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本読み月記


【ジャンル分け】 最初から日本語で書かれた小説。
最初から日本語で書かれた小説以外。
日本語以外で書かれたものを日本語に翻訳した小説。

日本語以外で書かれたものを日本語に翻訳した小説以外。

コミックス



『六人目の少女』 ドナート・カッリージ(訳:清水由貴子) ハヤカワポケットミステリ

図書館。
これも『量子怪盗』と同じく、中図書館の特集コーナーにあったのか、開架から拾ってきたのか、不明。
奇妙な囚人についての報告がプロローグ。
五人の少女が相次いで攫われ、彼女らのものと思しき切断された左腕が森の中に埋められているのが発見される。が、攫われたことが判明している少女は五人なのに、発見された腕は六本。そして腕の切断面から、切断されたのは生前であることが判明する。
連続誘拐事件は連続殺人事件となり、連続殺人を専門に扱う特別班がこれにあたることになり、謎の六人目の少女を探すために失踪人捜索のエキスパートである警察官ミーラは一時的に特別班に派遣されることとなる。
猟奇犯罪とゴシックロマンとディーヴァー風どんでん返しを一緒くたに詰め込んだみたいな話で、最後のほうは若干ありがちな感じになったが、そこまでは行け行けどんどん、やめられないとまらないーであった。
一番怖かったのは三番目の「寄生者」。



『雨柳堂夢咄』其の十五 波津彬子 朝日新聞出版

新品購入。
一年半ぶりの雨柳堂。
七話入り。「橋姫不在」は橋姫さま再登場~♪
十四巻出てからこの十五巻までの間、単発とか他シリーズとかは出てなかったかと「波津彬子」でググり、ひさしぶりにオフィシャル覗いて、金沢能楽美術館で花郁悠紀子の原画展が開催されていたことを知り、さらにググってこんなんもみつけ、それが去年のことで、しかも去年は花郁悠紀子の三十三回忌だったことを知った。



『BILLY BAT』15 浦沢直樹(ストーリー共同制作:長崎尚志) 講談社

新品購入。
これまでのいろんな話がもはや頭の中で時系列ごっちゃごちゃになって、考えながら読んでたら、ジャッキーがママになって「9.11」前のニューヨークにいた感じ。
ケヴィン・Gのママと実家で働く人たち、ステキだった。



『くるねこ思い出咄』 くるねこ大和 エンターブレイン

新品購入。
『くるねこ』14はセブンネットで買ったらシールのおまけがつくというのでセブンネットで買ったが、こっちも待ってればなんかおまけ情報あるかなと思い、そのとき保留してて、買うのを忘れていた。
そして14&これの同時発売記念プレゼントに応募し忘れてたのを今(2014/10/23 AM:2:13)思い出した。
ところで昨日、チビトラが亡くなった。黒田さんとこのニャンタから押し付けられた仔猫(1回目:トラとミケ 2回目:チビトラとハナクチョとシロ ニャンタが盛りがつくたび追い掛け回してた不細工な雑巾猫の生んだ子だが、父親は99.9パーセントの確率で雑巾猫がいつも一緒にいたヤクザな茶トラ)の最後の一匹。
14年間、実家の庭の主であった。
14年間、実家の庭に君臨した挙句、亡骸堂々と晒して亡くなった。(実家庭猫では初めて)
で、いまこれ書くのにぱらぱらと読み返し、ちゃんとした飼い猫だったえの姐さんですら亡骸を見せなかったのにあの女は…とちょっと思った。
実家の庭にはいま、去年の夏からいついている疥癬(デブで不細工でしかも全身疥癬まみれで、うちのセンセの妄想の中の「FelV陽性で皮膚病まみれなのに永遠に生き続ける妖怪みたいな猫」を具現化したような状態で現れた。疥癬は稲子に使いそびれた賞味期限むっちゃ切れてたレボリューションで根治、根治後玉も抜いたが、デブと不細工はそのまんま。FevおよびFelVについては検査してない)と、今年の春くらいから出没しだしてついに先月避妊(および体にいつもまとわりつかせている蝿の発生源であった壊疽しかけの尻尾のチョンパ手術)に踏み切った錆子がいる。



『ちはやふる』26 末次由紀 講談社

新品購入。
バレンタインのチョコ作りのときの花野さん、かっけー。
太一杯も楽しかった。
が、わたしが恋愛もの苦手なせいだと思うが、太一、こいつ、めんどくせー。



『ローマで消えた女たち』 ドナート・カッリージ(訳:清水由貴子) ハヤカワポケットミステリ

図書館。
『六人目の少女』は行け行けどんどんだったが、この二作目は、世界中の告解から凶悪な犯罪に関するものを集めたヴァチカンの秘密図書館とか、合間に挟まる「ハンター」が追う“生物変移体”とか、ローマの厨二心をくすぐる名所旧跡だの、あちこちにわくわくするところはあるものの、全体としてまとまりがなく、いまいちだったというか、材料の無駄遣いというか。
この人、過去の時代を舞台にしたゴシックホラーミステリとか書かないかな。
たぶん絶対面白いと思うんだけどな。



『紫式部物語 その恋と生涯』上下 ライザ・ダルビー(訳:岡田好惠) 光文社

図書館。
中図書館の翻訳フィクションコーナーで見つけた。
大学の図書館で英訳の『源氏物語』をみつけ、好奇心から開いてみたら、最初の「いずれの御時にか」が「Long long time ago」で、こら、味も素っ気もねえな、と思ったのを、ふと思い出した。
紫式部が娘の賢子に残した己の人生の追想記という形で書かれた紫式部の一生。
ものすごくきちんとした文章で、読んでて読みやすくて面白かったが、これ、どれだけが訳者の手柄なのだろう?



