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本読み月記


【ジャンル分け】 最初から日本語で書かれた小説。
最初から日本語で書かれた小説以外。
日本語以外で書かれたものを日本語に翻訳した小説。

日本語以外で書かれたものを日本語に翻訳した小説以外。

コミックス



『王妃マルゴ』3 萩尾望都 集英社

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このへんのおフランスの事情をよく知らないまま読んでたが、ついに登場人物たちの生涯をググってしまった。
じゃ、次巻がサン・バルテルミの虐殺なんですね…。



『OL進化論』36 秋月りす 講談社

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見た目はふつーの子育て中のママ、が、それぞれ不動産屋の営業、設計士、工務店現場監督で、育休中も勘がにぶらないように近所の家を査定しまくっている「忘れないように」(78頁)、笑った。「どっちもあり」(86頁)については、これはどっちもあるけど、自分が読んでくそつまんなかったのがむっちゃ上位にいるとき、それに投票した人たちに「この愚民どもめーーー」と怒りが湧くってのもある。



『中国嫁日記』4 井上純一 エンターブレイン

新品購入。
そういや反日暴動ってあったねえ。
そんで不妊治療ですが、昔はある程度で諦めて養子貰ってたよね? うちのばあちゃんもばあちゃんの姉もそれぞれ子供できなくて、うちのばあちゃんは兄の次男を養子にし(それがうちの父ちゃん)、ばあちゃんの姉ちゃんはダンナの親戚の子を養子にした。あと、ちっちゃい頃預けられてたのは子供いない家だった。で、結婚しても子供できない夫婦もけっこういるのを知ってたから、BLものを腐るほど読みまくってた頃、泣かせどころに「子供できない」云々を持ってくる作家がけっこう多いのに、かなりいらっとしてたわ。



『セケンノハテマデ』2 サライネス 講談社

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最後のほうで『大阪豆ごはん』の松林しょうりんいきなりゲスト出演でびっくりしたー。ご両親とお姉さまがたはお元気なのでしょうか。
twitterのためか元から好きだったのかはわからないが、ゆるキャラ見たらとりあえず一緒に写真を撮りたがるシロさんにシンパシーを覚えた。



『ストライク・ザ・ブラッド12 咎神の騎士』 三雲岳斗 電撃文庫

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神縄湖編後編。
暁兄妹の父牙城の「死都帰り」の異名の真実が明らかに。
この巻で初登場の牙城のご母堂、なので古城と凪沙のおばあちゃま、緋紗乃さん、想像してたのと少しイメージ違ったが、やっぱりステキだった。
グレンダ(FEシリーズのマムクート思い出した)は唯里にくっついて獅子王機関に行くんかな?



『迷惑な進化 病気の遺伝子はどこから来たのか』 シャロン・モアレムwithジョナサン・プリンス(訳:矢野真知子) NHK出版

図書館。
確か朝日新聞日曜版読書欄で知ったと思う。NHKスペシャルの「病の起源」シリーズ(すっげー面白かった)を思い出し、すぐに図書館探したがそのときはまだ入っておらず、こないだ久しぶりに探したら入荷していた。(私が借りてきたのは第6刷)
私は昔っから献血が好きで、それも誰かの役に立ちたいなどという殊勝な気持ちではなく、献血したあと肩こりとかがましになって体調がよくなるからだが、しょっぱなの「はじめに」で著者の祖父さんが私とおんなじような人だったというエピソードが紹介されてて、最初っから行け行けどんどん。
そういえば私、風邪とかほとんどひかんわ。そんで女にしてはすげー赤血球多いわ。私のマクロファージもマクロファージ界のブルース・リーなのか? たまに血抜きしないとしまいに体が鉄分過多で錆びるのか? 献血できない年齢になったらどおしよう…。
糖尿病と氷河期とアメリカアカガエル、奴隷船の過酷な環境を生き延びた人々の子孫であるアフリカ系アメリカ人は奴隷船の過酷な環境を生き延びられた遺伝子特徴のせいで高血圧になりやすいこと、ビタミンDの原料がコレステロールってのもびっくり。
最後のほうで紹介されてた「水生類人猿」説、ライアル・ワトソンの本で読んで大好きな説なのだが、wikiの日本語版ではくそみそである。が、いまよくよく見てみたら、この説への批判部分ってほんのふたりばかりの著書から引いてきてるだけであった。
蚊であるが、マラリアが多い地方でマラリアを媒介するのは蚊だが、日本では日本脳炎を媒介した。なのでわたしらも蚊にくわれると体が蚊の唾液に反応してしまうようになってるんだろうけど、犬が蚊にくわれてフィラリアに感染するのに噛まれても特に痒がらないのは、即効命にかかわることではないからかな? うちの犬、フィラリアに感染したのも何匹かいたけど、たいがい17、8歳で腎不全か老衰で死んだもんな。そういや犬がフィラリアに感染した場合、犬側に体内でフィラリア飼ってやるメリットってなんかないのかな? もし血管中に増えて喘息とか起す以上のけっこうなアドヴァンテージあるのが判明したりしたら、フィラリア予防薬作ってる会社、大打撃だろうけど。


