴメリ、やっぱり大好き。


『はた迷惑なウェディング』 レスリー・メイヤー(訳:高田惠子) 創元推理文庫

図書館。
主婦探偵ルーシー・ストーンシリーズ第八作。
夏安み。長男トビーは大学から帰ってきてロブスター調査のバイト、秋から大学生の長女エリザベスは学資稼ぎにホテルのバイト、高校生の次女セアラはデイキャンプ、パートタイマーだった新聞社の仕事をフルタイムに替えてただでさえ忙しいルーシーは子供たちの送り迎えでさらに忙しくなり、ダンナのビルはルーシーがフルタイムで働くことにぐちぐち文句垂れ、おまけに親友スーの娘がIT富豪と結婚することになり、式の準備の手伝いまで。
ビルの文句、ほんとどこの国の男もおんなじだなあと。
あと、子供たちの夏休みを前にルーシーが暗澹たる気持ちになるとこも、どこの国のお母さんも一緒だなあと。



『小野寺の弟小野寺の姉』 西田征史 秦文堂

図書館。
なんでBSジャパンにチャンネル合わさってたのか忘れたが、気が付いたら「北上次郎&大森望が選ぶ2012年最強の小説ベスト10」という番組やってて、あ、これだ、この番組。そこで北上次郎が三位あたりにしてた本。
四十代最初くらいの姉と三十代半ばの弟のふたり暮らしをのんびりと描いた本。
のんびりした感じは好きだが、この姉ちゃん、たぶんわたしこの人と知り合っても共通の話題がほとんどないと思う。

ところで著者名、なんか見覚えがあると思ったら、丸山隆平の舞台「BOB」脚本書いて演出もした人であったか。


『サイハテの聖衣』2 三雲岳斗 電撃文庫

新品購入。
本州最西端の最前線で日夜禍憑妃マガツヒと戦う美しき獣装巫兵たちの物語第二作。
「MissionM01戦場のハウンド」、中尉たまらない〜。ジャニダチのともちゃんがつい最近コーギー飼い始めたとこだったりしてタイムリー。羽々姫がデブったり、紗々羅がいつになくシリアスだったり、赤間関基地を運営する会社が倒産したり、いやもうこの第二巻も愉快であった。


『海街Diary5 群青』 吉田秋生 小学館

新品購入。
すずのお母さんの家族の話、いい話だった。いいお姉さんだった。
海猫食堂のおばちゃん、二ノ宮さんの話はせつなかった。
でも二ノ宮さんからの依頼にがっつんがっつん取り組む佳乃、かっこよかった。
6巻出るかなあ。すず、サッカーできる高校に行くのかなあ。

よしながふみも最初に出たコミックスから読んでるけど、吉田秋生もよくよく思い出してみたら、最初に出たコミックスから読んでたんだわ、わたし。


『ちはやふる』19 末次由紀 講談社

新品購入。
吉野会大会準々決勝、ちはやの相手はかつて四連覇した元クイーン。
桜沢先生と元クイーンのシーン、よかったなあ。
「ちはやふる」仕様の百人一首カルタが発売されるらしい。専任読手の方の読み上げCD付きで、読み札は末続由紀のイラスト入りらしい。が、なんで読み札50枚取り札50枚?



『Landreaall』21 おがきちか 一迅社

新品購入。
もちろんCD&小冊子付の限定版。
ライナスとルーディーの幼い頃の話。なぜルーディーがクレッサール語の「ぼくを殺さないでください」という言葉を知っていたのかが、そしてDXたちをウルファネアへと運んだイプカとの関わりを挟んで、ロビンの父親探しの続き。
小冊子はエカリープ開拓物語にルッカフォートとファレルのラブラブエピソード付き♪
CDはこれからiPodに放り込んで、明日車で聴くの♪



『HUNTER×HUNTER』32 富樫義博 集英社

新品購入。
買い忘れてたわけでもないのに、一ヶ月に二冊も富樫義博新刊を読める幸せ。
ゴン、めでたく元に。そして父ジンとの初めての語らい。
が、アルカへの「お願い」のパターンはあれ?あれれ?だったので、これから31巻読み返す。
ところで本日現在劇場版HUNTER×HUNTER緋色の幻影公開から三日目なんですが、まだ観に行ってません。明日か明後日でもまだあるかしら、入場者プレゼントのコミックス0巻。








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