,




本読み月記


【ジャンル分け】 最初から日本語で書かれた小説。
最初から日本語で書かれた小説以外。
日本語以外で書かれたものを日本語に翻訳した小説。

日本語以外で書かれたものを日本語に翻訳した小説以外。

コミックス


『書楼弔堂 炎昼』 京極夏彦 集英社

新品購入。
『破暁』の続編。
「事件」から登場する“松岡さん”が『遠野物語』の柳田國男であることに、最初はまったく気づかず、途中あたりで「あれ?」と思い、最後の「常世」で「ああ、やっぱり、と。
ほかには「事件」に田山花袋(一作も読んだことない)、「普遍」に添田唖蝉坊(名前すら知らなかった人)、「隠秘」に福來友吉(名前ぐらいしか知らない)、「変節」に平塚らいてう(「青鞜」と「元始女性は」しか知らない)、「無常」に乃木希典(203高地とか明治天皇がかわいがってらっしゃったとか明治天皇が崩御されたときに奥さんともども殉死したとか)、で、「常世」が柳田國男。
「無常」クライマックスの赤穂浪士についての絵解き、すかっとした。



『レベレーション 啓示』2 山岸凉子 講談社

新品購入。
ジャンヌ・ダルクの話の2巻。
1巻読んだときは忘れてたけど、美内すずえも昔、ジャンヌ・ダルクの話書いてたことを思い出した。『白ゆりの騎士』。シノン城でシャルル王太子見つけるとこで思い出した。



『炎魔』 左能典代 平凡社

図書館。
中図書館の開架で拾った。
奈良時代が舞台。
聖武天皇の母宮子の気鬱の病を治したので有名な玄昉の一人称で進むお話。
このお話の中では宮子は藤原不比等の実娘でなく、海女だったの不比等が養女にして文武天皇の后にしたことになっていた。こういう設定初めて読んだ。これ書くのに「玄昉」の「昉」の字忘れて、コピペするためにwikiの藤原宮子の項見に行ったら、目次に「2.紀州の海女説」ってのいうのがあり、そういう伝説があることをいま知った。
人名がカタカナ表記なのが珍しかった。
玄昉が留学先の唐で祆教(ゾロアスター教)の信徒になっていたというのも珍しかった。
玄昉が宮子さまのために料理人に出す食材とその調理法、その理由、そういう知識を得た背景とかも面白かった。



『真昼の心中』 坂東眞砂子 集英社

図書館。
江戸時代を舞台にし、女性を主人公にした短編集。
「火の華お七」「伊勢音頭恋逆刃」「江島彼岸」「朱い千石船」「本寿院の声」「真昼の心中」「黒い夜明け」の七編入り。

私は性愛メインの話はあまり好まないし、女性が性ごとのせいで破滅したり堕ちていったりするのもあまり好きではないが、この短編集に出てくる女性たちは見事な確信犯ばかりで、読んでて痛快であった。


『三島屋変調百物語四之続 三鬼』 宮部みゆき 日本経済新聞出版社

新品購入。
三島屋シリーズも四巻目。
「迷いの旅籠」「食客ひだる神」「三鬼」「おくらさま」の四編入り。
「食客ひだる神」読んでたらお腹がすいてすいて。この話、大好き。明日、青菜飯、作る。








INDEX書庫