『「ニッポン社会」入門 英国人記者の抱腹レポート』 コリン・ジョイス(訳:谷岡健彦) NHK出版

図書館。
これも朝日新聞日曜版読書欄で紹介されてて知った。
予約してみたら十年弱前に出た本だというのに予約待ち数十人でけっこう待った。
大学を出てから日本に来て神戸の学校で日本語を勉強し、その後、高校の英語教師→「ニューズウィーク日本版」勤務→「デイリーテレグラフ」東京特派員とずっと日本に住んでるらしいイギリス人が日本のあれこれを書いたもの。
読み書きはともかく喋る分には、というか意思の疎通だけできればいいくらいのレベルなら、日本語は覚えやすい言葉であるというのは納得。助数詞知らなかろうが、敬語ができなかろうが、動詞の変化がちょっと変だろうが、相手が外人、特に白人なら、日本人、目くじらたてねえもんな。なのに外人に英語で話しかけられたとき、ちゃんとした英語で応対できないとかっこ悪いとか思うんだろうな?
助数詞といえば「和風総本家」の途中に挟まる「豆助、こんな日本の数え方、知ってる?」の助数詞紹介ミニコーナー、最初のうちは「ふふん、それくらい知ってるもおん」だったのが、どんどんレベルあがってきて、こないだは湖の数え方「おう」。今週は東屋(わたしは「四阿」と書くほうが好き)の数え方「宇」。ちなみに今までこのコーナーで教えてもらった中で一番心に残っているのは、山の助数詞が「座」であること。
ところでこれ読んでる途中、関ジャニ∞の大倉が自分のラジオ番組で「うちの父はなんにでもウスターソースをかける」という話をしてて、それ聴いたあとでこの本の続きを読んでたらウスターソースネタが出てきて、シンクロニシティ。



