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本読み月記


【ジャンル分け】 最初から日本語で書かれた小説。
最初から日本語で書かれた小説以外。
日本語以外で書かれたものを日本語に翻訳した小説。

日本語以外で書かれたものを日本語に翻訳した小説以外。

コミックス


『夢印』 浦沢直樹 小学館

新品購入。
「協力:フジオプロ」とあるのは、「おそ松くん」のイヤミにとてもとてもよく似たキャラが出てくることをフジオプロさんが承認、っていう感じ?
崖っぷち父娘が奇妙な男に出会い男の依頼で自腹でパリに行きあれやこれやそれやあって最後は大団円、の、ハラハラドキドキでもハッピーエンドの愉しい話であった。
「カラスといえばマリア」んとこで爆笑。
ミシェルとかすみが仲良しになってくとこ、大好き。



『なごみクラブ』9 遠藤淑子 竹書房

新品購入。
もう9巻か。
そういやエヴァンジェリン姫を初めて読んだのいつごろ?とググり、遠藤淑子がわたしより1歳上なことを、いま知った。エヴァンジェリン姫シリーズ第一話「大さわぎのウェディングマーチ」は昭和60年「別冊花とゆめ」に掲載されたらしいので、34年目(くらい?)にして初めて知った。



『天才数学者列伝』 アミール・D・アクゼル(訳:水谷淳) ソフトバンク・クリエイティヴ

図書館。
そういえばアクゼルって『ブルバキとグロタンディーク』以来読んでないなと思い、図書館検索して、まだ読んでないと思うこれを借りてきた。
ギリシャでの数学の発展のあと、インドや中東、中国のネタがあるのが新鮮だった。
ユークリッドのことがエウクレイデスと表記されてて、まえがき飛ばして本編読んでたので、最初「これ誰?」と思った。



Uウー』 皆川博子 文藝春秋

図書館。
第一次世界大戦が始まってすぐの頃のドイツ帝国海軍大臣執務室から語り始められた物語は、しばらくして300年も前のトランシルヴァニア(ザクセン人にとっては「ジーベンビュルゲン」、マジャール人にとっては「エルデーイ」)に舞台を移す。
ドイツ王立図書館にひっそりと巣食い続けてきたヨハン・フリードホフと、市井に暮らしてある家系を見守り続けてきたハンス・シャイデマン、元の名前はヤーノシュとシュテファン、キリスト教圏に生まれ育ち、十数歳のときにオスマン帝国の強制徴募デウシルメによってイスラム教圏へ行くことになった彼らの、今(第一次世界大戦)と過去(17世紀の始め頃)、そして彼らがいかにして不老不死に近い状態になってしまったかの物語。
シュテファンがミハイの子、そして孫と、その生き死にを見守り続ける様に、デイヴィッド・エディングスのベルガリオン&マロリオン物語、鉄拳リヴァの血筋を見守り続けるベルガラスとポルガラを思い出した。
閉所恐怖症なので、「今」のUボートシーンは、読んでてしんどかった。

図書館の開架にあった本をいきあたりばったりに読んできた皆川博子だが、さて次は何を読もうと作品リストを確認にwikiの「皆川博子」の頁を初めて見に行き、今頃にして初めて知ったのだが。
1930年生まれ。

え゛ーーーーーー

ーーーっっっ!!!

うちの父ちゃんより8歳年上で、塩野七生より7歳年上で、筒井康隆より4歳年上で、ジーン・ウルフより1歳年上っ!!!
(あ、でも、フリーマン・ダイソンよりは7歳年下)
しかもこの本出たのは去年2017年。

え゛ーーーーーー

ーーーっっっ!!!



『ねみみにみみず』 東江一紀(越前敏弥編) 作品社

図書館。
翻訳家東江一紀が書いたエッセイをまとめたもの。
この本の書評だか広告だかを朝日新聞で見て、東江一紀が四年前に亡くなっていたことを知った。
享年62歳。
1951年生まれ、私よりたった10歳年上なだけだったのか。
東江一紀という名前を覚えたのは『ストリートキッズ』だった。
確か小説JUNEの読者投稿萌本お薦めコーナーでお薦めされてて購入してみたところ、くっそ面白かったのだ。
以来、ドン・ウィンズローは大好きな作家のひとりになったが、訳が東江一紀だからという理由で本を探すところまではいかず、去年ドラマ「重版出来」見るまでずっと「東江」を「ひがしえ」と読んでいた。
で、東江一紀との縁はドン・ウィンズローのみと思ってたのだが、この本の巻末に東江一紀が訳した本の一覧があり、その中にジュディス・クランツの『ミストラルの娘』が…。
私の記憶が間違いなければ、『ストリート・キッズ』より先に『ミストラルの娘』を読んでるっ!
『ストリート・キッズ』を読んだときには既に読んでうちに本があったのか、東江一紀っ!
え、『グリーンリバー・ライジング』も東江一紀だったの、うっそおーーーー、ってほんまに東江一紀やんーーーー。
という驚きでそこまで読んだエッセイが吹っ飛び、覚えているのは、何本も仕事を抱えて大変だったらしいとこと、そんだけ仕事しても実入りは結構少なかったらしいとこくらい…。




『野蛮なやつら』を横倒してるのは、買って読んでない本十数冊の中に長年いるまんまだから。




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