『タルト・タタンの夢』 近藤史恵 東京創元社

図書館。
「パ・マル」というこじんまりとしたフランス料理店を舞台にした連作短編ミステリ。
作中に出てくる料理がやたらと美味しそうで、読んでてやたらと腹が空いた。
フォアグラといえば、近所のCOOPで一度、フィレ肉とフォアグラ一切れをセットにしたのがリーズナブルなお値段で並んでて、帰ってフォアグラの調理法をググったら「冷蔵庫で冷たくしたのに塩コショーして小麦粉つけて強火で両面ざっと焼き目つける」というのがみつかり、そのとおりにしたら、脳みそがしびれるくらい旨かった。



『二毛猫アーヴィングの冒険&ポロの冒険』 アート・バックウォルド(訳:永井淳) 文春文庫

図書館→古本購入。
アート・バックウォルド読み返してて、だいぶ前からこれ読もうと思って忘れてたのを思い出して、借りてきた。
訳は傑作集と同じく永井淳。
「二毛猫アーヴィングの冒険」も「ポロの冒険」もどっちもすっごいチャーミングですかっとするハッピーエンドのお話。
「二毛猫」は永井淳の造語かな? 日本では毛色が黒と白の二色の猫を、黒部分が多ければ白黒、逆なら黒白と呼ぶが、アーヴィングのは白と黒が拮抗しているらしい。アーヴィングが有名猫になってからも、アーヴィングでさらに稼ごうとか思いつかず、ずっと住んでる古びた褐色砂岩造りのアパートでつつましく暮らす飼い主の老夫人とか、そのアパートの共用部の清掃係の女性とか、好き。
「ポロ」のほうも愉快で気持ちのいい話であった。
表紙のアーヴィングがすっごいぶさかわいい。
で、amazon見てみたら1円で出てたので、古本購入。



『無名都市への扉』 岩井志麻子・図子慧・宮澤伊織 創土社

図書館。
「無名と死に捧ぐ」岩井志麻子と「電撃の塔」図子慧の書き下ろし二編に、宮澤伊織がマスター役、岩井志麻子と図子慧と漫画家の鷹木骰子の三人がプレイヤーした、テーブルトークロールプレイングゲームを文章に起こした「無明の遺跡」、「無明の都市」ラブクラフト(訳:増田まもる)入り。
図子慧の「電撃の塔」を読みたくて借りてきた。
「電撃の塔」、面白かった。「ぼく」はいい子だし、ヒロインのアンジーもいい子で、鯖田&アンジーの叔母さん夫婦もステキで、キャラ読みした。アンジーのバックグラウンドの「海の魔女」もクトゥルー? オリジナル?
岩井志麻子のは、言ったら「底辺」な女の子のありがちな遍歴なんだけど、語りの毒のせいで読まさせられた。でも最後、電話占いにしょっちゅうかけてくる女がニートの妹だと判明したあたりからテイスト変わってあれれ?な感じ。
テーブルトークロールプレイングゲームはなにが面白いのかよくわからなかった。
そしてこれまで何度か読もうとして挫折したラブクラフト、これに載ってた短編に果敢にリベンジしてみたが、やっぱり退屈ですぐ投げ出した。



『科学の栞』 瀬名秀明 朝日新聞出版

図書館。
科学関係のお奨め本100冊。
読んでみたくなった本を図書館のマイページにリスト作った。



『能の平家物語』 秦恒平 写真:堀上謙 朝日ソノラマ

図書館。
花郁悠紀子が「不死の花」(『幻の花恋』収録)を描く上で影響を受けたのではないかとここで紹介されてた秦恒平の『秘色』収録の「清経入水」を読もうと堺市図書館探したらこの本なくて、堺市図書館にある秦恒平の本の中から適当に選んでこれを借りてきた。
平家物語に材をとった能の解説および舞台写真。
しかし、これ読んでぶっちゃけ思ったのは、修羅能ってワンパターンの怪談みたい…。
でも秦恒平の文章は気持ちのよい文章だったので、小説も読んでみようと思う、が、堺市の図書館にある中のどれから読めばよいのか、うーん。



『3月のライオン』10 羽海野チカ 白泉社

新品購入。
お年がお年なので1巻からずっとちょっと心配だった川本家のおじいちゃんがご入院。そんなところに10巻目にしてやっとひなちゃんたちの父親登場、姉妹の両親の事情が明らかになる。
って、なにこの強烈なサイコ男…。



『とのとのとのこのなんとかしま~す』2 TONO フロンティアワークス

新品購入。
エッセイ漫画。
(と書いたところで「エッセイ」?「エッセー」?と考えながら上記の「エッセイ」見ていたら、なんか「エッセイ」が卑猥な四文字のように思えてきた。これもひとつのゲシュタルト崩壊?)
2巻もあれこれ愉快であったが、わたし生まれてこのかたずっと大阪に住んでるけど、そのへんで引っこ抜いてきたようにしか見えないチューリップを路上販売しているレベルの変な人になんか、いまだに遭遇したことない。
ところで1巻が出たのは、いま調べてみたら、2010年の4月であった。
隔月の2頁連載がこの厚さに貯まるのが4年半か。じゃ、3巻は2019年の4月くらい?








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