『上方のをんな 女方の歌舞伎譚しばいばなし』 片岡秀太郎 アールズ出版

図書館→新品購入。
片岡秀太郎さんが、小さい頃の思い出や歌舞伎演目に登場する女性たちについて、つらつらと話される本。
奥付見たら2011年12月に出た本だった。
が、2011年1月から歌舞伎観に行き癖がついたものの、その年の年末なこの時点では、この本で秀太郎さんが話しておられる演目ほとんどまだ観てなくて、というか、片岡秀太郎という役者の凄さ加減にまだ気づいていなかった。
秀太郎さんが出てるか出てないかが、南座か松竹座で歌舞伎あるとき、観に行くかどうしようか、夜だけにするか昼も行こうか、迷ったときの決め手のひとつになったのは、2013年2月の松竹座「新・八犬伝」の亀篠から。
甥の信乃を嫌ってるわけではないが、貰い子して育てた浜路がただもう可愛くて、わたしと浜路が幸せになるためなんだからしょうがないわね~と、さしたる葛藤もなく信乃を窮地に陥れる手伝いする秀太郎さんの亀篠に、なんかもうすっごい共感させられてしまったのだ。
(晴美ちゃんがCOOPでとってくれたのがなんと一階最前列で、そこで晴美ちゃんと観たのだが、愛さま扮する扇谷定正が亀篠に囁く「母と娘で栄耀栄華」という言葉にそのあとの幕間、「どうする、晴美ちゃんとちいちゃん(晴美ちゃんの娘)で栄耀栄華~」「きゃ~♪」などと盛り上がったものだ)
これを観て、秀太郎さんについて調べてみたところ、すでにわたし、凄い秀太郎さん観てたのだ。いずみんとこのお客さんが「用事できて行けなくなったから」といずみに預けたチケット回してもらって、2010年1月松竹座で、秀太郎さんのおかるを観ていたのだった。出ている役者、坂田藤十郎くらいしかわからずに観た仮名手本忠臣蔵だったが、おかるちゃん、すっごい可愛かったのだ。日記読み返したらこのおかるについて、「顔でかくて不細工ー。不細工だけど、なんて可愛い女の子だろう」などと、いま思えば酷いことを書いてあったが。
いまや、若い娘役のときでも可愛くて可愛くて、このとき「不細工ー」と思った気持ちが、リアルに思い出せない…。
(そういや今年一月の日生劇場「団五郎一座」で、のんちゃんがおかるの兄ちゃんの寺岡平右衛門やってたけど、のんちゃん、仮名手本では討ち入り参加のために妹殺そうとする人の役だとは、たぶん認識してなかったろうな)
(日生劇場、大石内蔵助はシゲ。考えてみたら、ナマ舞台で観た大石内蔵助、その前はこの仮名手本で坂田藤十郎のを観たきりだったから、シゲ、ナマ舞台でで観たふたりめの大石内蔵助ー)
その時点で読んでてもよかった本なのだが、その時点ではこの中で語られてる演目で観たことあるのも少なかったから、出てるのに気づいて読んだのが今でよかった。
で、歌舞伎 on the web で、観たことのある演目、観たときの配役を確認しながら読みました。
第一章の先々代仁左衛門との思い出もステキでした。
一番好きなエピソードは、先々代仁左衛門が秀太郎さんに「腰元のご飯のよそい方してみ」といって秀太郎さんにごはんをよそわせて「それは仲居のいれかたやで」と教えるくだり。
ところで「菅原伝授手習鑑」はまだ「車引」と「寺子屋」しか観たことないんですが、これの「刈屋姫」のところによると「道明寺」は「河内国・土師の里」が舞台らしい。これって堺の土師なんかな? 堺の土師は「土師」と書いて「はぜ」と読む、なのだが、この劇中ではどうなのだろう?

これを読んだ翌日、坂東三津五郎が亡くなられた。
確か一回か二回、ナマで観たことがあったはずと、歌舞伎 on the web で調べに行ったら、前日と違ってまったくちっとも開かない。
私みたいに「三津五郎、どれ観たっけ?」と確認しに行った人もそこそこいただろうけど、三津五郎についての記事を書かないといけなくなってアクセスしてた記者やらライターやらも相当いたんだろうな。



『盗神伝Ⅰ ハミアテスの約束』 M・W・ターナー(訳:金原瑞人&宮坂宏美) あかね書房
『盗神伝Ⅱ アトリアの女王 前編 復讐』 M・W・ターナー(訳:金原瑞人&宮坂宏美) あかね書房
『盗神伝Ⅲ アトリアの女王 後編 告白』 M・W・ターナー(訳:金原瑞人&宮坂宏美) あかね書房
『盗神伝Ⅳ 新しき王 前編 孤立』 M・W・ターナー(訳:金原瑞人&宮坂宏美) あかね書房
『盗神伝Ⅴ 新しき王 後編 栄光』 M・W・ターナー(訳:金原瑞人&宮坂宏美) あかね書房


図書館。
読むもんがなくなったので、ひさびさに児童書コーナー行ってみて、とりあえずⅠ借りてきたら面白かったので、残り四冊もダッシュ借りに行った。
行け行けどんどん五冊一気に読んでしまったが、これ、あらすじ書きにくい。
Ⅱ以降は読んでてしんどい部分が多かったので、この魅力的な登場人物たちが暢気にしている番外編が読みたい。








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