,




本読み月記


【ジャンル分け】 最初から日本語で書かれた小説。
最初から日本語で書かれた小説以外。
日本語以外で書かれたものを日本語に翻訳した小説。

日本語以外で書かれたものを日本語に翻訳した小説以外。

コミックス



『はるひのの、はる』 加納朋子 幻冬舎

図書館。
『無菌病棟から愛をこめて』を読み、加納朋子が急性白血病で闘病してたことを知ったのが、2012年7月。
早く完全回復してフィクションの新刊を読ませてもらいたいなあと思ってたのに、去年の六月これが出ていたことにまったく気づいていなかった。
『ささらさや』『てるてるあした』と同じく、佐々良という町を舞台にしたシリーズ。
が、『ささらさや』はくっきりぱっきり覚えているのに『てるてるあした』がまったく思い出せない。巻末の既刊紹介のあらすじを読んでも思い出せない。自分の書いた感想文読めばちょっとは思い出せるだろうか、でもむっちゃ適当に書いてるときあるからなあ、などと思いつつこの「本読み月記」(検索機能付)で探してみれば。
『てるてるあした』、読んでませんでした、わたし。
あははは、そら、まったく記憶にないはずだ。
連作短編集。
幽霊が見えるユウスケ。彼の前にときおり現れて頼みごとをする不思議な女の子はるひ。
亡くなったおじいちゃんが残した鷹を飼う女の子。スランプの漫画家。蛇が苦手な研究者。
最後の最後、別々に語られたそれらがひとつにまとまるときの気持ちよさ。
そしてわたし、ユウスケがあの赤ん坊だったことにもまったく気づかずに読んでたので、それがわかったとき、気持ちよさ倍増。



『てるてるあした』 加納朋子 幻冬舎

図書館。
で、さっそく借りてきました。
語り手は照代という本当なら高校一年生になってたはずの女の子。
美人の母と妻の美しさと車を愛する父、が金遣いの荒い両親の生活は、照代の高校入学直前、ついに限界を迎え、夜逃げすることに。
「一緒に逃げるのが嫌ならあんたはここん家に行きなさい」と母から渡された住所を頼りに彼女がやってきたのは佐々良、厄介になった先が『ささらさや』の久代ばあちゃん家。
携帯に届くメールの不思議がいまいちわかりにくく、照代の語り口から語られる彼女のお母さんは金銭感覚はアレだけどなんか憎めない人だったので、明らかになった過去となんだかしっくりこなかった。
でも、サヤや珠ちゃんや夏さんやエリカ、ダイヤくんたちと再会(いまごろだけど)できたのは嬉しかった。
新キャラでは偉子が愉快だった。
が、久代ばあちゃん、まさかこの第二作で亡くなられていたとは…。



『小説 仮面ライダー龍騎』 井上敏樹 講談社キャラクター文庫

映美ちゃんにお借りしましたー。
お借りして読んだのが11月くらいだったのに、ここに書くのを忘れてて、お返しするのも忘れてましたー。
で、読んだんですが、井上敏樹との相性の悪さを再確認しただけという…。



『小説 仮面ライダーアギト』 岡村直宏 講談社キャラクター文庫

これも上記の『龍騎』と一緒に映美ちゃんからお借りしましたー。
で、読みかけ&売り飛ばし棚に積んだまんまにしてましたー。
そしていまどんな話だったっけとぱらぱらしてて、まだ読んでなかったことが判明、明日返すね♪とメールしたとこだったので慌てて読みました。
第二章の終わり、真魚がギルスん家訪ねるとこまでは、かなり面白かったんだけどなあ。そこからいきなりテイストかわっていきなりつまんなくなった。なんなんだ、これは。
それにしてもアギトからもう12年か。アギトであのややこしい女やってた平岩紙ちゃんがいまやファブリーズのお母さんだもんなあ。

(20140509追記:平岩紙ちゃんの息子のひとりが鎧武の光実と数日前にやっと気づく…)


『聖なる怠け者の冒険』 森見登美彦 朝日新聞出版

図書館。
朝日新聞夕刊に連載されてたのだが、気がついたときには既に始まってしばらく経ってて、やっぱり森見登美彦は(伊坂幸太郎『ガソリン生活』のときと以下同文)。
なので連載時はどんな話だったのかてんで知らないのだが、単行本化されたこれは面白かった~♪
祇園祭の二日間の京都で起きるとってもややこしいドタバタ喜劇。
序章あたりはなんじゃこれはだったが、第一章始まってしばらく、小和田くんの人となりが紹介されたあたりから勢いがついた。謎の所長。恩田先輩と桃木さんの愉快なカップル。捜査する気がないのに事件が解決してしまう探偵。方向音痴のその助手。京都市中でひそかに流通するテングブラン。
でも、八兵衛明神のくだり、なんかもうちょいスカッとする展開が欲しかったなあ。
ところで319頁に「井の中の蛙、大海を知らず、されど天の高さを知る」という言葉があるが、中国の原典にあるのは「井の中の蛙、大海を知らず」までで、「されど」以下は日本でくっつけられたものらしいっす、森見さん。私が初めて出くわした「されど」以下は「されど、天の深さを知る」で、その後も出くわすたびに蛙が「されど」知ってるのが「空の青さ」だったり「空の高さ」だったり色々したのはそのせいらしいっす、森見さん。



『冬虫夏草』 梨木香歩 新潮社

図書館。→古本購入。
『家守綺譚』の続編。
69頁までは『家守綺譚』と同じく家およびその周辺でおとなしくしていた綿貫だったが、70頁からなんと旅に出るのだ。そしてそこから最後まで歩いて旅し続けるのだ。
この山村を巡る旅が読んでてもうなんだか楽しくて楽しくて。
そして旅の果てには嬉しい嬉しい再会があって。

綿貫が歩いたのはどのあたりかとググってみれば、どうやら将来ダムになるらしかった場所は今は永源寺ダムになっているらしいので、琵琶湖と伊勢湾の中間あたりの山中のようである。


『似せ者』 松井今朝子 講談社

図書館。
「似せ者」「狛犬」「鶴亀」「心残して」の四編入り。

江戸時代もので歌舞伎もの。

面白かった記憶はあるが、どの話がどう面白かったのか、思い出せない。(2017/09/21)


『とにかく散歩いたしましょう』 小川洋子 毎日新聞社

図書館。
エッセイ集。
毎日新聞に月一で連載されていたエッセイだそうで、終わりあたりは『ことり』を書いていた頃のようである。
一番好きというか、むちゃくちゃ好きなのは、フィレンツェで手袋を買ったときの話。
これを読んで『手ぶくろを買いに』を読み返したくてたまらなくなり、本棚を探したのだが、探しても探しても見つからない。黒井健の絵のが絶対家のどこかにあるはずなのに…。あの絵本とか大判の本とか図録とか特撮写真集とかジャニーズ公演パンフとかB'z会報とかジャニーズクリアファイルとか突っ込んであるコーナーどこかに絶対あるはずなのに…。



『中二病大事典』 カンゼン

図書館。
堺市の図書館に入荷してなくて、市外の図書館からお取り寄せしてもらいました。
神話の登場人物とか神話に登場する武器とか実存した団体とかモノとか、「中二」な心をくすぐる言葉であろうことのみを選択基準にした事典。
たらたら読むのは面白かったが、「中二病的会話例」はひとつふたつ読んだものの木っ端恥ずかしすぎてあとは飛ばした。



『オールクリア2』 コニー・ウィリス(訳:大森望) 早川書房

図書館。
感想文書かずに返却して三年、もっぺん借りてきたが読み返す暇なくて、何がどうしてどうなって大団円だったのか、ぜんぜん思い出せない。(2017/09/21)


『中国嫁日記』3 井上純一 カドカワ

新品購入。
いま2019年5月5日、2014年2月分以降の穴埋め中。
そういやこの夫婦、中国の鄱陽で暮らしてたことがあったなあ、と。



『葡萄園の骨』 アーロン・エルキンズ(訳:嵯峨静江) ハヤカワ文庫

新品購入。
いま2019年5月5日で、これが楽天ブックスから届いたのが2014年2月。
たぶん届いてすぐに読んだはずで、2019年5月5日現在、これが邦訳されたギデオン・オリバーシリーズ最新刊…。



『蔵のある家』 波津彬子 小学館

新品購入。
「蔵のある家」「箪笥」「明け方の猫」「かつての蒼い森」「冬の庭」「置き屋の住人」「日本怪談生活ジャパニーズ・ホラー・ライフ」「椿屋敷」深更の客」「幽かな道をたどって」の10編入。
どの話もほんと好きなタチの話だけど、最後の「幽かな道をたどって」はしんと心に沁みた。



『妖怪ハンター 稗田の生徒たち(1) 夢見村にて』 諸星大二郎 集英社

新品購入。
「夢見村にて」「悪魚の海」の二編入。
「夢見村にて」は稗田のゼミのOBの天木という青年がが夢見村という夢を売り買いすることがスタンダードの村の騒動に巻き込まれる話。稗田と天木の妹も登場。
『悪魚の海』は、いにしえ、村の男が海の怪魚と契ったことにより、村の娘がある年齢になると人魚化し、その人魚を鵜飼の鵜のかわりにしてこの村が豊漁しつづけていた話。






                                                                                                                                                                                                   


INDEX書庫